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ケンプファーの開発目的
 ケンプファーは既存のジオン系MSの系統からやや浮いた存在なので、今までも何度か考察はしてきたのですが、何故そんなMSがジオン軍には必要だったのか、その観点から考察してみようと思います。

 なお、過去の考察である「統合整備計画とは何か?」「ケンプファーは何のために開発されたのか」をご参考ください。


 過去の2回の考察で、ケンプファーの立ち位置は以下のようなものであると考えています。

・ケンプファーは統合整備計画における機種の整理の中で、既存の機種に含まれない新しい枠として開発された
・ケンプファーの本来のコンセプトは対MS駆逐機である(ギャンと違い、ザク寄りの対MS機、宇宙用グフ的ポジション)

 しかし、一年戦争末期におけるジオン軍は、ゲルググを次期主力機と確定し、既存の量産機も統合整備計画でラインを整理する中、ペズン計画という更なる次期主力候補機の研究まで進めていました。そのような中で、全く新しい機種であるケンプファーというMSを開発する理由がどこにあったのか、かなり疑わしいところです。
 そこで着目したのが、かつて「ケンプファーはどこ製か」という話をした時のことです。この時は、ケンプファーがどこの企業で開発されたかは断定せず、ツィマッド製であるという記述があるということだけに留めていました。しかし、改めて統合整備計画のMSの開発企業を考えてみると、別の側面が見えてきました。

 ペズン計画は、ジオン軍の秘密工場で進められていたということもあり、ジオン公国直轄の計画であり、各企業の垣根は取っ払われているものと考えてみます。各企業から技術者等は出向しているでしょうが、そこで試作されたMSというのは、どこ社製とかそういう概念はほとんどないはずです。
 しかし統合整備計画は、あくまでも既存のMSラインを整備しているだけですから、開発企業に変更はないと思われます(下請け生産とかは別かもしれませんが)。だからザクII改とゲルググJはジオニック社製で、リック・ドムIIとハイゴッグはツィマッド社製、ズゴックEはMIP社製だったはずです。

 そう考えると、ケンプファーも特定の企業が開発したものと考えられそうなんですが、その前に統合整備計画のMSは、ある一定の法則で分類できることに気が付きました。きっかけは、ズゴックEとハイゴッグという2機種の水陸両用MSがあるということで、これにより統合整備計画で整理したラインは、運用目的に則って2機種ずつの枠になっているのではないかと推測したのです。
 「水陸両用MS枠」として、MIP社製のズゴック系と、ツィマッド社製のゴッグ系に2本化されたのが統合整備計画だったとすると、「重MS枠」としては、ジオニック社製のゲルググ系と、ツィマッド社製のドム系の2つに整理されたことになります。おそらくはビーム兵器の安定したドライブが可能な万能機ゲルググと、推進力に優れ重力下でも宇宙でも活躍できる汎用機ドムという整理がなされたのでしょう。そうなると、残るはジオニック社製のザク系と、ケンプファーということになるわけです。

 ケンプファーはドムやゲルググよりはザクに近いバランスの機体であり、肩のスパイクアーマーなどにもその名残が見えます。また推進力重視の設計はかつてのザクの対抗機ヅダ、対MS戦重視というコンセプトはゲルググの対抗機ギャンを彷彿させます。その点から総合して考えると、ケンプファーは「ツィマッド社が開発した、ヅダやギャンの流れを汲んだ対ザク系MS」であると推測する事ができるのです。
 何故そのようなMSが求められたのか、ザクはすでに旧式の部類だし新型機という意味ではゲルググやドムで十分じゃないか、という気もしますが、大戦末期にパイロット不足で苦労したように、ゲルググやドムの運用は高い練度が必要とされ、十分に性能を発揮できていませんでした。特にゲルググは対MS迎撃も視野に入れて開発されたわけですが、そのゲルググに求められる技量が高かったので、十分に連邦軍のMSを迎撃することができなかったものと思われます。かといってザクでは性能が足りず、特に推進力の強化には限界があるということを高機動型ザクのカスタマイズの歴史が証明しています。そこで、改めて低コスト・高い操縦性・高い機動性を併せ持つ、ジオン版GMのような対MS駆逐機を、というコンセプトが現れてもおかしくはありません。一撃離脱の対艦戦はエースのゲルググやドムに任せ、後方をザクよりも安心して任せられる機種として求められたのが、当初のケンプファーだったのではないでしょうか。

 無論、完成して実際にサイクロプス隊で運用されたケンプファーは、強襲に特化したE型であり、むしろ高い練度が求められる仕様になっていることから、本来のコンセプトではなかったと思われます。しかし統合整備計画の目的と実際に作られたMSの特徴、大戦末期の戦局から考えると、ケンプファーの本来のポジションは、「ザククラスの、機動力の高い迎撃機」だったんじゃないいだろうかということです。

