がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
グリプス戦役期の可変機の可変構造を考察する
 グリプス戦役の時代は、非常に多くの可変機が生み出された時代でしたが、その可変構造の仕組みはどれも異なっています。その可変構造に着目し、特徴や類似点などを考察してみたいと思います。

 一応作中の登場順に考察してみたいと思います。

○メッサーラ
 シロッコが開発した可変MAですが、その可変構造はシンプルです。MA形態では頭部が前に沈み、股間が機首となり、両手両足が後ろに重なるだけです。つまり手足の関節以外に変形する部分は特にありません。HGUCで差し替え変形が必要になるのは、MA形態時のバインダーの固定と腕のスライド変形の再現が困難であるためです。
 主推進器は背部のバインダーで、MSでもMAでも特に機動性は変わらないように思います。MS形態は手足を自由に使うための形態、というくらいでしかないですね。

○アッシマー
 連邦軍が開発した飛行可能な可変MAです。こちらは頭部・腕部の装甲とバックパックが繋がることで、上半身が円盤状の形状を形作り、下半身は腰をドラムフレームを介して前方に折り曲げ、正座のように膝から下を後方に折り曲げることで小さく畳み、前後に短い円盤形態への変形を可能としています。ちなみにアンクシャは下半身がほぼ無変形で脚が後方に伸び、上にMSを乗せるスペースを作っています。
 変形の目的は空力の獲得で、抵抗が少ないリフティングボディを作るために上半身を装甲で覆い、下半身を小さく畳むようにしています。

○ギャプラン
 ニュータイプ研究所が開発した、こちらも飛行可能な可変MAです。といっても、変形は腰から後ろにエビ反りのように折れ曲がるだけで、メッサーラ同様頭部が沈み股間が機首となります。メッサーラとの違いは腰が折れ曲がるという点と、主推進器が腕部バインダーと脚部になるということくらいです。MS形態をより既存のMSスタイルに近づけているために、腰を変形させる必要性が生じたということでしょうか。
 変形の目的は推進器の集中とよく言われますが、MS形態と推進器の配置はあまり変わらず、やはりメッサーラ同様格闘戦のためにMSに変形するだけという感じなのかなと思います。

○サイコガンダム
 ニュータイプ研究所が開発した、サイコミュ搭載型巨大ガンダムです。その変形は、頭に機首がかぶさり、胴体と膝の装甲が分離し、脚フレームはしゃがむように畳まれ、腕が折りたたまれるというもの。単純に、身体を小さく縮めるための変形と言えます。
 変形目的はミノフスキークラフトによる飛行とサイコミュの安定稼動のためで、そのサイズからも人型になる意味はあまりありません。まぁMS形態にならないと指のメガ粒子砲は使えないのですが、どちらかと言うと「ガンダムに変形すること」に意味があるんだろうなと思います。
 装甲が分離するという点がそれまでの可変MAとの大きな違いで、MRX-007を通じてガンダムMk-IIのムーバブルフレームの発想が受け継がれているということなのだろうなと思いますね。
 Mk-IIは変形機構がほぼ同様なので割愛します。

○ガブスレイ
 連邦軍が開発した可変MSです。シロッコが設計に関わったとされています。変形機構は実はほぼ寝るだけで、脚部だけフレームと装甲が分離して、フレーム部分が前方に出てクローとなります。はっきり言ってMA形態は「脚部フレームをクローとして使用する」ためだけの形態と言えますね。ある意味では、ジ・Oの隠し腕の始祖だったりするのかもしれません。
 脚部フレームが分離するという意味では、これもMk-IIのムーバブルフレーム以降の設計というのが分かりやすいデザインであると言えますね。

○Zガンダム
 言わずと知れた、エゥーゴ側が開発した可変MSの完成形です。変形機構は複雑で、頭部が胴体内に収納され、胸部装甲が前方にせり出し、中に腕部が収納されるのが上半身。下半身は、フレームごと外側に開き、膝関節が本来曲がる方向とは逆に曲がった形で固定されるようになります。
 変形目的はウェイブライダー、つまり大気圏突入のための形状を取るためで、かつ大気圏内でも空力で飛べるような形状を取るためでもあります。そのためバックパックをフライングアーマーからウイングバインダーに換装したZプラスが登場しています。デルタガンダム/デルタプラスも開発目的が同じなので可変機構も大体同じなのですが、脚部変形の向きが逆なのとバインダーの位置が横なので腕部がむき出しになるという点がやや異なります。
 ちなみにZIIやリゼルは腕部の変形はほぼ同様で、脚部の変形の向きは逆となりバックパックと脚部が接続されるように変形することでジェネレーターの接続が行われます。こちらの変形目的は空力獲得ではなく、ZIIは大出力の獲得、リゼルはSFS化ということになります。

