がんだまぁBlog
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統合整備計画とは何か?
 だいぶ前ですが、以前コンラッドさんに、統合整備計画とよく似た計画がドイツ軍にもあったということを教えていただきました。E計画というやつなんですが、何かとドイツ軍と比較されるジオン軍の設定にあって意外と知られていなくて、これまでほとんど触れられてこなかったようです。
 このドイツ軍のE計画は、重量ごとに戦車の標準化を行い、更に車体の構成品を統一化して生産性を高めるというもので、大戦末期に進められていたものの、ほとんどの機種がまともに開発される前に終戦を迎えたようです。全部でE10, E25, E50, E75, E100の5機種があったようですが、形になっていたのはE100だけだったとか。
 で、ものの見事に統合整備計画にそっくりなわけですよ。違いと言えば実機が完成しているかどうかの違いくらいで、それはガンダム世界の統合整備計画は一応0079年2月からスタートしていたということですから、そういう時期差によるものでしかありません。まぁ、大戦末期の未完成兵器群という意味では、むしろペズン計画の方が近いんですが、計画の内容自体は統合整備計画そのものなわけです。

 ということは、このE計画の内容をほぼそのまま当てはめたものが、いまいちどこまで規格を統一しているのかはっきりしない統合整備計画の正体になるのではないか、と思ったわけです。

 E計画は「重量ごとの戦車の標準化」と「車体の構成品の統一化」という2つのファクターからなっています。これは、ジオンのMSに当てはめた場合、後者はほぼそのままとして、前者は「同クラスのMSの機種統一」ということになるのではないか、と思うのです。

 ジオンのMSの場合、競合する同クラスのMSは基本的にコンペの時点で淘汰されていますので、あまり同クラスのMSを統一する必要はない気がするんですが、例えばザク改は、グフやヅダといった機体と統一されているのかもしれませんし(MS ERA等に統合整備計画版っぽいグフがいるというのは気にしてはいけませんぞ)、ゲルググJはゲルググとガルバルディ(ギャン?)の統一機であるとも言えます。リックドムIIは、さしずめドムとリックドムの統合でしょうか。
 となると水陸両用MSも統一されて然るべきで、それがハイゴッグとズゴックEということになるのでしょうが…ズゴックEはEがエクスペリメントであるということからもわかるように、純然たる実験機なので、生産性を高めるという統合整備計画の理念に反する機体なんですよね。ということは、水陸両用MSにおける真の統合整備計画機は、ハイゴッグのみと考えられるのです。ハイゴッグがゴッグから大きく変化しているのは、水陸両用MS全ての統合機だったから、ということなのかもしれませんよ。だからカプールの母体もハイゴッグだったと。
 あとはケンプファーですが、これは従来のMSのカテゴリには属さない、全く新しいMSを開発しようという形での統合整備計画機なのではないかと思います。E計画においても、E100という機種は、従来にない超重戦車として設計されていたようですし。それってむしろザメルじゃね?とか言わないように。E100は開発中止後に数名の人間で細々と組み立てられたということですから、サイクロプス隊の手で組み上げられたケンプファーに通じるものがあります。ケンプファーもまた、あの時点ですでに開発中止になっていたのかもしれませんね。
 以前ケンプファーは次期MS開発計画のABCプラン全てに対応した機体じゃないかとか言いましたが、あるいはABCのどれにも属さないDプランとも呼ぶべき機体だったのかもしれません。ケンプファーは装甲を犠牲にして極限まで機動性を高めたゼロ戦みたいな機体ですが、これも本土防空迎撃機だったという可能性が高いですね。F型もプロトタイプも本土に配備されてたみたいだし。

 とまぁ、こんな感じで、統合整備計画で開発された機種の存在意義がおぼろげながら見えてきたのではないかと。

○ザク改:ザク系のマイナーチェンジであると同時に、高機動型ザクやヅダの機動性と、グフの運動性を併せ持つ、通常型戦闘用MSの決定版として開発された。

○リックドムII:リックドムを宇宙用に最適化した機体であると同時に、ドムとの構造の完全共有化を図った、攻撃型MSの決定版として開発された。

○ゲルググJ:ゲルググの性能向上機であると同時に、ギャンやガルバルディの運動性を併せ持つ、熟練パイロット用の高性能機として開発された。

○ハイゴッグ:ゴッグに対MS戦能力を与えたと同時に、ズゴックやアッガイの機能を併せ持つ、水陸両用MSの決定版として開発された。

○ケンプファー:上記4機種の規格を用い、既存のMSのどれにも属さない、新しいカテゴリの機体として開発された。

 こんな感じですね。ザク改とF2のような、他機種との関係はもう少し煮詰めたいところですが、現時点ではこんな感じで考えてます。

・ザク改からグフ等の他のMSの要素を取り去った純然たるザクの決定版がF2
・リックドムIIをさらに陸戦用に最適化したのがドムフュンフ(ジオフロ版)で、以後G型H型と発展
・ドムフュンフ(ジオフロ版)を改良してさらに宇宙用に最適化したのがドムフュンフ(0083版)で、それをまた陸に下ろしたのがトローペン
・ドワスはドムフュンフ(ジオフロ版)を完全宇宙用にした機体

 問題はゲルググJですね。ガルバルディも統合しているとすればペズン計画がさきに進められていたことになってしまいます。むしろ、ゲルググ+ギャン=ゲルググJ→ガルバルディと考えるべきか?

