がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
ガンダムイボルブマテリアル
 イボルブの設定資料集を今更手に入れました。この手の資料は値段が高いんでなかなか気軽に買えないのが辛いところです。
 内容についてはあまり期待していなかったんですが、制作の裏話的な事情も結構載っていて、結構面白かったです。「イボルブオリジナル」デザインのMSがどのように作られ、またどういうデザインになっているのかということに興味がある人にはオススメですね。

 個人的には、初期デザインがたくさん載っているのがツボでした。初期デザインって好きなんですよ。どういう意図をもって完成稿がそういうデザインになったのかがわかりますし、当初はどういう目的でその設定を作ったかが分かりますし、あわよくばMSV化して俺設定に取り込む妄想もできますし(笑)

 そういう意味で最初に気になったのは、やはりイボルブ版νガンダムですね。あれは作品の内容も含めて結構気に入ってるので。これの初期デザインは当時から既に公開されていたんですが、アプローチとしてはPGストライクに近いんですよね。だからPG化されるときは是非イボルブ版で!と思っているんですが…同じように思っている人がどれだけいるかというところです。
 ストライクの場合、まだ新しいMSということでアレンジの余地があること、SEEDという作品自体がMSのデザインアレンジについて寛容であるということもあって、ああいう形でのPG化が実現したと思うんですが、νガンダムの場合、すでに古い作品ですし、思い入れのあるファンも多いですし、そもそももともとのデザインされた背景が「出来るだけファーストガンダムのデザインから逸脱しないように」ですから、なかなかアレンジしにくいMSだと思うんですよ。それをこういう形でCG化できたのは素晴らしいことだなと(無論、最大の要因は富野監督自らの指示があったからでしょう)思います。
 ところでこのイボルブ版νガンダムには、膝立ちのポーズのCGがあるんですが、これが今のガンプラの可動範囲よりも狭いから笑えてきます。ガンプラの技術の進歩はすげぇんだなぁと思うと同時に、バンダイがアイデアを出さないと可動範囲が広がらないデザイナーしか現状はいないのかなぁと思ったりもします。ダブルオーのメカはそのあたりも考えてデザインされているようですし、今後変わっていくんだろうなとは思いますが。その意味で、工業的なアプローチでデザインした∀ガンダムがロボットアニメに与えた影響は大きいのかな、とも思ったりします。∀ガンダムはお世辞にもカッコいいとは言えないロボットですが、そういう美的感覚は別として、シド・ミードにオーダーを出した富野監督の先見の明、これは素晴らしいなと感じます。富野監督は出すアイデアは凄いと思うんですよね。それを上手く常人に分かるように形にすることがちょっと下手なだけで。

 あとは、やっぱりイボルブの中でも一番はっちゃけてる三色ゼータのところでしょうか。ユウリの安彦ラフ画稿まで載ってるとは。
 三色ゼータの初期稿が載ってるのも興味深かったです。ホワイトゼータはグリーンダイバーズから色パターンを変えただけですが、残りの2機はやっぱり4号機5号機と名づけられていたんですね。3機全部3号機にしちゃったのは、やっぱり型番の末尾番号と○号機の呼び名は同じ意味だよという既成事実を作りたかったからなんでしょうかね。ガンダム4号機以降がそうなってるように。
 レッドゼータのパイロットが当初はジョニーだったという設定も、やはり初期段階ではジョニーを乗せるつもりだったことから来ているみたいですね。赤いゼータの初期デザインは、脚と肩とシールドにバーニアを増やしただけの、いわゆる高機動型ゼータのようなデザインですし。グレイゼータも、当初はギャプランのようなビーム砲内蔵バインダーを両腕に装備したデザインだったみたいです。
 それが何故今のデザインになったのかは記されていないのですが、レッドゼータについては一式まさと氏がZZ-GRの初期稿とともに描いた一式版ゼータがベースになっていることが分かりました。イボルブ9が遅れたのも、このあたりのデザイン変更を含めた企画のやり直しのせいだったかもしれません。

 イボルブ13(マラサイの大気圏突入の話)では、富野監督に監修してもらっているようです。内容に口出ししているというより、整合性の確認みたいな感じのようですが。
 この話って、エゥーゴのジャブロー攻略作戦を追撃したティターンズの部隊そのものが、初めから囮だったと断定してしまっているんですが、それを富野監督が(一応)監修したと言うことは、監督の中でもあのティターンズ部隊は初めから捨て駒だったんでしょうね。ジャマイカンが結構意味深な表情を見せてましたし。
 となると、ティターンズは初めから核の使用を前提としていたわけですから、やっぱり残されていたガルダはわざとエゥーゴに渡すためだったのかなぁ、とも思います。その後ティターンズができるだけ傷つけずに奪回しようとしてるんで、必ずしもそうとも言い切れないんですが、まぁ、これは別の話になるのでやめておきましょう。

 そして最大の肝がイボルブ15の大胆にアレンジされたファーストガンダムらのデザインですね。これは、ある工業デザイナー4人のアイデアを結集したものだったそうです。このデザイナーたちはこれまでも何度か非公式な形でサンライズにデザイン面で協力しているそうです。しかしそれが公になってしまうと本業で傷がついてしまう(やはりこういう業界では、アニメの仕事なんてしていたと知れてしまうとマイナス要因になるのが現実みたいですね) そうで、こういう背景が分かっただけでも面白かったです。
 イボルブ版RX-78がどういう過程で煮詰められていったかは、10枚を越す画稿とともに詳細が記されているので、この辺りに興味のある方こそこの本を手にとるべきなんだろうなと思います。
 結論から言えば、イボルブ版RX-78は∀ガンダムと同じアプローチでデザインされているということです(見た目でなんとなく分かりますね)。このデザインが今後公式化することはまずないと思いますが(ヴァカガンの例があるんで絶対とは言い切れない)、一度は何らかの形で実際に立体化して欲しいなぁ、と思います。

