がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
ティターンズとは何か?
 くっきーもんすたーさんの考察に対するリアクションというか、元々思い描いていたことも含めて、ちょっとティターンズについて考えてみようと思います。
 ティターンズという組織は、Zガンダムの劇中では「とにかく悪い奴ら」としか描かれていなくて、実際のところ何のために存在しているのかわからない存在に見えます。一応、政府を動かそうと企んでいたという意味では単に権力を求めていた存在なのかもしれませんが、ジオンが連邦政府からの独立という大義を掲げていたのに対し、ティターンズの目的意識はなかなか見えてきません。設定資料などでも、「ジオンの残党狩りのための組織だったが、次第に増長・肥大化して悪行の限りを尽くし、それをエゥーゴに暴かれて滅んだ」というような説明がされることが多いです。
 しかし、本当にティターンズは単なる「横暴な警察」でしかなかったのでしょうか。

 まず、ティターンズ設立の経緯が「ジオンの残党狩り」であったことは間違いありません。デラーズ・フリートの蜂起がジオン残党の危険性を示し、それに対抗するために断固とした措置を取る必要がある、ということで設立されたのがティターンズです。
 そして、ティターンズになれる人間は「優秀な人間」に限られていました。日本の警察におけるSATみたいなものでしょう。特別な有事(ジオン残党の武力行為)に対応するための専門チームですから、通常の兵士よりも要求される能力が高い、ということだと思います。
 おそらく、この頃MSを保有していたのはほとんどティターンズだけだったのだと思います。何故ならば、MSはミノフスキー粒子の散布が前提の兵器だからです。そしてミノフスキー粒子の散布は、ジオンがMSで戦うために行っていたものであって、それ以外に何のメリットもありません。つまりミノフスキー粒子を散布するのはMSを保有している組織だけなのです。当時、MSを保有しているのは地球連邦軍とジオン軍だけでしたから、ミノフスキー粒子をわざわざ散布するのはジオン残党くらいしかいないでしょう。センチネル設定ではミノフスキー粒子の散布は戦後禁止されたそうですし、そうでなくてもそもそも散布する必要が、MSの戦力的運用以外にあり得ないわけで、そうなると必然的に戦後の連邦軍のMSは対MS用兵器でしかない、と考えられるわけです。
 もちろん、MSには通常兵器にはないメリットもありましたから、若干は通常の軍にも配備されていたと思いますが、基本的には、「ミノフスキー粒子散布下での戦闘を想定して設立された部隊」がティターンズなのではないでしょうか。だから、MSを保有するエゥーゴと敵対したのはティターンズだったのです。
 ここで、ティターンズの定義は「ジオン残党の武力行為(テロ)を含めた、ミノフスキー粒子が散布されるような特別な事態を収集するために設立された特務部隊」であるとします。

 ティターンズの戦力はMSが中心(というか、MSと可変MAしか保有していなかった)でしたから、おそらくは陸軍・空軍・海軍・宇宙軍という編成から外れた組織だったのだと思います。ある意味ではアメリカの海兵隊みたいなものなのかもしれませんが、決定的に違うのは、「ティターンズは通常の軍人よりも1階級優越する」という決まりがあることです。ティターンズは通常の軍隊よりも上位の存在なのです。「ティターンズは陸海空宇宙軍から独立した、それよりも上位の権限をもつ組織である」という定義が追加されます。
 では、何故ティターンズはそこまで強力な権限をもつ必要があったのでしょうか。独立性は必要であっても、権限まで必要とは思えません。その後設立したロンド・ベル隊は、ネオジオンの残党狩りを行う独立部隊ではあっても、連邦軍内でそこまで大きな権限をもっていなかったように見えますから、まさに権限の弱いティターンズといった組織であったと言えます。逆に言えば、この「優越性」こそがティターンズの特質であると言えます。

 ティターンズは、その後連邦議会に承認されて更に権限が拡大されることになります。これは、地球連邦軍の指揮権をティターンズに全面的に委譲するというものでした。つまり、ティターンズが連邦軍の代表ということになります。そして、その統率者であるジャミトフは国会の議員だったわけですから、事実上の軍閥が完成したことになります。これも、ティターンズが元々特権を認められた組織だったから成立したことです。何の権力もない組織にいきなり権限を与えたりはしません。それまでの実績と権力を得るに相応しい地位があるから与えられるのです。
 つまり、ティターンズの特権はこのためにあったと考えられます。元々、政治的な理由が込められていたということです。もっともバスクをはじめティターンズの構成員はそのような政治的意図はなかったと思います。彼らは純粋な軍人であり、それこそ「特権を与えられて増長した」存在だったのでしょう。
 ティターンズは、手に入れた権限でコロニーの改造を行い、コロニーレーザーを完成させ、ルナツーとア・バオア・クーと合わせて強固な要塞を完成させます。が、これを何のために作ったのか、そしてジャミトフは何を考えていたのか…ということは、劇中では全く説明されませんでした。果たしてそれは何だったのでしょうか?

