がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
4号機以降のRX-78がテストしたかったこと

 RX-78ガンダムは、試作機であり、本来は直接実戦投入することが前提の機体ではありませんでした。その2号機が実戦に出ざるを得ない状況に追い込まれたことにより、逆に存在が際立ち他のガンダムも囮的に実戦に投入されるようになった側面がありますが、本来はフルスペック規格の実験機レベルの存在であったはずです。
 例えばG-3ガンダムはマグネットコーティングのテストのために運用されましたし、ガンダムNT-1アレックスもニュータイプ用とされながら全天周モニターやチョバムアーマーなどのテスト機でもありました。
 だとすれば、大規模改装が行われたガンダム4~7号機も、当然何かしらのテストであったはずです。それが何だったのかを考察してみます。


 まず、ガンダム4/5号機はほぼ同じ改修を受けており、違いはメガビームランチャーに対応したチューンが施されているかいないか、というだけです。そういう意味では、ガンダム4号機はメガビームランチャーという「超高出力兵装」の実験機であったとは言えます。
 それ以外の点としては、宇宙戦に特化した出力と推力の強化がメインであり、MS単体の基礎スペック向上実験機でもあったと言えます。この辺は前回の考察で触れた部分ですね。

 次にガンダム6号機ですが、この機体は背部にキャノン砲を2門装備しているんのが最大の特徴です。では何故こんな装備をしているのでしょうか。ガンキャノンじゃダメだったんでしょうか。
 当時の設定文では、ガンダムのビームライフルのチャージ時間中の火力低下を補うための装備であると書かれていました。イメージ的には、バズーカ2本持った上で背中にビームライフルも装備していた、ア・バオア・クー戦出撃時のガンダムの装備を単体で再現したようなイメージなのかなと思います。
 つまりガンキャノンのような支援用の装備なのではなく、より手数を増やし可能な限り敵機をたくさん撃墜できるようにするための装備であったと言えます。
 なお推力も強化されていますが、これは重量増加を補うためのものであるかと思います。ジオニックフロントでは地上で運用されたので、4/5号機に対して6号機は地上特化改装と考えたくもなりますが、元々はブランリヴァルに搭載して宇宙に打ち上げられる予定でしたので、そんなことはありません。

 そしてガンダム7号機ですが、これはもう語るまでもないでしょう。新しいフルアーマー兵装の実験機ですね。FA-78-1と何が違うかというと、素体から改修を受けているという点と、フルアーマーの上にさらに重装フルアーマーという装備が用意されている点でしょうか。つまりFA-78-1よりも更に重装備を実現するために、素体とフルアーマー状態含めた全てを再設計した機体と言えます。


 総じて言えるのは、これらのガンダムは全て「火力の強化」を念頭に改修されていると言えます。4号機のメガビームキャノンを筆頭に、4/5号機はハイパービームライフルを装備しそもそものビームの出力が強化されているのに対し、6号機は実弾のキャノン砲を追加装備することで総合火力を強化しています。そして7号機は複数の火器を増設できるよう設計されています。
 元々、ガンダムは白兵戦用の機体で、ガンキャノンの支援を受けて近距離戦を行うことを前提とした設計でした。同様に量産型のGMもボールの支援を前提に、より近距離戦に特化した仕様になっています。これはおそらくNT-1においても同様であったはずです(追加兵装は腕部のガトリングのみ)。しかし4号機以降のガンダムは、その支援を前提としない、単機で全てをこなす万能高火力機としてのテストをしていたように見受けられます。

 ある意味では、それは時代を先取りしていたのかもしれません。実際に一年戦争後は、小規模な戦闘が中心になったこともあり、MSの万能化が進みました。例えばリック・ディアスは背部にクレイバズーカを2門装備可能で、ガンダム6号機的な使い方ができますし、追加火器としてメガバズーカランチャーが開発されたりもしました。前衛と後衛の2機種に分けて運用するというスタイルは戦時中だからこその考え方で、戦後になればそんな余裕はなくなるという目論見もあったのかもしれません。
 だとすれば、4号機以降のガンダムは、どちらかというと「終戦後」のMS開発を念頭に置いた実験機でもあったのかもしれません。それは終戦の兆しが見え始めていた時期だったからこそとも言え、本来4号機以降のガンダムは全てフルアーマー化されて実戦投入するというのがFSWS計画だったはずなのに、実際にはそうならなかったのも、「そこまで戦力を投入しなくても戦争は終わる」という予測が立っていたからだったと考えることもできそうです。