 さて、統合整備計画といえば、0079年2月に始まっていてなんで実機が大戦末期までずれこんだのか、という話があるんですが(これの初出ってフィルムコミックらしくて、これが定着したのも旭屋→オフィシャルズの黄金ラインっぽいです)、そもそもこの時点ではドムすらまともに完成していませんので、「今後ザク以外の機種をたくさん作るなら、いずれは規格を統一しなきゃいけないよね」という見通しを立てたくらいだったのではないかと思います。実際は、各社に自由に競争させていたらやっぱり規格がばらばらになっちゃったって所なんだと思いますが、ドイツ軍と違ってあらかじめ規格統一を考慮に入れていたことで、大戦末期にはちゃんと実機が稼動していたのかなと思います。
 また、この時期から計画があったと考えるならば、実は同時に全ての機種が統合されたわけではなかったのかもしれません。というか、最初はザク改だけを開発する計画だったのかも。後からドムが出てきて統一して、そこにゲルググも出てきたからまた統一しちゃえと。時期的にゲルググは統合整備計画準拠であるべきなんじゃないかというタイミングなのにそうではないというのも、そういう理由なら納得できる気がします。
(1)ザクの統合を開始。ザクF2型完成。
(2)ドムの統合に伴い、ザクF2に合わせた仕様のリックドムII完成。
(3)ゲルググの統合に伴い、ザク改、ドムフュンフ(0083版)完成。
 こんな感じで段階的に統合されていたとすれば、バリエーション違いの多さも納得できる!のかもしれない。さしずめゲルググMはリックドムII仕様のゲルググですかねぇ。
 つまり、ジオン軍は新しい機種が開発される度に、既存のMSの規格も改良していたというわけですよ。効率がいいんだか、悪いんだか。

 あとは個人的に、統合整備計画はキシリアの一派が推進していたんじゃないかと思ってるんですよね。統合整備計画を立案したのはマ・クベだそうですし、開発はグラナダ中心に行われていたみたいですし。となると、ゲルググの配備を推し進めていたのはギレンの一派だったのかなぁと。つまり新型機の開発・配備はギレン側担当で、その規格整備・統一はキシリア側が担当していたとか。大戦末期であれば、ギレン指揮下の部隊はゲルググがたくさん配備されていて、キシリア指揮下の部隊は統合整備計画の機体がたくさん配備されていた…という構図なのかもしれません。

 なんにせよ、ジオンのMS開発史の変わった側面を見えてきた気がします。
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コメント
コメント
> ゲルググ
キシリアのキマイラ隊には先行生産機がほぼ総て配備されていますので、
ゲルググもキシリア主導かと思われます。
自身が噛んでいない、しかもギレン主導の機体を組み込むとは、
彼女の性格からは無理っぽい気もいたします。
2008/04/15 (火) 21:44:34 | URL | カセクシス #2NU31nKA[ 編集 ]
それはそうですね、確かに。
キマイラ隊の存在をすっかり忘れていました。
もっと、生産ライン的な考え方の方がいいかもしれませんね。
統合整備計画の機体は基本的にギリギリまで同一ラインで生産できると思われるので、
グラナダにだけその生産ラインがあったとか、そういう感じかも。
2008/04/18 (金) 20:44:48 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
「規格の統一」というのがそれこそネジや電装系のコネクターといった極小パーツ単位なのか、ジェネレーターやモノアイ、間接のモーターなど…ある程度大型のパーツ単位なのか…。
おそらく後者だとは思うんですよ。現在において、極小パーツなどは世界標準規格で統一されてますから(なかには規格外の特注品を使用する場合もありますが)。米軍なんかはそういうところが徹底されてて、航空機と戦車のエンジンが共通だったりしたんですよね。
かたや日本軍の「無規格ぶり」も徹底しており、同じ零戦21型でも三菱と中島の機体では部品のやり取りが出来なったという…。もしかしたら初期のザクⅡなどはジオニック製、ツィマッド製…両者の機体間では部品の共用ができなかったのかも…。(まぁ、それはさすがに無いかな)


そういうのを前提にすると、統合整備計画って結局は「主力量産機を絞り込む」計画でもあったのかな…と。まぁ、これはMS-06R-2とリックドムとのコンペ→MS-11(MS-14)の採用という表の流れがあるんですが、裏では統合整備計画と称して、既存のラインを流用した量産機の絞込みを行っていたんじゃないかと。

ドイツ軍のように「主機(エンジン)は官給品で軍より供給される」とかだと面白いんですけどね。旧ザクに使用されているZAS社のジェネレーターの供給が受けられないから、ヅダでは土星エンジンを採用した…とか。
2008/04/19 (土) 14:10:43 | URL | コンラッド #8l8tEjwk[ 編集 ]
機種としての主力機の絞込みとは別に、
同機種の規格違いを絞り込んでいくのが統合整備計画だった…ということでしょうか。

現場には補給の度に違う規格のMSが送られてきたりして、
結果的にキメラ規格の機体が現地で生まれたりしてるのかもしれませんね。
2008/04/20 (日) 11:32:23 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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