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ガンダムネタだけを語るブログです。
機動戦士ガンダム 第08MS小隊 U.C.0079+α 1巻
 何故か同時に発売されたはずのコミックの中でいつもこれだけ欠けているのが謎です。ようやく手に入れました。

 08小隊という作品は、本来「ドラグナー」などを手がけた神田監督が総指揮を取っていた作品ですが、急逝されたために飯田監督にバトンタッチしたと経緯があり、このコミックはその飯田監督が初めから手がけた、いわゆる純粋な飯田版08小隊という作品だと思います。
 おそらくは、元々そういうコンセプトで企画されたんでしょうし、飯田監督としてもできるならやってみたい、という気持ちがあったのだと思います。そういう意味で、とても興味深い作品です。

 「宇宙のイシュタム」の宇宙SF設定を最大限に活用するやり方は、やはりこちらの作品にも受け継がれているようです。とはいえ、もう宇宙が舞台になることはないと思うので、やれることはやっておけという感じなんでしょうけど。

 しかしシナリオの整合性の取り方はさすがというか、理系らしいなぁと思います(笑)アプサラスのテストパイロットでしかないアイナが冒頭でリックドムの実験機に乗っているのはおかしい、ということで今回のアプサラス0による大気圏突入実験に変更されたのでしょう。いわゆる「アイナザク」のデザインも、アプサラス0のコントロール部分という形で残されており、ドム足のないアイナザクという形で表現されています。つーかほとんどゲルズゲーだな。
 突如登場したジム改と同じ外見の先行量産型ジムも、かなりのフォロー描写を追加して設定的におかしくならないように気を使っています。同様に、コジマ大隊のMSも、いわゆるモルモット隊に近い性質をもつ部隊として設定変更されているようです。

 元々08小隊は、過去の設定にあまりとらわれないで作られていました。多分整合性を取るのがめんどくさかったんでしょうが、そのことが一部のファンを除いてそっぽを向かれた原因の一つだったと思います。正直、アニメの08小隊はグフカスタムが出てなかったらガンダムX以下の黒歴史扱いだったかもしれません。
 今回のコミック版は、そのあたりの整合性はもう少し考慮した上で設定が作られているようですね。とはいえ、量産型ガンタンクが大量に登場していたり、謎の量産型ガンキャノンがあったりと、やはり色々と新設定がありそうな予感ですが…。

 シナリオ面でも、シローとアイナの出会いについてはかなり気を使って描かれていたと思います。ジオンが憎いが、目の前のアイナは憎めないという感情の変化がメインですね。これはアニメだと1話でやらなければならなかったので、ちょっと無理があったのかもしれません。
 それでも、これはあくまでも個人的な意見ですが、08小隊=シローとアイナの恋愛物語というにはかなり違和感があります。確かにシナリオの筋はそれだけなんですが、話の内容が必ずしもシローとアイナの話ではないので、かなり視点がぶれている作品なんですよね。
 そもそも、08小隊という作品は、「陸戦型ガンダム」というゲームやコミックで非常に使いやすいMSを出すためだけに作られたような作品に思えます。事実、このMSがあったからこそ各種外伝やゲームが作れているようなもので、一年戦争ビジネスを拡大するための当て馬でしかなかったのでしょう。
 また、メカニック的には過去のどのガンダムよりもミリタリズムに傾斜しており、MSV世代が夢に見ていたような舞台でありながら、そこで展開されるのが敵味方の男女が惹かれあうという極めてベーシックなドラマであるというギャップがこの作品の根本的な欠陥なんだと思います(これが08小隊の人気が他作品に比べていまいちである最大の理由だと思います)。0083の失敗を繰り返すまいと最初から恋愛で入ったのかもしれませんが、結果的には逆にどっちつかずの作品になってしまったように思います。