 このうち、4/5号機の高出力・高機動化という改修は、分かりやすい全面スペックアップであるため、その達成は難しくなかったと思われます。メガビームランチャーの実用化は、実際にはZガンダムのハイパーメガランチャーで実現したと言え、両脚に2基メインジェネレーターを搭載という構造が可能になったことがその要因であったと言えます。
 6号機の火器追加は、ガンダリウムγ採用による飛躍的なペイロード増加により実現したと言えますが、そのメリットが重装備化よりも変形機構含む推力の強化に使われた節があるため、ちょっと時代に合わないコンセプトだったのかもしれません。最終的にはジェネレーター系の進化によりZZガンダムのような高火力機が生まれたことで達成されたとも言えますが、ZZも一発の威力が高いだけで手数がすごく多いわけではないですからね。ある意味砲門の代わりにフィン・ファンネルを搭載するνガンダムが一番近かったりするのかも。ミサイルポッドを増設できるハイザックやGMIIIもコンセプト的には近いと言えます。
 7号機のコンセプトは、GP03やディープストライカー含むSガンダムが実現したと言えます。ただどちらも実験機の域を出ておらず、量産機レベルでの実用化となるとリゼルのディフェンサーa/bユニットあたりがそれにあたるということになるのかもしれません。

 こうして考えると、NT-1がどちらかというと次世代の基礎技術のベース機的存在であったとするならば、4号機以降のガンダムはもっと先の高性能機を見据えた存在であったとも言えそうです。まぁより未来にデザインされたものなので当然といえば当然なんですが、次期主力機というよりも、次世代のMSの役割をイメージした機体だったということになりそうです。
 4/5号機のコンセプトはRX-80に引き継がれ、7号機のコンセプトはRX-81に引き継がれたとも言えますが、そうなると6号機のコンセプトはどうなったんでしょうね。やっぱり旧ザクに負けた機体はボツになってしまったのでしょうか…(笑)
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コメント
コメント
ガンダム6号機のコンセプトの失敗
お久しぶりです。
記事を読ませて頂いて気になったのはガンダム6号機のコンセプトが受け継がれなかったのは武装が原因ではないでしょうか。
似たようなコンセプトのガンキャノンですら肩のキャノン砲の口径は220mmだった訳で・・・300mm砲、ましてや実弾だとなると重過ぎて折角の機動力が削がれる上に補給上の問題もありますし、口径が大きいという事は、その分空気抵抗や地球の自転の影響を強く受ける故にこれ以上大きくしても無駄だと判断されたのではないでしょうか。
2017/08/12 (土) 16:25:00 | URL | PYU #OeRJ.efk[ 編集 ]
NT-1は4~7号機とは別の系統なのではないでしょうか?
1~3号機の流れを組むセカンドロットではないとされているのは、NT-1が次世代機開発素体(雛型)なため、一から設計をやり直した全くの新型という可能性はないのでしょうか?
2017/08/13 (日) 11:39:11 | URL | ナナシ #-[ 編集 ]
6号機の"ビームライフルのチャージ時間中の火力低下を補う"っていう目的はEパックの完成で大分必要性が薄れちゃった感がありますね(6号機のライフル自体Eパック式の試作型って話もありますが)
結果ただキャノンが付いてるだけのガンダム(高性能ガンキャノン?)になり、6号機そのものからは引き継ぐような要素が無くなってしまったと
地上に留まらずブランリヴァルで宇宙に上がってたら違った改装が見られたんですかねぇ…
2017/08/17 (木) 09:11:03 | URL | サンイチガ #cUMLT7y.[ 編集 ]
>PYUさん
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
確かに実弾キャノン砲は廃れて、支援機はビームキャノンかミサイルを装備するようになりましたね。
単純に時代の流れに合わなかったというだけかもしれません。

>ナナシさん
NT-1は別系統ですが、並行されて開発されていたことは確かなので一応比較に挙げています。6号機にNT-1と共通の意匠が組み込まれているので、全く無関係でもなさそうですし。

>サンイチガさん
確かにEパック完成も大きそうですね。そもそもスペア武器のために背中に大砲背負うって結構無駄の多いコンセプトなので、まぁ「キャノン砲背負ったガンダム」というロマンのために犠牲になった設定だったりするのかもしれません(笑)
2017/09/02 (土) 20:37:34 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
FSWS計画は機動力(俊敏性と長距離巡航性能)が低下する代わりに火力と防御力が強化されますが、これは決戦時(要塞攻略時)の突入作戦や制圧後の残党狩り等の治安維持を意識した武装なのでは?と思います。 
要塞内部だと至近距離での突発的な遭遇が懸念され、しかも回避する時間やスペースも禄に無いので必然的に重装甲と弾数の多さが優先されます。
しかし、結果としてはア・バオア・クー要塞攻略でジオンは講和を受け入れ、アクシズの制圧やジオン本国での戦闘はなくなりFSWS計画も試作や試験戦闘のレベルで立ち消えになってしまいます。
そう考えると、その2カ所の制圧作戦の可能性が低くなった事が判明したから4/5号機の強化内容が遠距離用高火力や巡航性能、宇宙空間での機動性等の戦後を意識した設計内容になったのでしょうかね?するとデギン国王の和平交渉はFSWS計画が本格化する前あたりですでに水面下では話が進んでいた可能性もありますね。もし、講和交渉がうまくいかずにイラクやベトナムのような泥沼にはまっていたら、この2カ所の拠点制圧のためにガンダム全機がFSWSを装備していたのかもしれませんね。
その後FSWS計画と関係性の深いNT-1とガンダム6号機コンセプトを継承した機体としてジムカスタムやジムキャノンⅡが作られましたが、配備後は、もっぱら戦後のジオン残党狩りをしていたのは、元々そういう敵勢力下を制圧しに行き、治安維持に駐留するという設計コンセプトだったからなのでしょうかね?



