がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
機動戦士ガンダム展 ART OF GUNDAMに行ってきました(追記あり)

 六本木ヒルズでやってるイベントに行ってきたので久々にイベントレポ的なやつを。前に大阪でやってたやつの東京版です。
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 最初はファーストガンダムをノスタルジックに振り返るだけのものなのかと思ってたんですが、思った以上に感銘を受けるものが多く、感動のあまり2500円の図録を買って帰ることになりました。
 なんというか、ART OF GUNDAMのタイトルの通り、あくまでもファーストガンダムの作家性にフォーカスした、おそらく本当に美術・芸術を理解しているであろう人たちによって企画されたものだったんだろうと思います。そりゃそうですわな、錚々たる企業が出資している美術館でやってるわけですし。
 一言で言ってしまえば、富野・安彦・大河原・中村の4氏の当時の仕事を、当時のオリジナル稿を用いて掘り下げている内容でした。前の3人は色々な企画によく出てきますが、ここに中村光毅氏が入っているところにアートなこだわりを感じます。
 おそらくガンダムにさほど詳しくない人でも、アート方面で生きて行こうとしている人にとってはかなり実のある内容だと思いますね。

 会場の大半は撮影禁止だったんですが、最初にホワイトベースのブリッジで大気圏突入時のエピソードを体験するというアトラクションからスタートしました。シャアザクにブリッジを潰されそうになったりと原作にない展開がありましたがご愛嬌。地球に降下したところで、何故か哀戦士と共に一年戦争ダイジェストが流れて、一瞬でアムロの乗り捨てたコアファイターが流れていくのを見送ることになってしまいました。
 ホワイトベースってア・バオア・クーで沈んでるわけですから、ブリッジからコアファイターを見ている我々は、ホワイトベースに取り残されているんじゃなかろうかと思ってしまいました(笑)あるいは、戦死したホワイトベースのクルーの亡霊か何かってことになるんでしょうかねぇ。
 まぁツッコミはさておき、ブライトさんとセイラさんのボイスはオリジナルなのかどうかもわかりませんでした。スタッフロール早すぎて見れないですよ。

 今回のイベントの最大の肝は、ファーストガンダム当時の原本が展示されているコーナーだと思います。ここが撮影禁止だったんですが、初公開のものもあるようで、かなり貴重なものだと思います。
 富野コーナーは、当時の「フリーダムファイター」時点での企画書や、「ガンボーイ」時点での富野監督手書きの構想メモ、劇場版ファーストの絵コンテの原本などがありました。あと「トミノメモ」らしきものも一部ありましたね。クスコ・アルも含めたキャラ相関図が書かれていました。そして富野監督が当時使用していた机を再現したものも。正直言って富野マニア感涙の代物だと思いますよ、これ。あと富野監督が書いたものだけではありませんが、キャラやメカの初期稿もたくさん展示されてました。一部は図録にも載ってたので個人的に印象が強かったのを載せておきます。

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 右の口ありガンダムは、ザンボット→ダイターンの流れの延長のガンダムって感じで個人的に好きです。基本的なパーツ構成も今のガンダムと同じだし、ビルドファイターズでぜひ出していただきたい(笑)

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 左のグフ初期稿はともかく、右のドム初期稿はあまり見たことがありませんでした。決定稿の細身バージョンはよく見ますけど。腕や脚のデザインは、完全にプロトタイプドムの原型になってますね。

