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ガンダムネタだけを語るブログです。
ティターンズにとっての「ガンダム」の位置付け
 ティターンズと言えば、ガンダムMk-IIを開発した組織ですが、そのMk-IIが奪われて以降、目立った後継機の配備を行っていないという特徴があります。そのMk-IIに関しても、F91以降のようにガンダムが伝説的な象徴として扱われているわけではなく、また性能的にもコスト度外視の高性能試作機というわけでもなく、どこかガンダムらしくありません。
 ティターンズにとって、一体ガンダムとはどういうものだったのか、考えてみたいと思います。


 ガンダムMk-IIは、ティターンズの本拠地グリーンオアシスで3機の試作機が運用されていました。その特徴は「地球の技術者のみで開発された」という点で、性能よりもイデオロギーを重視して開発されたことが伺えます。
 一応、ガンダムMk-IIはティターンズの象徴となる機体として開発されたようですが、性能的にはフラッグシップと言えるほどのものではなく、どちらかというと権威を重視して作られたと言えます。

 このあたり、ガンダムTR-1ヘイズルにも通じるものがあり、これはGMクゥエルのカスタム機の頭部だけガンダムヘッドにしただけというもので、ガンダムヘッドである理由は、ジオン残党への心理的効果を狙ったものとされていました。

 両者に共通しているのは、ガンダムである理由が「外向き」であるという点です。民衆に権威を示し、敵に圧力をかけるための「ガンダム」であり、内的な士気向上や技術的な意欲を示すものではないという側面が見えてきます。アナハイムがガンダムという名を新技術がふんだんに使われた試作機に与えているのとは、全く意味が異なっているのです。
 どちらかというと、ティターンズにおける「ガンダム」には儀礼的な意味合いがあるとさえ言えます。性能面での優位性を示すものではなく、ガズエル・ガズアルの装甲のようなものということですね。
 そのため、実際に紛争状態に入ったことで、ガンダムを使う必要がなくなったんじゃないかなと思うのです。儀礼的な権威の象徴よりも、より実戦に即応できる機体の方が求められたということです。だからサイコガンダムを接収しても、それを象徴としては使わなかったとも言えます(単にコントロールが難しいからというのもあるのでしょうけど)。

 ティターンズは、TR-6ウーンドウォートというフラッグシップになり得る機体も開発していましたが、これがガンダムの名を冠しているのも、ベース機がない新型機であるということと、コアブロックシステムに代わる新しい兵器体系の最初の機体であるということ以上の意味はないのではないかと思います。手足を取り換えるだけでハイザックIIとかギャプランIIという名前になってしまいますしね。

 アナハイムが技術集団だったので、ガンダムを新技術の試験機と位置付けていましたが(これはガンダム開発計画の延長の思想でもある)、連邦軍としては、ガンダムは連邦軍の勝利の象徴でしかなく、性能的な優劣で言えば別にGMスナイパーカスタム系と大差なかったわけで、性能面ではなく士気の面でのネームバリューを高く評価していたということなのだと思います。
 もしかしたらエゥーゴ・アナハイムと連邦軍の対立は、連邦軍における技術者層と、実際に扱う兵士層の対立でもあったのかもしれません。

 では、もしティターンズがガンダムMk-IIを奪われていなかったら、どのような運用方法を取る予定だったのでしょうか。コロニー戦を主眼に置いていることから、おそらくGMクゥエル同様に、コロニーでの市民運動弾圧に使用される予定だったのでしょう。ガンダムが連邦軍にとっての勝利の象徴であるなら、そのガンダムを運用するティターンズは、連邦軍を代表する立場にあるということを主張したかったのかもしれません。もしかしたら、ティターンズが連邦軍の指揮権を得たあたりで、ガンダムMk-IIを本格的に投入する予定だったのかも。連邦正規軍に対しても、ガンダムを運用する部隊であるということで優位性を示せそうです。
 おそらくティターンズは、あまりジオン残党や反連邦組織との全面的な武力抗争は想定していなかったんじゃないかと思います。だからMk-IIの仕様もあまりアグレッシブではなかったのかなと。あくまでも対市民・対ゲリラを想定していた部隊なんじゃないかなーと思います。だからニュータイプ研究所の試作機を駆り出さないと対抗できなかったのでしょう。

