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ガンダムコミックを語る10「クロスボーンガンダム」前編
 とうとうやってきましたガンダムコミックの最高峰。この作品は今まで松浦作品や他の長谷川作品と比較してきましたが、本当はそのような比較さえ許されない作品です。何故か?素晴らしすぎるからと言う意味ではなく、他のガンダムコミックとは明らかに別種の作品だからです。

 この作品には必ず「F91の続編」「富野原作」(次点として「カトキハジメデザイン」)という枕詞が付きます。すなわち長谷川氏個人だけのものではないということです。公式の映像作品の世界観を継承した上で、しかもガンダムの生みの親が原作。他にこのような背景のコミックは現時点では存在しません。故に、この作品は他のコミックとは比較できないのです。コミックとアニメのちょうど中間点にある作品と言っていいでしょう。それがクロスボーン・ガンダムです。

 しかし、だからといって長谷川氏でなくてもこの内容になったかといえば、それも絶対にないと言いきることができます。確かに長谷川氏でなければ、もっと綺麗な絵で、もっとリアルなメカが登場していたかもしれません。しかし、長谷川氏ほどガンダムの「殺陣」をちゃんと描ける人はいません。そして長谷川氏ほど「ガンダムの本質を理解した上でリアルに傾倒せず漫画を描ける」人もいないでしょう。それは松浦氏でも出来ないと思います(松浦氏は正直殺陣のような連続した動きのシーンはあまり上手くない)。クロスボーンガンダムの魅力はメカでもキャラでもストーリーでもなく、アクションです。そしてそれは富野監督の求めているものでもあります。劇場版Zの戦闘シーンの躍動感はそれを如実に示しています。だから、クロスボーンガンダムは長谷川氏でなければならなかったのです。

 さて、そうだとしてこの作品のどこまでが富野監督の仕事で、どこまでが長谷川氏の仕事だったかは明らかにしておきたいところです。この作品は二人のコラボレーションであり、双方の魅力があって初めて一つであると言えるからです。
 まず、シナリオのおおまかなラインは富野監督だとみて間違いないでしょう。漫画にしてはあまりにもプロットがしっかりしすぎていますからね。また、長谷川氏の言葉からF91のキャラは基本的に富野監督が動かしていたとも思えます。キンケドゥがカッコよすぎるのと寝返ったザビーネの別人ぶりは長谷川氏の演出でしょうけど。逆にトビアとかウモンとかは長谷川氏のキャラって感じがします。難しいのはベルナデット。造形は長谷川キャラ寄りですが、敵軍の姫というパターンは富野作品の王道でもあり、双方の意向が平等に反映されているのかなと思います。ドゥガチは思いっきり富野ラスボスですね。それに対するトビアの言葉に富野監督の意志がどれほど反映されているかは、判断の難しいところです。思うに、富野監督と長谷川氏の関係はドゥガチとトビアの関係に近かったんじゃないかなと思います。そんな感じで問答していたんじゃないかなと…。当時の富野監督は鬱状態の頃だと思いますしねぇ。
 メカに関してはほとんど長谷川氏の独壇場だったんじゃないかなぁと思います。死の旋風隊とかクロスボーンvsF91なんかは明らかに長谷川的ですし、富野監督の指示は「ここででっかいMAが出てくる」とかその程度のものだったんじゃないかと。ただ仲間が死ぬ演出とかは富野監督の意向っぽいですよね。長谷川氏はあんまり安易に人を殺さないんで(笑)

 まぁそんな感じで、作中の陰の側面は富野監督、陽の部分は長谷川氏だったと考えて問題ないんじゃないかな~と思います。
 それでは次回は作者がどうとか考えずに、シナリオを追っていこうかなと思います。
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コメント
コメント
長谷川氏曰く「上の句を富野監督が読んだので下の句を私が返しました」だそうです(w

>当時の富野監督は鬱状態
これ以降、開放に向かって全肯定始めちゃったんだから、まさに長谷川効果恐るべしって感じですな。
2005/11/03 (木) 00:37:10 | URL | 突破@ゲンコ書きちゅ #B8xSsyyA[ 編集 ]
良好な関係
 長谷川先生がコツコツと良質なガンダム漫画作品を作ってこられたことが、このクロボンでのトミノ監督とのタッグに繋がったんだと思います。
 主人公の前向きで熱い発言が胸に心地良く響く作品だったと思います。
 UC0133という時代、木星圏という世界などを描いてくれたことでも、貴重な作品ですよね。
2005/11/03 (木) 08:19:43 | URL | ポルノビッチ・エロポンスキー #4FJT5Uw2[ 編集 ]
>一文字突破さん
>長谷川氏曰く「上の句を富野監督が読んだので下の句を私が返しました」だそうです(w

まさにそんな感じですよね~。どっちかというと長谷川氏の色の方が濃いですし。

>これ以降、開放に向かって全肯定始めちゃったんだから、まさに長谷川効果恐るべしって感じですな。

それが決定打というわけではなさそうですが、影響を与えていることは間違いないでしょうね。また見てみたいですよね、富野×長谷川のコラボ。

>ポルノビッチ・エロポンスキーさん
Vガンダム外伝が編集部に気に入ってもらえて呼ばれたらしいですからね。なるべくしてなったって事なんだと思います。一番凄いのは企画した人なのかも…富野監督を漫画のフィールドに呼び込むなんて、当時だからできたのかなとも思います。奇跡ですな。
2005/11/03 (木) 11:09:37 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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