○メタス
 デルタガンダムとZガンダムの間に開発された別の変形実験機です。ZIIやリゼルに一部可変構造が受け継がれるように思われがちですが、変形機構は全く異なります。
 機首は背部のユニットで、上半身が頭部を包み込み、折りたたまれた腕が膝とくっつくように腰と膝が折れ曲がります。基本的に腰と股間のフレームしか変形していないので、色々な所がスライドするZガンダムの変形よりは間違いなくシンプルです。ただ、Zは腰のフレームは折れ曲がらないんですよね。
 変形目的は実ははっきりしていなくて、ZIIのように出力が上がる設定もないですし重力下で飛べるという設定もありません。あくまでも変形機構のテスト機で、機能の付与まではあまり考えていなかったのかもしれませんね。そりゃ量産されないはずです。メタス改はそんなメタスに意味を持たせるためにハイメガキャノンを積んでメガライダーのように使おうと思ったんでしょうね。その延長がSFSのリゼルということになるでしょうか。

○ハンブラビ
 シロッコが設計に関わった連邦製可変MS第2弾です。しかしその変形機構は超絶シンプル。脚部を後ろに折りたたむだけです(苦笑)。見た目的には人型からエイ型になるという大きなインパクトがあるのですが、実は全然変形していません。
 その変形目的は慣性モーメントの縮小と言われており、言わば旋回性能の向上とでも言いましょうか。脚部のAMBACを捨ててテールバインダーで代わりを務める思想なのかなと思いますが、それだと脚部の存在理由があまりない気がしますね。推進器にすらなっていませんし。まぁプロペラントタンク兼MSカタパルト射出用ってところなんでしょうか。どちらかというと不要の場合は脚部を折りたたむという意味でエアリーズに近い発想かもしれません。

○ガザC
 アクシズが開発した量産型可変機です。エゥーゴもティターンズも可変機の量産に苦労しているのに何故規模の小さいアクシズが量産できているのか、と思いますが、変形機構をみるとその理由も分かります。
 変形機構は、単に上半身を一直線に固定して、足をクローのような形に展開して前に曲げているだけです。上半身の固定は、腕をバインダー内に固定して左右の胸部装甲を回転させるだけ。そもそも頭部・胴体部・背部ユニットは本来一本の棒になっていて、MSに変形するときにそれを分割しているだけに過ぎません。推進器は背部のスタビライザーと肩のバインダーです。
 おそらくベースとなった作業用MSであるガザは、元々この上半身だけがMA形態で固定されていたイメージなんだろうなと思います。下半身はMS化するために後から付け足した(換装した)ものなのではないかなと。実際、ガザCの上半身はそれまでのジオン系MSと全く共通点が見出せませんが、下半身は割とスタンダードなザクの延長っぽい見た目ですしね。
 なお、他のガザシリーズについては、ガザDはほとんど同じ、ガザEは脚部が推進器化しているため後方に折れ曲がる点が異なります。ガ・ゾウムも脚部が推進器になるという点はガザEと同様ですが、バインダーが腕と胴体の間にあることなど上半身のパーツの意味が大きく変わっており、名前の通りほぼ別物です。

○バウンド・ドック
 トリを飾るのは超やっつけ変形のこのメカです。というのもMA形態の装甲内にMSの上半身が収納されており、それが出てきてクローが脚になるというだけの変形だからですね。MAの中に別のMSを収納している分離合体機と言ってもいいレベルです。ある意味デビルガンダムに近いかもしれません(苦笑)。
 設計思想は不明です。強化人間の練習機のように使われていましたが、サイコミュを戦闘機能として搭載しているわけでもなく、別の目的で開発した機体を無理矢理強化人間用に改修した結果こうなった…という気がします。


 以上でグリプス戦役時代の可変機は大体網羅したことになると思います。これらを変形機構別に分けると、以下のように分類できます。

(1)手足を自由に使うために変形するタイプ・・・メッサーラ・ギャプラン・ガザC
(2)飛行のために変更するタイプ・・・アッシマー・サイコガンダム・Zガンダム
(3)脚部の使い道を変更するために変形するタイプ・・・ガブスレイ・ハンブラビ
(4)明確に変形する意味がない実験機・・・メタス・バウンドドック