 その意味では、エゥーゴがティターンズのガンダムを奪って運用するということは、ティターンズの権威を否定し、自らが連邦軍の代表であることを示すという意味もあったのかもしれません。ガンダムMK-IIが儀礼的性格の強い機体であるならば、それは例えばザビ家専用機を連邦軍が改修してジオン本国への攻撃に使用するようなものです。あえてエゥーゴがMk-IIを前線で運用していたのは、ティターンズへの心理的な挑発の意図があったからなのかもしれません。白いMk-IIと遭遇する度に、ティターンズは自分たちの新型機が奪われたという事実を突きつけられるわけですからね。ジェリドがカミーユに固執したのは、ライラやカクリコンらを殺したことはもちろんですが、その機体が「自分の乗るはずだったガンダム」だったことが大きかったりしたのかもしれません(カミーユが乗ってるのがネモ等の量産機だったら、目の前の機体がカミーユかどうかも判別が難しかったでしょう)。

 「ガンダム」というMSを論じる際は、性能面だけでなく儀礼的性格の部分も含めて考察する必要があるのかもしれませんね。F91以降にガンダムが伝説的な存在になっていたのは、ガンダムの最初のパイロットであるアムロが、νガンダムでアクシズを押し返してそのまま行方不明になった、という事実も大きかったのでしょうし。
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コメント
コメント
象徴的な機体のガンダムのテストパイロットが、ジェリドやカクリコン、エマなのは、入隊者を集めるための宣伝的な意味もあったんですかねえ。
若い士官が多いティターンズでは、一年戦争時に実績のあるパイロットよりも、ジェリドのようなギラついた青年の方が適任だったという事でしょうか。結果として奪取されてしまって、オープンになったかどうかはわかりませんが。

それにしても、ジェリドやカクリコンって、アムロと同世代なんですね。カクリコンはとてもそうは見えませんが…
2019/12/05 (木) 10:02:28 | URL | hakugeki #tF2EIjZg[ 編集 ]
ZZではZやマーク-IIが被弾した時に、エルやルーが「動け! 動きなさいよ! あんたガンダムでしょ!」と言ってましたから、
ガンダムが最強という伝説が出来てたんでしょう。

ネオジオンのグレミーが、「貴様がガンダムに乗ってるのは状況に過ぎん」と言ってたのも、ガンダムが強敵だという意識があったからこその台詞でしょう。

それに対してティターンズは、Mk-IIを取られた後で、新しいガンダムを作らなかったので、
ガンダムに頼らずに実力を見せるという気概もあったんでしょうか。

ZZの場合は、グリプス戦役でのガンダムの活躍を見た後ですから、参考にはなりにくいかも知れませんけど、

ガトーがガンダムと戦いたがっていた様子だと、
すでにガンダムが無敵という世論になってたんでしょう。
2019/12/05 (木) 22:28:57 | URL | #-[ 編集 ]
ティターンズのガンダムに対する無頓着さはジャミトフが後方からガンダムの活躍を聞くだけの立場だったことやバスクがガンダムが戦っても勝てなかったコロニー落とし防衛戦に参加してたのもあるんじゃないかないかと
ガンダムであること以外にそんなに価値のないMk-IIの後にガンダムをほとんど作ってないあたり新しい象徴を作ろうとしてたのかもしれませんね
2019/12/08 (日) 06:22:17 | URL | #-[ 編集 ]
FSWSの話のときのコメントで少し書いたのですが
ティターンズの上層部は「レビルが羨ましかった」のだろうと思います。

「宇宙時代に適応した新人類」であり、ジオンが独立戦争を仕掛けた原因のひとつであるニュータイプ。
その中で「地球出身である最強のニュータイプがガンダムに乗り、ジオンの名あるパイロットを打ち倒していく」のはバスクのような人間の琴線に触れるエピソードだったのでしょう。


0083で権力を握り、
コーウェンのガンダム開発計画を抹消して、
FSWS計画をリブートして、
強化人間の開発を進めさせる。


これらの一番根っこの欲求は「レビルの手柄がほしい」だったんだと思います。

・レビルは最強のニュータイプを手ごまに収めて大成功した。
・スペースノイドが言うニュータイプ論なんて嘘っぱちなんだ。
・だったら『最強のニュータイプ』さえいれば、俺たちにもできるはず。
・アムロは地球出身なんだから、アースノイドを教育(強化)すればいいだけだ。

こんな感じで『欲望』を『正義』と履き違えて暴走した結果がティターンズなのでしょう。



この流れだと、オリジナルのホワイトベース隊は『邪魔者』以外の何者でもありません。
だから、Zガンダム序盤のティターンズは、事あるごとに鉄拳制裁などでマウントを取りにいってました。
命の危険を感じたWB隊は、シャアと組んでまで反連邦組織に参加して、自ら最大の敵を作ってしまいます。

