がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
ゼダンの門は、アクシズの衝突を回避できたか?
 ティターンズにとってのグリプス戦役は、ゼダンの門を破壊された時点でほぼ終わっていたとみることができます。コロニーレーザーを奪われ、拠点と艦隊をめちゃくちゃにされたことにより、逆転の目はほぼありませんでした。
 一年戦争において、ジオンはどうすれば勝てたかというのは古今東西議論されてきましたが、ティターンズがどうすれば勝てたかということについては、このゼダンの門へのアクシズの衝突を回避することが最低条件なのではないかと思います。なので、それがどうすれば可能だったかを考察してみます。

 まず、直接的な原因は、ハマーンとの最後の交渉に失敗したことです。最後のゼダンの門内でのハマーンとジャミトフの会話において、最後までハマーンはジャミトフを試していました。この時点ですでにアクシズは移動していたことになっていますが、その後ゼダンの門がグラナダへも向かったことを考えると、少しの進路変更でゼダンの門にぶつからず、グラナダにだけ向かうルートを取ることもできたのではないかと思います。
 ハマーンは最後までティターンズと結ぶ可能性を模索していましたし、あるいはティターンズとエゥーゴの両方を潰す方法も考えていたということになります。

 そのため、この時点でジャミトフがハマーンと同盟を結ぶ判断をしていれば、おそらくティターンズは勝利していたのではないかと思います。アクシズはグラナダへと落下し、それを阻止できるコロニーレーザーをエゥーゴが奪おうとしても、ゼダンの門の部隊がそれを阻止しようとするでしょう。
 ただ、ハマーンは最初からジャミトフの命を狙っていたようにも見えます。ジャミトフの出方が全面的にアクシズ寄りでない限り、ハマーンはジャミトフと結ぶつもりはなかったのでしょう。そしてジャミトフがそこまで相手に譲歩するようなキャラではなかった以上、この時点でのハマーンとジャミトフの結託はあり得なかったのではないかとも思います。

 だとすると、次のポイントはグリプス2をアクシズに奪われたことです。これによりティターンズはエゥーゴへの牽制力を失い、ハマーンが直接ジャミトフに交渉する機会を得るきっかけにもなりました。ティターンズ側はグワダンの監視をアレキサンドリアにさせていましたが、アレキサンドリアはこの時点でシロッコと同盟を組むヤザンの支配下にあったも同然でした。つまり、事実上シロッコがハマーンの裏切りを黙認したようなものとなっています。

 ゼダンの門での攻防でもシロッコは直接参戦していないことから、アクシズとの関係維持の失敗は、ある意味ではシロッコに原因があるとも言えます。そもそもティターンズとアクシズの同盟を仲介したのもシロッコです。結果だけを見ると、シロッコがハマーンをティターンズ側に引き入れたのは、ティターンズを崩壊させるためであったようにしか思えません。
 もっとも、シロッコがアクシズと関わらなければ、早かれ遅かれアクシズとエゥーゴが手を結び、ティターンズにとって厄介な敵になっていたことは間違いないため、ティターンズとしてはアクシズの尻尾をつかんでおくにこしたことはありませんでした。ただ、そのアクシズとの仲介を行ったのがシロッコであったため、ティターンズとアクシズの関係のさじ加減についても、シロッコ自身が握っていたということになります。
 シロッコは時代の立会人と称していたように、離れた場所で歴史をコントロールしようとしていた節が見られます。時勢を見極めながら、アクシズとティターンズのどちらを潰すかを判断していたのかもしれません。

 そうなると、ジャミトフがいかにシロッコを味方につけられたか、というのが焦点になってきます。ただシロッコはジャミトフがめちゃくちゃにした世界のその後を狙っていたので、そもそもジャミトフが優勢であれば常にシロッコはジャミトフの味方をしていたように思います。
 ジャミトフのアドバンテージに陰りが見えたのは、ダカールでの演説とコロニーレーザー完成後のレーザー照射や毒ガス作戦によるコロニーへの無差別攻撃でしょうか。ダカールの演説ではそもそもジャミトフがキリマンジャロから宇宙に逃げており、議会をコントロールすることができませんでしたし、コロニーへの攻撃はバスク一派の暴走とも呼べるものです。キリマンジャロ攻撃~ダカール演説のお膳立てをカラバが行ったことを考えると、ジャミトフの失策はカラバを過小評価したことと、バスクを増長させすぎたこと、と言えそうです。