 (1)は、そのままの通りですが、MA形態が本来の姿で、格闘戦を行うために手足が自由に動く形状に変更するタイプです。本来の運用目的はメッサーラは長距離航行機、ギャプランは高高度迎撃機、ガザCは機動砲台ですね。
 (2)もそのままです。アッシマーはリフティングボディ、サイコガンダムはミノフスキークラフト、Zガンダムはウェイブライダーという変形目的があります。移動のために変形し、戦闘はMS形態で行うという思想であるとすれば、アッシマーもサイコガンダムも可変MAではなく可変MSと言っていいのかもしれません。
 (3)はほとんど変形する必要はなく、特に変形のために新たな可動部もない普通のMSです。ただ、どちらも脚部を脚部として使わない変形をするという意味では、「脚なんて飾りです」を体現する宇宙専用兵器というのがシロッコの設計思想だったのかなと思います。シロッコが自前で作ったMSにはちゃんと脚があるので、連邦側の開発コンセプトが宇宙専用機だったんでしょうね。
 (4)は特に変形する目的がない機体です。メタスは変形機構のアイデアを検証するためのテスト機だったのかなという気がしますし、バウンド・ドックは当初の開発目的と完成した姿は全く別のものだったんだろうと思います(アモン・ドックというのもありますがそれは置いといて)。

 こうして可変機を分類してみると気づいたのですが、可変機には上半身と下半身が区別されている機体とそうでない機体があるということです。それは何かと言うと、メッサーラ・ハンブラビ・ガブスレイです。ガブスレイは腰があるように見えますが、腰アーマーは太腿に接続されており、実は胴体と腰は一直線に繋がっています。共通点はシロッコ製であること。更にパラス・アテネやボリノーク・サマーンも、実は胴体と腰が繋がっているデザインです。流石にジ・Oは上半身と下半身が別ユニットになっていますが、他のシロッコ製MSは割と胴体と腰を1ユニットと考えているようなんですよ。
 そこで思い出されるのが、「腰がないMS」ことみんな大好きバーザムさん。あやつもやはり、シロッコが絡んでいるのではなかろうか…と思ってしまいます。フランクリン中心に開発が進められていたMk-IIが頓挫した際、後釜に座ったのがシロッコだとしたら、Mk-IIの延長にあるはずだったバーザムがシロッコにより大幅にリデザインされてもおかしくはないかな…なんて思ってしまいますね。
 AOZ的にはバーザムの胴体はプリムローズになるはずだったと考えると、プリムローズ量産型に頭と手足をつけたのが当初のバーザムということになり、それはMAに手足をつける発想のメッサーラに近い設計思想なんじゃないか…と思ってしまいます。というかウーンドウォートもそういう設計思想なわけですから、TR-SからTR-6にコンセプトが変更された際、シロッコの設計を取り入れたりしたんじゃないか、という気がしてきます。だからハイゼンスレイはガブスレイ形態なんですよ、きっと。

 なんか可変機を考察していたらバーザムの考察になってしまいましたが、「胴体ブロックの分離にこだわらない」という設計思想を持ち込んだのはひょっとしてシロッコだったんじゃなかろうか、という話ですね。逆にシロッコが初めてスタンダードな胴体設計のMSに挑戦したのが、ジ・Oだったりしたのかなぁ…なんて思いました。それ以外のPMXナンバーは、実はどれも胴体構造は共通だったりするのかもしれません。

 可変機の考察に話を戻すと、この中でコンセプトが残ったのはアッシマー系とZ系の変形だけで、そういう意味でもMSが変形する意味は単独での飛行にあったんだろうなと思います。シロッコ系の胴体一体型のボディは、他のMSとの流用が効かないというのもあって採用されなかったんでしょうね。バーザムが制式化されていれば、継承されていたかもしれませんが。
 そういう意味では、バーザムとハンブラビ・ガブスレイの開発はある程度セットだったのだと思いますし、それを主導していたのがシロッコだったということなのかなと思いますね。真面目にMk-IIの開発チームの後任はシロッコ含むチームだったんじゃないかと思っています。そう考えると、ガブスレイとパラス・アテネは構造的に似ているように見えてきますし、バーザムとボリノーク・サマーンも似ているように見えてきます。メッサーラはハンブラビに技術が受け継がれているかもしれないとなると、意外とPMXシリーズとそれ以外のMSにも関連性があるのかもしれません。
 ちなみにバイアランも胴体と腰が一体であるように見えるんですが、バイアランカスタムが明確に分離してしまったのでこれは違いそうです…。
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折角近藤版だとバイアランもシロッコ製なのに…
おのれカスタム
2018/04/03 (火) 13:38:00 | URL | サンイチガ #-[ 編集 ]
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2018/04/07 (土) 14:01:07 | | #[ 編集 ]
そうなんですよね、近藤版を含めて考えるとバイアランは非常にシロッコっぽい機体と言えたんですが…。
最近はガンダム顔のバイアランまで出てきちゃったし、もうシロッコは関係ないと思います、あれは。
2018/04/15 (日) 18:48:47 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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