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ガンダムネタだけを語るブログです。
Zガンダムの通史を文章化する:序章(1)「一年戦争後の情勢」
 Zセンチュリー企画の一つということで、まずはZガンダムという作品のストーリーを大まかに整理したいと思い、とりあえず文章にしてみました。
 あまり突っ込んだ捏造設定はせずに、また深入りもしないようにはしているつもりですが、「世界観をわかりやすくする」ことを念頭においていますので、「なぜ」という部分をできるだけ説明するために、独自の解釈をかなり用いています。
 その解釈部分について明確な矛盾等がありましたら、指摘していただければと思います。

 「一年戦争」は、戦争による破壊と殺戮以外にも、世界に大きな変革をもたらした。最も大きな変革は、ミノフスキー粒子の大量散布による無線通信の無効化だった。戦後、グラナダ条約において有事以外のミノフスキー粒子散布は禁止されたものの、戦時中に大量に散布された粒子の残留分や、戦後も続くジオン残党軍の活動などにより、決してミノフスキー粒子が通信領域に存在しなくなったわけではなかった。また地球においては、戦争でほとんどの人工衛星が破壊されてしまったこともあり、地球全域をカバーする通信は、海底を通るケーブルを介さなければ不可能となってしまった。そして宇宙空間においては、戦争で大量に発生したスペースデブリの影響が大きく、各コロニー間の通信は極めて困難な状態となっていた。ここに来て人類は、旧世紀以来発達させてきた無線通信技術の挫折を余儀なくされたのである。全人類規模でのブロードバンド通信が失われたことは、地球圏全域の統一国家である地球連邦においては死活問題であった。そのため、政府は通信機能の回復に務めたのだが、それでも一般市民レベルまで戦前の通信機能が戻るには、戦後10年以上の年月が必要となった。
 だが、この通信技術の退化は、政府にとって皮肉な形で怪我の功名を生むことになる。ジオン残党軍による大規模なテロから始まった「デラーズ紛争」の際の連邦軍の不手際――戦術核を搭載した新型試作MSがジオン残党に奪取されたことと、北米穀倉地域へのコロニー落としを許してしまったこと――を、ほとんどの国民から隠蔽することを可能としたのである。そして政府の官僚たちは改めて知った。情報技術は適度に不備を残したままの方が、統治する側にとって都合が良いということを。この結果、デラーズ紛争後、情報技術の発展は一時的に停止することになる。そのため多くの一般市民は、正しい世界情勢を把握することができなくなっていた。時代が、再び混迷へ向かい始めたのだ。


 一年戦争が与えた影響はそれだけではなかった。「経済」と「法」にも大きな影響が与えられた。特に経済については、あまりにも多くの人間が失われすぎたことも原因の一つだが、何よりもコロニー落としの影響とジオン軍の侵攻により北米地区が事実上壊滅したことが大きかった。宇宙世紀においてもなお、旧アメリカ合衆国は世界の経済の中心であった。その地域がもっとも戦争の被害を受けたことは、世界の経済システムの根本的な見直しを助長した。また、宇宙においてはスペースコロニーの多くが破壊され、サイド6や月面都市といった中立都市への依存度が高まった。
 一年戦争は多くの法律の作り直しを迫った。通信技術の変革もそうだが、人口の激減は雇用体制の劇的な変化を要求した。そして何より、旧世紀の時代に決して繰り返さないと誓ったはずの、世界規模の大戦争が引き起こされたショックは大きかった。二度とこの過ちを繰り返さないために、主に平和主義を掲げる政治家たちは、ヒステリックに新法案の提出を繰り返した。
 このように、戦後の政治官僚は、経済と法の大幅な改革に追われていた。これは、ある意味では政治家たちにとってチャンスでもあった。古い体制が壊れ、新しい体制を作らなければいけないという状況は、その気になれば平時ではまず不可能な改革を実行できるということだ。だが、そのチャンスを生かそうとする者はいなかった。保身保守が行動理念の高級官僚たちは、とにかく世界を戦前の状態に戻すことだけを考えていたのだ。だが、それは傷口が開けばそれを元に戻そうとする、自然の摂理とも言えた。
 しかし、その自然の摂理に逆らおうとする者がいた。つまり、多くの政治家たちが生かそうとしなかったチャンスを生かそうとした者がいたということだ。名を、ジャミトフ・ハイマンと言った。

