がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
ガンダムコミックを語る3「ダブルフェイク」
 扱おうか扱うまいかかなり迷ったんですが、やっぱMSの露出度の問題で拾っとくべきだよなぁと思い、一応取り上げてみます。

 この作品は特殊で、コミックは絶版(近年再販されましたが)になったにも関わらず、MSの設定だけはMS大全集に残り続け、Gジェネにも登場してしまったという背景を持っています。そのため、MS大全集やGジェネを見て「なんだこりゃ」と思った人を多数発生させた作品だと思います(笑)事実自分もその一人です。
 で、なんでそんなことになったかというと、バンダイの雑誌「模型情報」に連載されていたことが理由のようです。CCA-MSVのデザインも手がけた福地仁氏がMSのデザインをしたこと、元々模型情報がかつてMSVの設定を数多く発信したほど公式度の高い媒体であったことが、MSの設定だけを独り歩きさせて準公式化してしまったという感じです(当時の状況を知らないので推測です)。

 肝心の内容はというと、MSだけが独り歩きしていたりGジェネでキャラまで出ながらシナリオがないことからもわかるように、正直たいしたことないです。一言で言えば「コロニーのジャンク屋が連邦の一部隊と協力してテロリスト&ネオジオンと戦う話」なのですが、話の内容は二転三転、ネオジオンからコロニーを守る話なのか、敵パイロットであるアニーとの因縁話なのかわからないまま、とりあえず宇宙に放り出された恋人を助けて終わり(F91の内容を先取り!)という、打ち切られた少年漫画みたいな展開です。
 ただ、内容よりも問題は絵柄で、絵が上手い下手とかではなく、カット割が凄まじく下手で、状況が絵を見ただけではろくに判断できないという、漫画として致命的な欠陥を抱えているのがこの作品です。作者が漫画家を本業としていないようなので仕方のない部分ではあるんですが、これでは作品として成立しているとは言えません。結局のところ、MSVのようなものをやるためにとりあえず書かせた漫画というように見えます。内容に比べて明らかにMSの設定が多いですからね(汗)ちなみに主人公がジャンク屋だったり最後の決め技が「ガンダムパンチ」だったりする点は、アストレイRの遠いご先祖様にあたります。

 作中には非常にたくさんのオリジナルのMS(一部Z-MSVのMSも)が出てきますが、1カット程度の登場なので分かりづらく、MS大全集には拾われていない機体もあるというのが、当時の「とりあえずMSの設定だけ作っとけ」みたいな状況を表してますね。てか、グザとかどこにいるんですか(汗)
 MSのデザイン自体も、既存のバリエーション機のくせによく見るとどこも似ていなかったりして、黒歴史の彼方に葬り去られても仕方のない作品なのですが、されど「バンダイ的には公式」という、非常に苦しい立場のコミックです。

 と、きつい評価を下していますが、ジャンク屋視点のガンダムが当時画期的だったのは確かで(いやZZの序盤がそうでしたけどね)、「戦争?バカジャネーノ?」みたいなノリに共感できればそこそこ楽しめる内容ではあります。そういう意味では再販版に追加された書下ろしの短編「It's wonderful world」の方が完成度が高く、面白いです。なんで宇宙世紀0090年以降なのに(ですよね?)ガンダム頭のジムコマンドが出てくるんだっていう突っ込みだけしなければ、ですが(笑)
 まーでも、MS目当てでも漫画目当てでも期待はずれを食らうこと間違いなしの作品なので、どうしてもダブルフェイクがどんな内容なのか気になって気になって夜も眠れない人でなければオススメはしないかな…って感じです。
 ガンダムコミックの歴史の視点から見ると、今ではアストレイという形で結実しているMSV+コミックの先駆けのような作品ですね。この作品があったから、コミック版のF90やシルエットフォーミュラがあり、そうやってガンダムコミックが同人誌の延長線上から準公式作品に格上げされた結果、クロスボーンガンダムを産んだと言っても過言ではないかもしれません。

「ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム」
作画:うしだゆうじ
掲載:模型情報/MJ1988年7月号~1989年4月号連載
ピュアサイバーコミックス版:1990年11月15日初版(絶版)
電撃コミックス版:2002年12月15日初版(発売中)
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コメント
コメント
これの打ち切られなかった場合の構想案で木星圏絡みの話があるようなのですが、激しく気になりますね。
宇宙世紀年表にちらっと記述があったりするよ。
2005/08/30 (火) 07:25:32 | URL | 一文字突破 #B8xSsyyA[ 編集 ]
木星圏絡みの話は中途半端に終わることが多いですよねぇ、クロスボーンを除いて。話を作るのが難しいんでしょうか。

宇宙世紀年表とはどの年表ですか?電撃コミックスの年表には載ってないようですが…
2005/08/30 (火) 20:11:18 | URL | ルロイ@管理人 #-[ 編集 ]
EB系のダブルフェイク関係のネタが収録されている年表です。
「過激派偽装陽動部隊、木星へ」ってやつですね。
一応、電撃単行本のラスト(MJ連載時のラスト)に記述があります。
ちなみにバンダイ版の単行本のラストはまるまるすげ変わってるので、この記述がありません。

電撃系年表では黒歴史になってますねぇ。
2005/08/30 (火) 21:30:02 | URL | 一文字突破 #B8xSsyyA[ 編集 ]
>「過激派偽装陽動部隊、木星へ」

何故かVガンダム外伝の年表にはこの記述だけ残っていますので、逆ギガに関係しているかのごとく見えます(w
...が、実際は無関係でしょうね。
イリア中佐の部隊が逆ギガ後の木星圏ジオン残党の後処理をしていたのかもしれません(w
2005/08/30 (火) 21:41:05 | URL | 一文字突破 #B8xSsyyA[ 編集 ]
あー、オリジナルのエンディングのネタだったんですね。再販版しか持ってないんで知らなかったです。
0090~0095年の木星関連は再編・リファインしてひとつの話が作れそうで楽しそうですなぁ。木星関連のガンダム作品を全て一堂に集めた資料とか凄く欲しいです(笑)
2005/08/30 (火) 22:01:29 | URL | ルロイ@管理人 #-[ 編集 ]
当時の状況としては,MJのリニューアルが絡まなければ・・というのがちょっと有ったりします。
まぁ,MSジェネレーション同様,MJという非常にガンダム関連を牽引していた媒体ということが大きかったんですよね。

わたしゃ,実はこの作品嫌いではないんですよ(^^;
むしろ好きな部類(笑
単行本に収録されるたび,書き足し,書き換えで色々と変わってますが,「ガンダム,アレはもういらね~」というのが結構好きだったり(^^;
(話題にしていらっしゃるハンマーヘッドは,電撃のオリジナル追加部分ですね。)

蛇足ながら,アルマリアはサイバーコミック017が初出です。
2005/09/02 (金) 21:12:43 | URL | あさぎり #USldnCAg[ 編集 ]
あぅ、なんだか、いろいろ豪快に勘違いしていたようです(汗)修正しときました。アルマリアってガンダム戦艦の奴じゃないっすか…はぅ。
なんかもう、バージョンごとに内容違うんで全然把握できないですよ~。こういうの、持ってない人には辛いです。

ちなみに自分は作品のマインドは好きです。NTでなければ通じ合えないのか!?そんなことないよな!?って女に言えるところとか(笑)ただ、読むのに労力を必要とする漫画なんてねぇ、って話なんですよ(苦笑)小説にした方が読みやすそうです。
2005/09/03 (土) 00:05:21 | URL | ルロイ@管理人 #-[ 編集 ]
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