 カラバの対策については、ほとんどティターンズは行っていなかったのではないかと思います。ホンコンまでは、アムロの監視も行っていましたが、それを主導していたベン・ウッダーの部隊が全滅した後は、特に動きがありません。
 バスクの扱いについては、スペースノイドの反感を煽るためにあえてタカ派の人物を登用していた節があるため、コントロールするのが難しかったのかなとは思います。対抗馬としてシロッコを登用したのですが、このシロッコも曲者だったのでバスクに代わる駒としての信頼を置くことはできませんでした。後付設定ではありますが、AOZのコンペイトウ一派をもう少し良く扱っていれば、バスクを牽制できたかもしれませんね。

 ただ劇場版ベースで考えると、キリマンジャロ~ダカールの流れもコロニーへの無差別攻撃のくだりも省略されているため、ティターンズの落ち目にピンと来ない部分があります、あえて言うのであれば、グラナダへのコロニー落としとフォン・ブラウンへの爆弾テロでしょうか。描写はありませんが、どちらもエゥーゴ側は実行犯がティターンズだと知っているため、ティターンズの仕業だと吹聴することは難しくなかったでしょう。
 こちらの場合、コロニー落としを行ったのはやはりバスクの判断(TV版と違いジャマイカンの独断ではない)、爆弾テロはシロッコの指示でしょうから、いずれにせよバスクとシロッコのコントロールが問題ということにはなります。

 となると、やはりジャミトフにとっての課題は指揮官ポジションにバスクとシロッコしか駒がなかったことに帰結しそうです。ザビ家は兄弟同士の対立が組織力の低下に繋がりましたが、その点で言うとティターンズはそもそも危険な駒しかいない脆弱な組織だったのかもしれません。
スポンサーサイト
コメント
コメント
バスク自身の指揮能力が判らない為断言できませんが、
正直エゥーゴとの全面戦争に突入した時点で、もうバスク(煽り役)は必要なかったと思います。
ジャミトフが政治方面に力を注いでいる間にバスクを失脚させ、後釜(軍事的後継者)としてシロッコか、もしくは別の司令塔を用意しておくべきだったのかな、と。

ティターンズって、現場指揮官クラスでは有能な職業軍人が結構いるんですけどね~(苦笑)

(シロッコも、もっと重用されていればジャミトフを裏切らなかった様な気もします…)
2014/05/07 (水) 16:16:11 | URL | #-[ 編集 ]
ティターンズには誰が必要だったのか
ティターンズという組織の脆弱性を痛感しました。

実行力はあっても、粗暴でコントロールが効かないバスク。
多用な才能はあっても、隙を見せれば裏切る可能性のあるシロッコ。
優勢な間は問題ないのでしょうが、劣勢になった時にジャミトフやティターンズを全力で支えてくれるとは思えない。
人間的に信頼でき、かつバスクやシロッコに匹敵できる組織力を持つだけの調停型の人間がNo.2にいれば多少は変わったかもしれません。丁度、秀吉にとっての前田利家みたいに。
もしくは政治力も備えたエギーユ・デラーズの様な忠臣がいれば……これは欲張り過ぎでしょうか。

ただ、ルロイさんが仰ってる通り、ジャミトフは常々見通しが甘い所があります。
カラバやアクシズへの警戒が不十分だったり、バスクやシロッコも自分で制御し切れると考えていたり。
組織拡大と地球連邦の掌握に関しては大きな成功を収めているので優秀な人物だとは思うのですけど。
2014/05/13 (火) 15:37:32 | URL | ケイ #-[ 編集 ]
>名無しさん
バスクは正規軍の中ではいわゆる「痛い」軍人という扱いだったっぽいですから、
結局「実力はあるが組織に順応できていない」人間を集めた結果統制できなかったというオチなのかなぁという気がします。
改めて集められたエリートは基本的に新兵ばかりだったようですし。

ジャミトフは財務系の人間だったようですから、理論計算は得意でも人心掌握は得意ではなかったんでしょうかね。

>ケイさん
ジャミトフは政府や議会への働きかけは得意だったんですが、反乱軍とかゲリラの対策はイメージができないタイプだったんでしょうね。だからそっちはバスクに丸投げにせざるを得なかったと。
役割分担としてはしっかりできているんですが、バスクがジャミトフが期待したほど有能ではなかったということでしょうか。

ジャミトフにまともな参謀がいなかったのは、当時の冨野監督の周囲の状況とリンクしていたのかもしれませんねぇ。
2014/05/23 (金) 23:20:51 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 がんだまぁBlog all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.