 このほか、今まで見たことない水陸両用MSの初期稿もありました。爪がないゴッグとか、手がロケット砲になってないジュアッグとか、ちょっと新鮮でしたね。

 安彦コーナーは、アニメの原画集が大半です。個人的にはこのコーナーが一番驚きました。なんというか、安彦氏が神と崇められている本当の意味を、ここにきて初めて知った気がします。
 何が凄いって、作画の一つ一つのクオリティがあまりにも高いんですよ。原画だからよくわかるんですが、アニメの一瞬のカットなのに明らかに画力が高いということが素人にもよくわかります。
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 こんなのをあらゆるカット全てで書いてるんですから、その質と量には敬服せざるを得ません。1枚の凄い絵を時間をかけて描く画家も凄いですけど、この質を量産できるのはまた別の意味で凄いと思います。
 そして単に画力が高いだけじゃなくて、人の身体や顔をあらゆる角度で描いたり、表情の微妙な変化をカットの違いで出したりとか、そういう引き出しの広さが半端ないんです。しかも、最近のアニメや漫画のような記号化されたキャラクターではないというのがミソですよね。リアリティがあるからこそ幅広い描き方が可能なんだと思います。地球上の生物にはあり得ないような造形のキャラだと、角度が違うとどう見えるかの見本とかないですからね(だから逆にフィギュアが重宝されたりするんですが)。個人的に安彦絵ってそこまで好きではなかったんですが、これは凄いですよ。これを見ただけで入場料分の価値はありました。

 大河原コーナーは当然メカが中心ですが、初期稿は富野コーナーのエリアにあったのがほとんどなので、決定稿が中心です。安彦氏がリアルな人体の微妙な変化を描く神だとすれば、こちらは架空の立体物の微妙な変化を描く神ですね。実在しないメカの色々な角度のイラストがあるので、これもさすがと言わざるを得ません。自分で木型作って描くくらいですからね。
 改めてみると、ガンダムやザクの内部図解の緻密さが半端ないですよね。これ適当に考えてるわけじゃないと思うんで、その画力だけでなく知識というか才覚にも驚かされます。あまり見ないジオングの内部図解もありました。
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 中村コーナーは舞台背景がメインです。コロニーや、地球、あるいは室内のイラストが中心となっています。特にルナツーやジャブローなどの、基地のイラストの緻密さがすごいなぁと思いました。架空の要塞の宇宙っぽさが半端ないです。一方でククルス・ドアンの島なんて島の全景までデザインされてました。RPGに出てきそうです。
 あと、個人的に気になったのは、ガルマとイセリナがロマンスしてたバルコニー、クェスとギュネイがいたところとか、アイーダとベルリがいたところに似ているような気がしました。洋風建築だと同じような感じにみえるんでしょうけど、もしかしたらオマージュだったんだろうか。

 総じて、絵師ってのは単に画力だけでなく、総合的な知識が求められるんだろうなと凄く思いました。人間を知らなきゃ人の表情は描けないし、機械の知識がなければメカは書けないし、建物の知識がないと建造物は描けないんですよ。想像だけじゃ絶対に無理ですね。


 その先からは撮影可能になったのですが、基本的にはガンプラ中心のコーナーでした。立体アート→新作PVコーナー→物販コーナーという感じです。
 個人的に面白かったのは、ガンプラやフィギュアを使って、ガラスの湾曲(?)等を駆使してアート的に表現したもの。
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 ベースとなったガンプラも手を加えられていてよかったですね。MAは懐かしのMIAでしょうか。ラストシューティングのポージングはもうちょっと頑張ってほしかったですね…。MGなんだからもっと手足動くだろうに。

 PVコーナーではオリジンIIと新作「鉄血のオルフェンズ」のものが上映されてました。学生時代のシャアが、リディにしか見えない…(笑)やっぱりリディはある程度シャアを意識したキャラだったのかな。
 オルフェンズの方は、AGEをイナズマイレブンと表現するならこっちは進撃の巨人かな~という感想しか今のところは持てません。メカの「これまでのラインから脱却してやろう」という意気込みは伝わってきますが、逆にガンダム以外のロボットアニメでこんなのなかったっけって印象もありますし。ただ火星を敵側ではなく主人公側の母星として描く初めての映像作品だと思うので、その点はかつて火星を舞台にしたガンダムを考えた身としては興味深いですね。