ガンダムMk2も同じで、このままだと「ガンダムがスペースノイドへの弾圧に使われる」のは明白だったので
エゥーゴが奪取作戦を行い「スペースノイド開放の象徴」みたいな位置づけで宣伝しました。



まとめると、ティターンズにとってガンダムMk2とは……

「羨ましくてブランドをパクろうとしたけど、ギリギリで取り戻されて赤っ恥をかいた」


最近で言えば、某芸能人のタピオカ屋みたいな話ですね。
そら、全力で『なかったこと扱い』するわなw
2019/12/08 (日) 09:24:29 | URL | くっきーもんすたー #tBF1tvso[ 編集 ]
#カミーユが乗ってるのがネモ等の量産機だったら、目の前の機体がカミーユかどうかも判別が難しかったでしょう。

今回の話とはあんまり関係ありませんが、
「Zの鼓動」でジェリドはガンダムMk2と交戦しているのにパイロットがカミーユと気づいていませんでした。

しばらく戦った後、クローで組み付いて接触通信で声を聞いて
「この声、カミーユか!?」
「ガンダムMK2が宇宙に帰っていたとはな」

今、組み付いてる機体はなんだと思ってたんだ?みたいなツッコミ入りますよ。

もしかしたら、カミーユが地上にいた間、「ガンダムMK2に似た白いMS」が運用されてたのかもしれません。
(Gディフェンサーの実験用とかで)
2019/12/08 (日) 09:38:28 | URL | くっきーもんすたー #-[ 編集 ]
ジオンもネオジオンで同様に性能だけは最強のザク3を作っていましたからね
ティターンズもザク系でハイザックとアナハイムからマラサイなどを供給されて使用していましたからね
初代ガンダムはゲルググで同程度の性能を量産
ガンダムマーク2もバーザムで同程度の性能にして量産
機体性能だけは互角にして短期間で量産して戦力としてはガンダムの数倍(実際性能を引き出せているかは知りません)になる物量戦は主力の戦闘では有効なんでしょうね
ただ機体性能が互角で機体数も圧倒的有利なのにエースに無双で撃破されてしまうのがガンダムの定番ですね
2019/12/09 (月) 15:43:22 | URL | #-[ 編集 ]
>hakugekiさん
ティターンズのメンバーは能力よりも血統(アースノイドかどうか)が優先されてたっぽいですからね、その辺も人選に絡んでるような気もします。
パイロットとして優秀なライラやヤザンなどは後から編入された外様でしたし、そもそもろくなパイロットがティターンズにはいなかったのかもしれません。

>ZZのガンダムの活躍
アナハイム側は元々ガンダムを神聖視してましたので、ガンダムチームのガンダムへの認識もそれに近いものだったのかなと思います。
あと、ジオン側の方がガンダムのことを過剰評価していた可能性はありますね。あれ1機に戦局引っ繰り返された悪魔のMS、という認識は連邦軍よりも強く持っていて、その後の歴史でもスペースノイドの方がガンダムを過大評価していた可能性があります。

>0083の影響
戦後ガンダム開発に積極的だったのは政敵であるコーウェン側なので、ジャミトフ側はそんなにガンダムに頼るつもりはなかったという可能性もありますね。
ティターンズはガンダムに代わる何かを作るよりも、場当たり的に新型機を投入していただけだったので、そもそもMS自体をあまり特別視していなかったような気もします。基本的に軍部や政府・市民を制圧するための人員組織だったのかもしれません。

>くっきーもんすたーさん
レビルの後釜争いがジャミトフとコーウェンの対立の背景だと考えることもできますね。
V作戦に代わる新しいMS開発でアドバンテージを握ろうとしたコーウェンと、ニュータイプ部隊に代わる新しい精鋭部隊でアドバンテージを握ろうとしたジャミトフというところでしょうか。
社長が代わると前体制時の幹部が一掃されるかのように、ジャミトフは旧体制を一掃しようとしたのかもしれませんね。

ジェリドがガブスレイに乗った時にMk-II=カミーユの認識じゃなかったのは確かに視聴当時同じ感想を持っていました。まだエマもリックディアスでしたし、他のMk-IIとジェリドが遭遇していた空白エピソードが妄想できる台詞ですよね。

>機体性能が互角で機体数も圧倒的有利なのにエースに無双
ティターンズはそれを強化人間で狙ったんですけどね…人間の扱いを軽視していたのがティターンズらしいですが。
2019/12/15 (日) 14:58:49 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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