 …次回に続く!(爆)
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コメント
コメント
 センチネルにおいて、高橋氏は「Zは幕末である」と推察しています。そして、ティターンズを「佐幕派」になぞらえ、旧体制の象徴として存在した…と結論付けています。
個人的には、実際はジャミトフの私兵としての印象が強く、よく言われる「反スペースノイド思想」の急先鋒とはちょっと違うのではないか…と。
そもそも、ジャミトフ自身「地球圏はアースノイドにより統治されるべき」というようなアースノイド偏重思想を抱いていたかは疑問に思えます。
ジャミトフ自身、非常に狡猾な人物であり、自身の理想の実現・保身の為には強力な後ろ盾や組織が必要不可欠です。なにせ、政治手腕に長けているということは敵も多かったでしょうから。
 その為には「政治結社」を作り、邪魔な相手を排除していくのが手っ取り早かったのだと思います。
その為の「ティターンズ」…といっては語弊があるとは思いますが、表向きは地球圏の安定を担う平和維持部隊として、裏ではジャミトフの秘密警察としての側面を持っていたのがティターンズではなかったでしょうか?
 
 Zにおいては、明確な「正義」は存在しません。エゥーゴにおいても、AEをパトロンに持つ過激派組織です。アクシズしても、ザビ家の亡霊とまで言われるほど極端な思想の元、地球圏に復帰しました。この複雑な情勢の中で、ひとえに「正義の力」を信じてエゥーゴ、アクシズに戦いを挑み散っていった末端の兵士が不憫であるような気がします。
少なくとも、彼らは自分達こそ「地球圏を救う存在」と固く信じていたのですから。
2007/06/08 (金) 23:53:14 | URL | コンラッド #8l8tEjwk[ 編集 ]
MSを保有する組織
わかりやすい説明ありがとうございます。
ちょっと気になった部分がありますので、ひとつだけ…
#おそらく、この頃MSを保有していたのはほとんどティターンズだけだったのだと思います。

TV版では「ライラ・ミラ・ライラ」の隊や「ブラン・ブルダーク」の隊が、ティターンズ以外で当時最新型のMSを使っていましたね。
また、コロニー守備部隊のジム2も、それなりに登場しました。
(劇場版ではライラの部隊やグリプス守備部隊はティターンズ所属になりましたが…)

「そういう部隊だから、ティターンズが協力を要請した」と解釈すればいいんでしょうか?


それではでは、続きも楽しみにしています。
2007/06/09 (土) 11:20:37 | URL | くっきーもんすたー #tBF1tvso[ 編集 ]
ミノフスキー粒子を散布してMS戦に持ち込むのが有効な戦闘手段なら、いざ自分が使われた時の為に対抗手段は持っているべきで、対抗手段がガンダムの世界ではMSしか無いというのなら連邦軍もMSを保有しているべきだと思います。

一年戦争後<ミノフスキー粒子が散布されるような特別な事態>はもはや特別でもなんでもなく武装勢力が活動する時は一般的な戦法。
条約で禁止されようがテロや戦争を仕掛ける側がミノフスキー粒子をばら撒かないという可能性が期待できない以上その対策は持っているべだと。その対策がMSしか無いのならやはりMSは連邦軍も持っているべきであると。
それでないと、仮にミノフスキー粒子を散布する敵集団に連邦軍が戦いを挑まれたら連邦軍はなす術も無く敗北する事になると思います。

大体、テロなどに対する治安維持は連邦政府(警察?)と連邦軍の仕事でしょう。それを、ティターンズに押し付けてその治安維持に対する恩恵を受けていながら自分たちは何の謝意も援助も無い。アドヴァンス・オブ・ザ・ぜータを見ると連邦市民(おそらくアースノイドを含む)や連邦軍のティターンズに対する認識は<暴力的>、<独善的>という一方的なきめ付けでティターンズや所属兵士を暴君、ならず者として見下しておきながらティターンズによってもたらされた恩恵、つまり安全及びそれに伴う経済の発展(安全無き所に経済は発展しません。)だけは受ける。そのような態度を取り続ければ、Z本編に見られるようにティターンズの将兵が連邦に対し軽蔑の念を持つのは当然だと思います。