 物販コーナーでは主に限定品が販売されていました。どうしても図録が欲しかったんですが、手持ちのお金があまりなく、クレジットカードは5000円以上じゃないと使えないとのことなので、あと2500円どうしようと思い、結局新しいHGUCガンダムの限定版(例によって台座がついてるだけの超手抜き限定パッケージ)とマグカップにしました。マグカップはガンダム、ザク、シャアザク、シャアの4種類のデザインがあって、しばらく迷ったんですが、頭の中のリトルルロイ(笑)が「男なら量産型ザクやろ…」と呟いてきたので緑ザクを買いました。
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 会場内のガンダムカフェで限定メニューの飲み物頼むともらえるコースターもあります。何がもらえるかは完全ランダム。図録の上に載ってる半透明の物体は限定ガシャポンでゲットしたフルアーマーガンダムMk-IIです。この色だとMk-IIIに見えますが。


 そんなわけで、本当に実のある内容のイベントでした。関東近郊の方、関東に行く予定がある方、ファーストが好きなら絶対に見ておくべき内容ではないかと思います。オススメです。



(追記)
 ガンダムカフェの壁面にこんなものがありました。

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 大阪会場で1000人参加者募って1000体のガンプラを作ったみたいです。連邦軍は1機のガンダム除いて全てGM!ジオンはシャアザク1体にザク・ドム・ゲルググが均等に。 …ゲルググの数多すぎじゃね?(笑)
 これはかなり壮観でした。一度量産機を一面に並べてみたいですよね。
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ワタシも見に行きました
いつも楽しく拝見させてもらっています。
ワタシも先日、機動戦士ガンダム展 ART OF GUNDAMを見に行ってきました。感想は非常によく似た感じで、共感する部分が多いですね。
ホント期待以上でした。撮影禁止エリアの初公開もの、興奮しました。520円で借りられる音声ガイドもとてもよかったです。
(赤の章:池田秀一を選びました。)
もちろん限定版ガンダムのプラモも買いました。
見終わった後、充実感たっぷりって感じでした。
2015/08/09 (日) 21:32:32 | URL | viking #-[ 編集 ]
自分は去年の大阪の方に行ってますが、夏だったのでその時点ではGレコのPV(BFトライは未発表の頃です)でしたね。東京にあるかは存じませんが、軌道エレベーターの模型が展示してたりGセルフの各パック設定画がガラス越しに除けたりしました。
後、大阪会場で来場者が作成したガンプラを東京会場で展示するという企画があったんですが、どんな形で展示してたかが気になりますね。
2015/08/10 (月) 19:27:09 | URL | 匿名希望 #-[ 編集 ]
No title
>vikingさん
書き込みありがとうございます。
自分は音声ガイドは借りなかったんですよね~。
選ぶなら絶対赤でした、あれは。

>匿名希望さん
大阪会場で作られたガンプラ、ありました。
追記したのでご覧くださいませ。
2015/08/10 (月) 22:21:55 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
イデポンもといイデオン展も観てみたい物です。
過去記事でも触れましたが、私もギロッポンまで観に行きました。
SHIROBAKOの影響もありコンテや原画に興味も湧きましたからw私も安彦先生の原画には驚きました。
当時まだ零細企業のサンライズの現場はマジで戦場だったのでしょうね。
又SHIROBAKOの話ですがセル画は重く扱い難く女性スタッフには体力的にキツかったとか。
現在もハードウェアの進歩こそあれアニメーターの激務と薄給は変わりません。
富野&宮崎両氏も手塚先生に愚痴めいた言葉もありましたが、アニメ業界存続の為に何かブレイクスルーが必要な時期が迫っている気もします。
2015/08/11 (火) 12:41:26 | URL | ソバスチン #-[ 編集 ]
No title
介護や保育などもそうですが、どうも人力に頼った仕事は軽視される風潮があると言うか、仕事を費用に換算するという発想がなかなか生じにくいお国柄なのかなと感じることは多々ありますね。
一方で権威がついた仕事には過当な報酬が支払われているような気がしますので、ビジネスにおけるスペシャリストへの報酬の考え方、というものを再考する時代になっているのかなという気はします。

逆に、好きなことを仕事にできていれば報酬なんていらない、というオタク的思考を優秀なクリエイターが持ってしまった結果でもあるとは思うので、クリエイター側がビジネスに迎合する必要性もあるのかなとも感じます。
2015/09/11 (金) 22:33:19 | URL | #-[ 編集 ]
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