次回、序章(2)「ジャミトフ・ハイマン」
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コメント
コメント
見事です
 今一つ不明なZの時代、それを整理して読み物として読ませる管理人さんの才能と心意気に感嘆しています。特に目から鱗だったのが、おそらく地球連邦政府の中枢となっていたであろうアメリカ合衆国がコロニー落下による影響でその機能を大幅に減じており、結果として世界のシステムが変わらざるを得なかったというところです。ただ、いきなり、デラーズ紛争に話が飛んでしまったのが違和感アリでした。新設定なしという縛りのせいなのでしょうが、もう少し、終戦直後の混乱を詳述して欲しかった気がします。このままZZセンチュリーまで進んでいって欲しいグッドな企画です。楽しみです。
2008/01/18 (金) 12:32:55 | URL | ポルノビッチ・エロポンスキー #-[ 編集 ]
確かに一年戦争後の状況は他にもいくらでも語りようがあるのですが、
あくまでゼータの序章なので、あまりそちらに重点を置かないようにしてみました。
ただ世界観の説明であることを考えると、終戦時の状況から、もう少し詳細に書いても良かったかもしれませんね。
少し書き足してみます。
2008/01/18 (金) 23:20:29 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
ミノフスキー粒子には「ミノフスキー粒子は急速に拡散してしまうため、この効果を維持するためには絶えず供給を行なう必要がある」(オフィシャルズP681)とか「拡散する速度は亜光速」の設定が有りませんでしたっけ?
2008/01/19 (土) 13:32:03 | URL | ねも #-[ 編集 ]
ミノフスキー粒子の寿命については、
「すぐ消える」といわれる場合と「かなり長い間残る」といわれる場合とで
かなり諸説分かれているかなと思いました。
今回はガンダムUCの、ミノフスキー粒子の登場で民間レベルの無線通信(携帯電話とか)はほぼなくなった、
という描写を尊重する形で書いて見ました。

ただ諸説あることを尊重するなら、
「戦時中に大量に散布された粒子の残留分」という部分は
削除してもいいかもしれないですね。
2008/01/19 (土) 17:43:30 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
戦後の解釈が楽しみです♪
私的には通信網の断絶による州政府権限の拡大をせざるを得なかったが、その為に統制のための軍事力への依存が高まり、退役軍人の政界進出が増大し、連邦軍の政府に対する影響力が強まった…なんていい感じではないかと思ったり(笑)
2008/01/20 (日) 16:59:40 | URL | サリエル #-[ 編集 ]
通信網が断絶して州政府権限が拡大するというのはなるほどな、と思います。さすがですな。
軍の通信網というのはどんな感じだったんでしょうね。
一応組織的行動を行っていましたし、大きな断絶はなかったように思います。
そのために情報収集先として軍のネットワークが重宝されていた、
なんてことで軍とマスコミの関係が強まったりしてたりするかもしれませんね。
2008/01/21 (月) 21:22:10 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
高出力指向性レーザー通信
高出力指向性レーザー通信とかミノフスキー通信とか…?ですかね(笑)
取り敢えず鳩は翔んでなかった筈(爆)

サイコウェーブ通信用に強化人間が通信室に軟禁状態とか(阿呆)<戦場のローレライかよw

何にせよ無線はミノフスキー粒子で邪魔されたりノイズが多そうですしねぇ…軍は通信施設の守備隊だった…とか(笑)
2008/01/22 (火) 03:32:07 | URL | サリエル #spfFYGgg[ 編集 ]
軍の場合、戦時中から独自に通信網を再建させていたんじゃないですかね?
近距離無線通信と有線通信とを細かく駆使したりして。
あとは、補給部隊が情報伝達を兼ねていたんでしょうね。
ホワイトベースも、マチルダさんが来ないと上からの指令がもらえてない感じでしたし。
2008/01/23 (水) 17:46:27 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
結局、有事の際には有人連絡が主になってしまうということでしょうかね(笑)

戦争って、ハイテク技術を惜しみなく投入するのに、最前線は泥仕合ってのはいつになっても変わらないんでしょうねぇ…
2008/03/10 (月) 00:24:30 | URL | サリエル #nL6A2.tM[ 編集 ]
通信ってことだとZにおいてはTV放送が光ケーブル通信網で配信されてたっぽいですね。(「ダカールの日」より)
それでTVの映りは全体的に「みゅーん、みょ~ん・・・」とかいうノイズが入ってるイメージですね、劇中。
光ケーブルで各地の通信基地に配信された後は、次に携帯の基地局みたいなところから無線が飛ぶような仕組みなのかもですね。(それくらいは無線が飛ぶ)
2008/12/23 (火) 16:25:09 | URL | R.M #-[ 編集 ]
そんな感じかもしれませんね。
ケーブルと無線の併用ってところでしょうか。
衛星通信なんかは有事の際は完全にダメになりそうですね。
2008/12/23 (火) 20:10:11 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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