がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
アナハイム製のフルアーマー機について考える
 ご無沙汰してました。3月4月はどうも仕事もプライベートも忙しくなる傾向があります。

 今回はアナハイム製のフルアーマーMSについて考察してみたいと思います。一年戦争時代のフルアーマーは、FSWSというプロジェクトに基づいたものという明確な設定がありますが、アナハイム製MSのそれは、思いつきでぽんぽん後付されたという側面もあり一見して脈絡がないように感じられます。しかし、実は意外と明確なコンセプトがあったのではないか、という考察です。

 なお、アナハイムのフルアーマーMSについてはここに列挙しておきます。
・フルアーマーガンダムMk-II
・フルアーマーガンダムMk-III
・フルアーマー百式改
・フルアーマーZZガンダム

 フルアーマーZはさすがに非公式すぎるのでここでは扱いません。設定ないし。


 さて、4機種のフルアーマーについてですが、設定上のコンセプトは全てバラバラです。ガンダムMk-IIの場合は、Gディフェンサーの対抗案であり、廃案となったものですし、ガンダムMk-IIIの場合は、機体のバランスそのままに戦闘力を向上する、実験機を実用型にするプランでした。ZZは可変分離機構による脆弱性をカバーし、純粋な非可変高火力MSとして運用するためのプランです。
 唯一不明瞭なのが、百式改ですね。火器は増加しているもののジェネレーター出力はそのままだったりと、実用性は低そうですがアイリッシュ級クークスタウンに搭載されて実戦投入予定でした。この百式改が案外キーになるのではないかと思います。

 まずアナハイムにおいて最初に計画されたフルアーマー機が、ガンダムMk-IIです。これは、ティターンズから奪取した機体を実戦投入するにあたり、戦闘力の向上が必要になったためとスーパーガンダムの解説などでは言われますが、Gディフェンサーもフルアーマーも高機動高火力化というコンセプトは同じで、MSに増加装備を装着するか、支援ユニットを装着するかの違いでしかありません。これはアーマーを装着してしまうとフルアーマーとしての運用しかできないのに対し、Gディフェンサーは合体分離によって柔軟に運用法を変更できることから、可変MSに近い運用が可能であるということが評価されたのではないかと思います。高機動特化よりもマルチロールの方が、当時のエゥーゴには求められていたのでしょう。
 そういう意味では、ガンダムMk-IIIも当然非可変MSとしての運用が前提だったでしょうし、ZZガンダムも可変MSを非可変機として運用するためのフルアーマーでした。そうなると、フルアーマー百式改も、当然非可変機としての運用に特化したものであったと言えます。アナハイムのフルアーマーは、可変分離合体とは異なる、単一目的への特化が前提であったと言えます。
 だとすると、可変MSの採用が前提であり、実際にその後リゼルに至るまで可変MSが採用された経緯を考えると、百式改のフルアーマー化は時代に逆行していたような気がします。ZZのフルアーマー化は、分離合体機構自体がその時の運用目的と合致しなくなったための再利用プランであったと言え、最初から非可変機として作られた百式改のフルアーマー化とは事情が違います。一体何故百式改はフルアーマー化されたのでしょうか。
 一つ考えられるのは、百式改は最初からフルアーマー化することが前提であったのではないか、という可能性です。百式改はフルアーマー化してもジェネレーター出力が変わりません。これは最初からフルアーマー時を想定した出力であったとも考えられます。また、百式と量産型百式改は肩以外の装甲形状が同じです。試作?の百式改だけが装甲形状が違うのは、元々フルアーマー化を前提とした装甲形状だったのではないか、と考えることもできます。
 だとすれば、百式が百式改に再設計された時点で、フルアーマー化は想定されていたものと考えられます。百式が完成した時点では、可変MSは失敗扱いであり、百式の発展型を開発するのであれば、当然非可変機が主力機として採用されることが前提であったはずです。デルタガンダムの挫折とZガンダムの完成の間に生まれた機体が百式改だったと考えればそれは当然で、最初から非可変機がエゥーゴの主流になるという想定で開発されていたと思われます。量産型百式改も当然非可変機としての次期量産機であったはずで、それは結果的にZプラスのような可変量産機に立場を奪われることになったと言えます。ここでエゥーゴの主力機が非可変機のままであったら、GディフェンサーではなくフルアーマーMk-IIが採用され、百式改もZプラスが量産されるタイミングで量産化されていたのかなと思います。