 このように考えると、戦後ケンプファーの系譜が乏しいのも、ガルバルディと同じように、「対MS迎撃機の性能は連邦製MSの方が優れていたから」でいいのかなと思います。アクシズでも見られなかったのは、対MS迎撃はギャン・ガルバルディの系譜の方に求められたからでしょう。統合整備計画発のケンプファーより、入念に開発されたペズン計画発のガルバルディの方が優れているのはまぁ当然のことで、そういう意味でもケンプファーは、大戦末期の状況だからこそ生まれたMSだったのかもしれません。

 じゃあケンプファーF型って何だったの?ということも考えたくなりますが、これは単純に高出力のビーム兵器の運用を可能にした、GMに対するスナイパーカスタム的な上位機だったんじゃないですかね。それこそスマートなゲルググ、後のガルバルディと丸被りのようなコンセプトだったのかなと思います。

 とりあえず、自分の中でのケンプファーについてのモヤモヤ感はだいぶ払拭できたんですが、ここから更なる妄想に向かいます。実はケンプファーはゲルググ・ギャンの競作関係とも関わっていたのではないか…という話です。続きは『「ケンプファー」「イェーガー」から考えるジオン軍のMSネーミング』で。
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ヅダとケンプファーと私
 いつも楽しく拝見しております。
ケンプファーの成り立ちについて興味深い考察ですね。
ただヅダxギャンという不採用の機体を掛け合わせようとするかどうか、疑問が残るのです。
むしろ単純にヅダの火力増強版後継機なのかなと考えました。

 ヅダの長所は機動性です。ですが機動性と火力を両立すると、装甲や運用時間が犠牲になります。装甲が犠牲になるのではエース専用機体になってしまい、統合整備計画の対象機としては現実的ではありません。
 
 では出来上がった機体から遡って汎用の可能性について考えてみると、組み立てやすい、各部位を容易にパージできるという部分から、もしかするとヅダベースの機動性を持ちながら、作戦やパイロットに応じて簡便に装甲を追加・削減できるような、機動性と装甲をトレードオフで選択できる設計思想だったのではないかと推考しました。

 ただそれで錬度の高くない一般兵用に装甲を厚くしてしまうとゲルググやドム系と大差がなく、最終的にピーキーなE型だけになったのではないか・・・

とかいう妄想をしてみました。

 ケンプファーの存在意義のひとつとして、ジェネレーター出力をすべて機動性に回せるようにビームなんて持ちません、というのがあるので、F型の存在はかなり謎です(笑)
2015/05/16 (土) 13:45:26 | URL | 通りすがり #-[ 編集 ]
書き込みありがとうございます。
ヅダ+ギャン=ケンプファーという意図ではなくて、
ヅダの高機動性とギャンの対MS戦闘力を継承した新しいタイプのMSと言いたかったつもりです。

本体の構造はヅダ寄りだと思いますね。
ザクに対抗するツィマッド製高機動機、という意味ではEMS-04→YMS-08→MS-18という系譜なのかなとなんとなく思っています。

ザクが後付で推進器を足していったら構造的に限界に達してしまったので、
様々なところに推進器を付けたり外したりできるような構造だったのかもしれませんね。
その全部乗せバージョンがE型だったとか。

F型は、本来の機動力に必要な出力を確保した上で、更にビームも使えるような大型ジェネレーターを積んでたんじゃないですかね。
その分、機体バランスは大きく損なうため扱いが困難とかそんな感じで。
2015/05/22 (金) 21:54:17 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
私は「取り敢えず戦場に弾を放り込んで帰る」という機体なのかなと。
射程距離に入ったら比較的命中しやすい榴弾やマシンガン系の武装を撃ちまくる。
そして格闘戦は危ないので推進力を生かして逃げる。
ケンプファーの攻撃で敵の防衛戦に穴が開いたらベテランのゲルググに突っ込んでもらって戦艦を撃破。
開かない場合でも相手にある程度の損傷を与えて無事に帰れればOK。
これなら技量の低いパイロットでも何とかなりますし装甲もさほどいらんかなと。
2015/05/29 (金) 22:19:41 | URL | DN #mQop/nM.[ 編集 ]
ケンプファーの後継機って無いんですかね?
ガルスJがそうだと思っていたんですが、あればエンドラの中だから違うようで、でもシュツルム・ガルスが強襲用MSみたいなので、少し未練があります。
2015/06/01 (月) 10:22:11 | URL | つかさ。 #-[ 編集 ]
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2015/06/04 (木) 22:42:24 | | #[ 編集 ]
>DNさん
E型のコンセプトはまさにその通りだと思うんですけど、そのためだけの機体を新規型番取ってまであえてジオン本国が承認するのかなという疑問がずっとあったんです。
それで本来のコンセプトは、どちらかというと高機動型ザクのサイズを維持したまま操縦難度を下げたブラッシュアップ版なのかなと考えたのです。

>つかささん
強いて言うならガーベラ・テトラですね。
あれがキャンセルされたことによって、アナハイム側のケンプファーの後継機の命運は断たれたんじゃないかと思います。

シュツルム・ガルスは明らかにケンプファー系ですね。そういう意味でガルス系にはケンプファーの血が混じっている可能性もあるのかなと思っているんですが、そこは今度考察してみます。
2015/06/06 (土) 14:54:30 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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