 なので、どんなに設定や描写を変更しても、このメカニック面とドラマ面の根本的な剥離を抱えている以上、08小隊という作品をリファインする仕事は非常に困難であるかと思います。この作品を飯田監督がどうまとめていくのか、注目してみたいですね。
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コメント
コメント
これ、読んで無いんですけどシローの前任の小隊指揮官が出てくるそうですね。
HJの08小隊ムックの巻末に掲載されている短編漫画でも08小隊の前任の小隊長は出てきてましたけど、同一人物なんでしょうか?
(HJ版はメガネでデスクワーク向きっぽい風貌)

外伝ゲームにおいて、システム面で考えれば360度座標計算を要求される宇宙空間を省くのは、製作側にとって非常に労力を削減できるので推奨すべき道ではありますが、その場合「ジャブロー戦以降に登場するMSを出しにくい」という弊害が生じるワケで…。序盤に登場させる事の出来る陸戦ガンダムは非常に都合が良いMSですよね。

DCのコロ落ちは、その点で言うと最初から最後まで「ジム」で通したという稀有な存在ではありますが…。

正直、個人的には08小隊というのはOPでの「河川をガンボートを随伴させて遡上する陸戦ガンダム」が全てであります。
2007/08/11 (土) 00:53:11 | URL | コンラッド #8l8tEjwk[ 編集 ]
>08小隊の前任の小隊長

抜かりなく同一人物です(w
他にもCDドラマ版キャラも登場してその辺りの補完も抜かりがない。
2007/08/11 (土) 05:36:31 | URL | とっぱ #B8xSsyyA[ 編集 ]
結構これはこれで資料的な価値がありと……。

夫々に癖がある陸戦型ガンダム、マットはリミッター解除無しで遣り通したでしょうね。
2007/08/11 (土) 18:36:18 | URL | YF-19k(kyousuke) #vOF08ZPo[ 編集 ]
>コンラッドさん
コロ落ちはMSこそ08小隊とは無関係ですが、武装はほとんど08小隊からのものだったりするんですよね。
そういう意味でも、やっぱりゲーム的には大きかったのかなと思います。

>とっぱさん
やっぱり同一人物ですか。多分そうだろうなとは思ってたんですが、確認する手間が省けました(笑)
マイナーな設定のフォローも忘れないというのは、飯田監督らしいですね。

>YF-19kさん
自分はガンダムエースを読んでいないので、
この1巻を読む限りでは、リミッター解除の意味が判断できないです。

設定の補完と解説がしっかりしているという意味では、確かに資料的価値はあるかと思いますが、
アニメと矛盾している部分もある以上、これが公式設定になるとも言い切れないのが難しいところですね。
2007/08/11 (土) 23:24:46 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
突破さん、情報ありがとうございます。
あんなマイナームックに載ってた漫画のキャラを踏襲するとは、なんというか…w
CDドラマのキャラ(ナカミゾなど)は解りますが、飯田監督恐るべし。
しかし、CDドラマでの陸戦ガンダムの整備用裏メニューの表示方法が「コナミコマンド」を彷彿とさせるのがなんとも…。

ルロイさん
>コロ落ちはMSこそ08小隊とは無関係ですが、武装はほとんど08小隊からのものだったりするんですよね。

そういえばそうでしたね。ショートシールドや実体弾の100mmマシンガン、バズーカなど、08小隊に登場した火器を装備していましたが、あれはオーストラリアが極東方面軍と同じ「陸軍(EFGF)」の指揮下だった為なのかな…と思ったり。

対して、ジャブローなどは「宇宙軍」管轄であり、そこに配備されていたジムはラージシールドとスプレーガンという、宇宙に適した装備だった…と仮定してみたんですけど。
2007/08/12 (日) 00:18:37 | URL | コンラッド #8l8tEjwk[ 編集 ]
確かに、08小隊系の武器は陸軍、素ジム系の武器は宇宙軍と考えるとしっくりきますね。
ハイパーバズーカとロケットランチャー、ブルパップマシンガンと100mmマシンガンなどの微妙にかぶっている武器も、
そういう住み分けで存在すると考えれば納得できます。
2007/08/13 (月) 22:19:35 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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