ティターンズが『横暴な警察』であったことが事実だとしてそれで、その警察がいなくなれば世の中平和になるのでしょうか?
例えば、日本の警察はしばし強引な取調べや思い込みなどからの冤罪など市民に害を与えますが、だからと行って日本の警察を廃止すればそれこそもっとひどい状態になるのは分かりますよね。

ティターンズとは何か?=横暴な警察でも十分かまわないし存在意義があるし警察が無い無秩序よりはマシなわけで、良いのじゃないですかね。
『横暴な警察』は確かに改善すべきですがだからと行って警察は必要だし、警察が『横暴な警察』しかいないのならしょうがない事だと思います。
2007/06/09 (土) 17:31:59 | URL | 遺伝 #dJEnmy1k[ 編集 ]
>コンラッドさん
ジャミトフが何を考えたかに関しては、次回で考察しますが、
決して正義とは言えない3つの勢力の末端の兵士が不憫だというのはまさにその通りですね。
他のガンダムは基本的に侵略者対統治者の構図なんですが、
Zは必ずしもそうではないというところが特殊なのだと思います。

グリプス戦役が幕末だというのは、特にダカール宣言で正義と悪が入れ替わった点でそう言われるわけですが、
富野監督としては明らかに全共闘時代を意識しているわけで、
そのあたりがティターンズという組織の存在を曖昧にしてしまっている気がするんですよね。

>くっきーもんすたーさん
ティターンズ以外は「ほとんど」MSを所有していなかった、と言うことですので、
最低限の守備戦力くらいは通常の連邦軍も持っていたと思います。
せいぜい、フロンティアサイドにいた連邦軍くらいの戦力かなと(だから、ハマーンのネオジオンの決起にも対応できなかったのでしょう)。
また、ライラ隊の場合、ジオンが大戦末期に開発していた機体をちょっと改良しただけのガルバルディは旧型の部類に入る機体ですし、
ブランはオークランド研所属、アッシマーもオークランド研の開発ということで、純粋な正規軍とはいえないものです。
実のところ、まともな戦力の正規軍はZガンダム劇中には登場していないのではないかと思います。
また、後期になると正規軍仕様の青いハイザックがティターンズに配備されていたことから、
MS所有の正規軍は次々とティターンズに編入されていったとも考えられます。

ライラの件は近いルナツーの守備隊だったから協力を要請しただけでしょう。ティターンズに編入されたのは、ジャブロー攻撃時の捨て駒にするためでしょうね。
ブランの場合は、その前に「オークランドがティターンズ側についた」という伏線があっての登場ですので、
この頃ティターンズはニタ研を取り込み、自軍の戦力としていたと考えられます。
ニタ研は高性能なMSをたくさん開発していましたから、それを狙っていたのでしょう。

>遺伝さん
文章の趣旨がわかりかねるのですが、
特にティターンズという組織を否定してるわけではないので誤解しないようにお願いします。
むしろ、その後クロスボーンやザンスカールに対抗できなかったことを考えれば、
ティターンズのような組織自体はやはり必要だったのだと思います。
ただ、ティターンズの横暴があまりにも過ぎたためにその再来を恐れ(コロニー落としやコロニーレーザーはまずいです、さすがに)、
似たような組織を作ることを政府がためらってしまったのでしょう。
ムーンクライシスでも、ゼータ部隊擁するベクトラがティターンズ化することを恐れられている、という描写がありました。
2007/06/10 (日) 18:30:28 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
面白すぎます。
すごい読み物ですね。
確かにティターンズは
名目上ジオン残党討伐のための組織だったはずで
でも劇中ではやはり目的がよくわからない、
それもあって全体像が見えづらい、
という側面がありますね。
いやー全てを網羅した
オフィシャル解説書が出ないかなー
2007/07/08 (日) 11:36:22 | URL | まーくはんと(36ppqq) #hAQOBuh2[ 編集 ]
Zガンダムは世界設定まで踏み込んでいなかったんですよね。
MSの設定は非公式含めて非常にたくさんあるんですが…。

劇場版公開時にオフィシャル解説書のようなものが出ないかと期待したんですが、
TV版との違いについてどうするかなども決められていないようですし、
望み薄ですね。残念。
2007/07/10 (火) 00:26:19 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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