2017/09/10 (日) 04:08:35 | URL | k #JalddpaA[ 編集 ]
ガンダム6号機>バズーカ二本差しガンダム2号機
6号機の評価があまり良くないようですが、手数の多さを重視するというのは火力強化の一つの方法論です。
現在の6号機は「ZEONIC FRONT」以降の設定がかなり追加されているので、それでザクに負けたガンダムという印象があり、いまいち評価が良くないのもある(同様の問題はザク改と相打ちになったアレックスにもある)かもしれませんが。

あと、6号機とは違いますが、機動力(運動性)を強化するというのも、広い意味での「火力の強化」です。
仮想敵より機動力が高ければ、相手の死角や弱点から攻撃する成功率が高まるし、自分がそうされる危険性が下がるので、相対的優位に立てます。
ビームライフルや大口径キャノン砲を搭載せず運動性強化を主題にしたガンダムというと、ガンダムピクシーがこの系譜になるでしょう。


6号機の300mmキャノン砲について。
宇宙世紀は、現実世界と比べると相当大口径の実体弾を撃ちまくってる世界です。

ガンダム以降多くのMSに標準装備される頭部バルカンですら口径60mmが標準的です。
口径だけで言えば、A-10サンダーボルトの30mm機関砲の倍であり、中小艦艇の主砲(両用砲)としてよく用いられる57mm速射砲と同等です。
アレックスのガトリングガンの90mmとなると戦後第一世代戦車の主砲と同等、ザクマシンガンの120mmは戦後第三世代戦車の主砲と同等です。
ガンダムやジムの使うハイパーバズーカの口径は380mm。第二次世界大戦当時の戦艦の主砲(15インチ)クラスです。
ガンキャノンのキャノン砲は240mmで、2門を相互に撃つ事でかなりの速度で連射していました。

同時代でもこういう例があるのですから、ガンダム6号機の300mmキャノン砲が特別大きいとか取り回しが悪いとは考えにくいです。
手数の多さや一撃の火力の高さというより、継戦能力の強化(火力投射の持続力)という意味での「火力強化」とするなら、6号機は目的を果たしていると考えます。
勿論、後の時代のE-PAC式ビームライフルに比べたら、あまり利点は無さそうですが、それは結果論ですし、Iフィールド装備の敵が現れた場合は、強力な実弾攻撃可能な6号機の価値が出て来るでしょう。
キャノン砲ユニットは着脱可能にして、弾切れになったら戦場で投棄できるとかにすれば無駄は少なくなりそうですが、でもそれではフルアーマー式と何が違うの?という話になりますね。

ですが「肩にメインウェポン(ビームライフル)とは別の準メインウェポン」というものは、その後の宇宙世紀でも設計思想的には完全に死んでいません。

GP01やZZガンダムのビームサーベルはバックパックに差したままビーム砲として使えますし、ガンダムF90のS仕様はかなりガンキャノン的です。
ZZガンダムなどのはビームサーベルとしてもビーム砲としても使えるものなので、純粋なビームキャノンとは言いづらいですが、「あれば便利」と思われていた証拠にはなるでしょう。
位置的には肩ではありませんがZガンダムのビームサーベルも、ウェイブライダー時のビーム砲としての用途が主でしょうが、MS形態でも使えない事は無いです。
F91のヴェスバーは、肩の上からではなく下から、脇下のレールを通るものの、武装配置的にはガンキャノン砲と似ていますし、手に持たなくても使えるという点でもガンキャノン的です。
さらに時代が下ってV2バスター(アサルトバスター)ガンダムも、両肩に2種類のビーム砲を背負ってます。

量産機では少ないですがゼロという訳でも無く、リックディアスのビームピストルが手に持ち替えなくても撃てるという設定ですし、見た目がガンキャノン的で用途もガンキャノン的なGキャノンという例もあります。
2017/09/29 (金) 21:03:25 | URL | ゴミ #Kn05stJQ[ 編集 ]
>kさん
確かにフルアーマーは、ZZやユニコーンの運用法から考えても、決戦時の突入戦を前提としていたように思いますね。
7号機がフルアーマーだったので、4~6号機が作られた時点で決戦がなくなったと判断されたというよりは、別々の目的に分散して改修されたということになるのかなと思います。

戦後の量産機については、通常のGM系は標準配備で、残党狩りのような特務においては高級機+支援機で対応するようになったのかなぁと思っています。

>ゴミさん
ガンダム6号機が性能として評価されていないというよりは、次の時代の連邦軍の量産機に直系の後継機がなかったという意味ですね。
実弾兵器による支援自体はその後も有効でしたが、ミサイルやビーム、ガトリングガンなど他の火器に置き換えられているケースが多いです。
2017/09/30 (土) 23:34:40 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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