 つまり、アナハイムにおけるフルアーマーは、可変機が失敗した際の非可変機の強化プランであった、と考えることができるのです。フルアーマーZZも、事実上分離合体機構が不要になったことによる非可変機化プランであったわけですしね。Ex-Sは可変機構を維持したままの増加装備なので、フルアーマーとは呼ばれないのでしょう。
 実際、その後のνガンダムHWSもユニコーンも、非可変機の強化プランとして登場しています。可変機に装備を追加したら変形が困難になるというのは当たり前ではあるんですが、要するに可変機構の搭載による運用方法の切り替えと、フルアーマー装着による機能の強化という2種類のMSの発展方向がある中で、選ばれなかった方がフルアーマーだったのだということです。だから採用されなかったし、実戦投入されたのも試作機だけだったということなのでしょう。

 ただ、スタークジェガンはある意味フルアーマージェガンですが、リゼルも同時に存在していたことを考えると、どちらかが採用されどちらかが採用されなかったというよりも、グリプス戦役の時代においては非可変機の性能強化よりも可変機の実用化の方が優先されていた、という認識の方が正しいのかなと思います。百式改は不採用になったというよりも、並行して開発されていたものの可変機の性能向上や量産化の方が優先された結果、計画が進行しないまま戦乱が終結してしまった、と言った方が正しいのかもしれません。
 そういう意味では、ジェガンの上位機として量産型百式改の延長線上のMSが採用されても良かった気がするのですが、そもそも新型機の開発が制限されていたご時勢だったのでそれも適わなかった、というところでしょうか。ジェガン改はまさにそれにあたる機体だったと思うのですが、その延長のMSがUC-MSVあたりで出ても良かった気もしますね。ジェスタがもう少し百式寄りの機体だったらよかった気もします。とはいえ、どちらにしろ百式のコンセプトは非可変高機動攻撃機、対MSよりも対艦を想定した機体であったと考えると、その役割はリゼルC型が持っていたと言え、結局可変機には勝てなかったということになるのかもしれません。高機動一撃離脱戦というのはそう頻繁にあるものではなく、非可変機に増加装備を装着することで対応するよりも、可変機で対応した方が運用の幅も即応性も優れているということなのでしょうね。

 さて、こう考えると百式改というMSは、実は「可変機が不採用に終わった場合に開発されていた、MSZ-006X/MSZ-007の対抗機」であったと考えた方が良さそうですね。実際、量産型Zガンダムと量産型百式改は対抗関係にあったわけですが、これが量産型百式改とZIIなどの可変MSの対抗関係に変わったというのは、以前も何度か考察で触れたことがあります。量産型百式改という非可変上位量産機の決定版になるはずだった機体は、Zプラスに取って代わられたことになると考えると、陸戦用百式改というのが事実上のMSZ-006A1の対抗機だったのかもしれませんね。
 つまり非可変Z、百式改、可変Zの関係を図式化するとこうなります。

プロトZガンダム/百式/Zガンダム・・・試作機
量産型Zガンダム/量産型百式改/ZプラスA1型(デモ機)・・・量産検討機
不採用/陸戦用百式改/ZプラスA1型(制式機)・・・量産機

 量産型Zガンダムの制式枠は、ファミリーソフト系の非可変Z系をねじ込めそうですが(笑)、Zガンダム3号機とデルタガンダム弐号機の話を絡めると、百式改とZプラスは並行開発ではなく、量産型百式改の採用が内定し、カラバ仕様の陸戦型が開発されていた頃にZガンダムが完成し、Zガンダム3号機とデルタガンダム弐号機のコンペが行われてZプラスが採用、という流れなんじゃないかなと思います。
 デルタガンダム弐号機やデルタプラスが開発されたのは、量産型百式改で一度百式系の生産ラインの準備をしてしまったからなのかもしれませんね。採用直前までいっていたはずですし、フルアーマーも陸戦型も量産型もコミック作品では実機が登場しており、一部生産はされていたわけですからね。
 フルアーマーというよりは百式改の考察になってしまいましたが、個人的にはだいぶ百式系の経緯がクリアになりました。
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コメント
コメント
権利関係がややこしいのか、あるいはそもそものデザインや設定が近年のスタッフに好かれていないのか
ダブルフェイクの機体群は映像作品やMSV系では全くと言っていいほど拾われませんね>ジェガン改
ポジションが密かにオイシイ役どころだったり、設定があやふやであるが故に自分勝手に膨らませそうなのに、惜しいものです
2017/04/24 (月) 00:49:28 | URL | 名無し #-[ 編集 ]
ご無沙汰しております&長文ご容赦下さいませ
『百式改』は当初『百弌式』として、『Z終盤』もしくは『ZZ序盤』に登場予定だったと聞きます。
仮に、バイオセンサーを搭載した百式改にクワトロが搭乗していたら、シロッコやハマーンと良い勝負をしていただろうと妄想しております(苦笑)。

