がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
「ヒルダ人質作戦」の意味
 GジェネがZガンダムのシナリオに入ったので、ますますZガンダムの物語についての考察が刺激されます。今回は、「ヒルダ人質作戦」の話です。

 ガンダムMk-IIを奪ったのがカミーユだと知ったバスクは、カミーユの母ヒルダを人質にエゥーゴにガンダムMk-IIの返還を要求する作戦に出ます。この作戦の概要は以下の通りです。

(1)「Mk-IIとカミーユを返さなければ、カミーユの両親を殺す」という内容のバスクの手書きの要求書をエマに持たせ(エマは内容を知らされていない)、アーガマのクルーに直接手渡す
(2)カプセルの中に入れたヒルダを宇宙空間に放出し、脅しでないことを示す
(3)エゥーゴがヒルダのカプセルを回収しようとした場合、ジェリドのハイザックが狙撃する(ジェリドはカプセルが爆弾であると思わされている)

 この作戦は、一見普通の人質作戦に見えますが、1つ疑問点があります。それは、ヒルダという人質をわざわざ宇宙空間に放出しているという点です。
 単に「従わない場合は殺す」というだけなら、もっと安全な場所で銃でも突きつけている映像でも送ればいいわけで、何故わざわざ、ともすれば回収される可能性のある宇宙空間に放出したのか、ちょっと疑問が残ります。
 しかも、いつでも殺せる状態であるということを見せるのではなく(まぁ、宇宙空間に放り出された時点でいつでも殺せる状態であることにはなりますが)、カプセルを狙撃するジェリドのハイザックを隠していた(近づいたら撃つぞ、というポーズはとっていなかったはず)ということから、そもそもヒルダを殺す気満々だったのではないか、という推測ができます。「両親を殺す」と言いながら、父であるフランクリンを殺せる状態ではありませんでしたからね。ヒルダが死んでもまだフランクリンを使えるという意味で、ヒルダの人質としての価値はかなり軽かったのではないかと思われます。
 なお、ここまではTV版も劇場版も同じ展開ですが、劇場版では、同時にフランクリンはエゥーゴのMSの奪取という任務を与えられていました。これはそうすれば息子の不祥事を帳消しにしてやるということからですが、いずれにしてもヒルダがカプセルに入れられていたことは変わりません。

 ここで考えたいのが、「本当にバスクはMk-IIを取り戻したかったのか」ということです。ガンダムMk-IIは当時のレベルではさほど高性能な機体でもなく、劇場版ではフランクリンも奪取されていたことをあまり気にしていませんでした。
 実際のところ、バスクの目的は「Mk-IIの奪回」ではなく「むざむざMk-IIを奪われたという失態の回復」であった可能性の方が高いと考えられます。それは単にMk-IIを取り戻しただけでは済まず、エゥーゴを捕捉してクルーを拿捕もしくは抹殺しなければ、難しいでしょう。
 TV版では、ヒルダが死亡した時点でエゥーゴはMk-IIとカミーユをティターンズに返しています。これはエマが脱走することを見越していたからですが、劇場版ではその場で即エマが寝返り、ヒルダが死亡した時点ですでにティターンズは攻撃を開始しようとしていました。つまり、バスクはエゥーゴの目前でヒルダを殺し、ティターンズに逆らうとこうなる、ということを示した上で、あわよくば正面からエゥーゴに攻撃をかけることが目的だったのではないでしょうか。

 なら、なんで初めから普通に攻撃を仕掛けなかったか、という疑問も生じますが、そもそも人質を使うこと自体が足止めの手段だったということになるのではないかと思います。アーガマはおそらく全速力で逃げていたはずですから、バスクの艦隊が後ろから追いかけても追いつくのは難しかったのではないかと思います。何としても逃がさないためにバスクがその場で考え出した作戦が、このヒルダ人質作戦だったのでしょう。
 ただ、この作戦の結果ガンダムMk-IIが全機奪われ、エマというそれなりに優秀なパイロットをエゥーゴに流出させてしまう事態になったわけですから、バスクの失態は全然取り戻せていないような気がしますね。彼の責任問題は、一体どうなったんでしょうか。
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コメント
コメント
こんな言い方をして良いものかどうか、躊躇いますが、
カミーユの母親の命を取り引きの糧として用いるのは
ティターンズもエゥーゴも考えが甘いような気がいたします。
ティターンズはエゥーゴを人道的な組織と考えていたのでしょうか?
本編では人質としてキチンと機能しておりましたが…。
変なコメントになってしまってスミマセン(汗
2008/01/07 (月) 22:50:12 | URL | カセクシス #6x2ZnSGE[ 編集 ]
>ティターンズもエゥーゴも考えが甘いような気がいたします。
>ティターンズはエゥーゴを人道的な組織と考えていたのでしょうか?
これについては、
「全く応答なし・・・ま、平和な時はこんなものか」というクワトロ大尉の発言や
「まだ我々が軍を動かしたことを信じてないらしいな」・・・これはヘンケンの発言ですね。
などからして、まだ本気戦争モードに入ってないから、ということだと思います。
それにエゥーゴが軍事行動を開始した理由について
「ティターンズが暴走を始めたからさ」
という大尉の台詞を信じるならば、エゥーゴの大義はスペースノイドの権利確保ですけど、その前提としてエゥーゴは人権の尊重とかを謳ってるでしょうから、こういう甘いやり方もこの時点では通用すると踏んでいたんじゃないですか?バスクは。
2008/01/09 (水) 03:35:45 | URL | R.M #-[ 編集 ]
>カセクシスさん
普通、人質作戦というのは犯人の方が使うものですからね。
ティターンズは鎮圧側ですから、母親を使うなら
「おふくろさんも悲しんでるぞ!」とか言って情に訴える方が現実的で、
結局はティターンズは悪役であるという印象付けのためのものとしかいえないのかもしれません。

ヒルダはエゥーゴ的には赤の他人ですから、人質に取られても本来どうってことないんですが、
やっぱり30バンチ事件を徹底的に断罪すべきだと言っているような団体ですから、
人の命は軽く扱えないということなんだと思います。
「人の命は地球より重い」というのは左翼系組織が好んで使う言葉ですしね。

>R.M.さん
エゥーゴがデラーズ・フリートのような組織だったら、そもそも人質など使わないでしょうね。
相手が民間人のカミーユであるということと、
そのカミーユがエゥーゴ主義者ではない(これは事前の取り調べでわかっていること)ということから、
情に訴えれば戻るのではないかと思ったのかもしれません。
2008/01/10 (木) 01:56:15 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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