 おまけに近いように見えるザ・ライドとグリーンダイバーズについてですが、設定画はかなり詳細に載っていますし、扱いは他のイボルブシリーズと同列です。ザ・ライド版のジムやザクレロ、ブランリヴァルの設定画が載ってるだけでもありがたいかも。美樹本氏のキャラ画稿も載ってます。
 グリーンダイバーズのメカデザが藤田氏なのは知らなかったです。そういえば会場に掲示してある資料に書いてあったようなきもしますが、ちゃんと見なかったからなぁ。それにしても、姉ちゃんのエロいアングルのカットがしっかり、しかしさりげなく載ってるところに編集者の意図を感じました(笑)

 そんなわけで、このイボルブにまつわる一連のCG作品は、実験作という名目で公式設定に囚われない、自由な内容で出来ているところが良かったな、と思います。まぁ、そんな中でも特定の誰かの脳内設定っぽいものがいくつもちりばめられてるのがガンダムらしいですけどね。なんか、ガンダムジェネレーションとかあのあたりのアンソロで育った人たちが作った作品、という感じがします。たぶん、もう少し若い世代というか自分くらいの世代の人たちが今後こういう仕事をしたら、GジェネのCGムービーみたいな内容になるんだろうなぁなんて思います(笑)

 1つだけ個人的に残念だったのは、「ライジングフィンガー」について全く触れられていなかったことかな…。
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コメント
コメント
イボルブ版νガンダムは、あのバラバラになった外装が目を引きますね。
当初はあれで行く予定ではなかったそうですが、監督が、ここまでやったのなら出すべき…とかそんな事で決まったそうで、グレメカのイボルブ特集で書かれてましたね。

α・アジールのコーションレターなども、今までのミリタリー風なものから、音響機器のロゴのような感じにしてあるらしいですが(画面では判別できなかった)…。

個人的にはZZ辺りのシリーズから何か違和感を覚えるようになってきたんですよね。


>ある工業デザイナー4人のアイデアを結集したものだったそうです。このデザイナーたちはこれまでも何度か非公式な形でサンライズにデザイン面で協力しているそうです。
>しかしそれが公になってしまうと本業で傷がついてしまうそうで

かつて、B-CLUB誌で宇宙世紀の小物(キシリアのレーザーライフルやビッター中将のヘッドセット、フライトジャケットなど)を扱った連載がありましたが、その際にも似たようなコメントを残した工業デザイナーが居ましたよね。

少し前には、SEEDの初期デザイン騒動とか…。
2007/10/23 (火) 18:43:14 | URL | コンラッド #8l8tEjwk[ 編集 ]
イボルブ版νガンダムは、監督はそれでいいといいながらも内部からはもっと元デザインに近づけろという指示があって、最終稿は妥協案だったみたいです。

>個人的にはZZ辺りのシリーズから何か違和感を覚えるようになってきたんですよね。

当初はプラモのプロモーションという側面が強かったんですが、
ZZなんて最近のガンプラで出た物はありませんし、
以降のシリーズも決して新商品との連動ではなかったという意味で、
ちょっと方向性が変わったことは確かですね。

>SEEDの初期デザイン騒動
これは片桐氏という説もありますし、工業デザイナーというわけではない感じもしますが、デザインラインを考えると最初のアイデアはやはり工業系だったのかもしれないですね。
いずれにせよ、クレジットされているデザイナーだけがデザインに携わっているわけではない、ということは覚えておく必要がありますね。
そもそも、ファーストガンダムの多くのMSやMAだって、最初の案は監督が描いてるわけですし。
2007/10/23 (火) 23:40:30 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
こーゆーのって知りたい事が実は少量だったりするので
買う気があまりないという・・・。

サイコシップに関して何か裏設定的なのはありました?
2007/10/29 (月) 11:38:21 | URL | 青空 #-[ 編集 ]
サイコシップはデザイン画が載っているくらいで、
設定面での解説は全くありませんでした。
一応ガンダム顔だったんだなぁというのが分かったくらいですね。
2007/10/29 (月) 18:47:13 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
初めまして、初の書き込みです
15話でのRX-78-2のデザインについてですが、はじめて見た時5年後に放送されるガンダムOOのエクシアを髣髴とさせるデザインだと感じました。
個人的に胴体と別扱い的なエアインテークや脚部分のエッジなどエクシアのデザインはここから来てるのでは?と思う程でした。
Zガンダム3号機のグレイ・レッドとともに公式にガンプラで出して欲しい機体だと思ってます(ガレキでは出てますが値段が・・・)
2011/05/12 (木) 16:59:00 | URL | Gもどき #yH4erWZ2[ 編集 ]
初めまして、書き込みありがとうございます。

確かにエクシアっぽい部分はありますね。
脚とかGNコンデンサー入ってそうだし(笑)
Oガンダムとエクシアの中間機って言われたら信じちゃいますね。
2011/05/15 (日) 23:18:14 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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