ともあれグリプス戦役中盤以降、可変MA登場後の量産型MSの火力不足は顕著であり、ティターンズに比べ組織規模で劣るエゥーゴにとって頭痛のタネであった事は間違いありません。
となれば、既存の機体や生産ラインを活かしつつ戦力(主に火力)の底上げを目指すならば、オプションパーツによるマルチロール化は最適解であったと思われます。

中でも百式改は、その『素材』として最適だったのではないでしょうか。
ビーム兵器による装甲の陳腐化対策としての対ビームコーティングや高機動化、MAに対抗しうる火力の増加、高い環境適応性…。
それぞれが百式改、フルアーマー装備、陸戦型と対応しており、それらの集大成がジェガンだとすると、量産型百式改はその中間回答ではないでしょうか。

とすると高機動化は『第三世代機』への、フルアーマー化は『第四世代機』への対応策に過ぎなかったのかも知れません。
AEとしても可変機の検証はある種、リスクヘッジとしても必要だったハズです(後年の小型化には乗り遅れていますが)。

追記
私見ですが百式の後継機は、実はジェガンだと考えております(コンセプトがほぼ同じ)。

また一部ファンによると、フルアーマー百式改のジェネレーター出力に若干の変更があるようです(未確認)。
2017/04/25 (火) 22:59:12 | URL | 白式 #-[ 編集 ]
>名無しさん
まぁ権利関係的にOKが出ていないんでしょうね。
M-MSVもアニメには出ないけど外伝コミックには出ていて、アニメに出る場合はリファインされていたりするので、ややこしそうです。
まずはリメイクが必要かもしれませんね。難しそうですが(苦笑)。

>白式さん
百式改を中心に様々なバリエーションを展開しようとしていた節はあったんだろうなと思います。
ただMk-II系フレームを使ったZ系が主力になったことで、そもそも素体がチェンジになってしまった結果がジェガンなのかもしれませんね。
Mk-II系フレーム構造の継承とGM系との互換性を採用した結果、残った百式の要素はコンセプトだけ、といったところでしょうか。
フルアーマーがスタークジェガン、陸戦型は重装型ってところですかね。

FA百式改の出力の話は聞いたことないですね。最新のMS大全集で修正されたりしたんでしょうか。
2017/05/03 (水) 22:30:23 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
再度の書き込み、失礼致します。
仰る通り、私のジェガン=百式後継機説(大袈裟)は直系という意味ではなく、単なる概念・コンセプトとしてお取り下さい。

ジェガンの装甲が旧来のチタン・セラミック複合材に戻され、さらにサイドスカート装甲廃止等による軽量・高速化等は、百式での検証結果から来ていると思えたのです。万能なガンダム最大のウリはその逆、装甲の堅牢性ですしね。
良好な操縦性はジム系(ネモ含む)から、対応領域の広さはガンダム系(百式含む)から、特にMkⅢは資料によっては百式とMkⅡの融合ともされますので、これらを最大公約数的に量産機に落とし込んだのがジェガン、と考えた訳です。

そういう意味では、M・ナガノ博士の『件の願い』は約半分叶った、と勝手に考えております(笑)。

追伸、百式系の出力や推力について。
私も手元にいくつか資料がありますが、結構誤植や空白がありますよね。特に、百式改の推力(93500kg⇒78500kg)や、量産型百式改の各スペック(不明)とか…。
また出力の変更?追加?については、個人モデラーサイトで読んだのですが、今回どうしてもたどり着けませんでした…嗚呼、真実が知りたい!
2017/05/04 (木) 00:33:49 | URL | 白式 #-[ 編集 ]
個人的には百式系の設計は同じ攻撃型であるギラ・ドーガに受け継がれたのかなと思ってもいるのですが、本体のコンセプト的にはジェガンの方が近いのは間違いないと思います。
もしかすると、百式的なコンセプトはコストダウンと高性能を両立させるための苦肉の策でもあったのかなぁとも思います。装甲を薄くしてコストを削って機動性重視ということで性能基準もクリアしたとか。

Z-MSV~CCA-MSVのあたりはスペックを記載した資料がバラバラなせいでうまく集約できていない印象がありますね。同じMSVで括っていても出自は違っていたりしますしね。
2017/05/11 (木) 23:01:17 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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