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何故、可変機が生まれたか
 可変機はコストが高く、量産が困難で、実際に採用された機体はほとんどありませんでした。その割に、機種の種類は多くあり、グリプス戦役には多数の可変機が実戦に投入されました。およそコストパフォーマンスがよくなさそうな可変機は、一体何故開発されたのでしょうか。

 変形ロボットが当時のロボアニメのトレンドだったからっていう答えは、とりあえず置いといて(笑)

 まず、以前可変機に考察した際、可変機の存在意義はMS+MS単体では不可能な機能の両立にあったと結論付けられました。それが大推力や重力下飛行、大気圏突入などの付加機能であったと言えます。
 これらの付加機能の多くは、MSの運用領域・行動半径の拡大が成されたことを意味します。通常のMSであれば、必要な戦場に艦船等で輸送する必要がありましたが、それを大幅に省略できることが、可変機の魅力です。
 つまり、MS/MAの変形機構は、単純にMSとMAの機能を1機で実現しているだけでなく、MS単体だったら必要となる輸送の手間やコスト、人員をもカットでき、機体自体のコストは上がったとしても、輸送体系自体が要らなくなることから結果的にトータルではコストパフォーマンスが上がる、という計算が成されていたのではないかと推論できます。

 事実、初期に開発された可変MAであるアッシマー、ギャプラン、メッサーラは、それぞれSFS、シャトル、艦船を用いず戦場に投入することが可能な機体となっています。ただ、これらの機体はMAが基準であるためサイズが大きく、MS形態の運動性が純粋なMSに及ばない、という欠点があったのではないかと思います。結局のところ、MSとMAのどちらの方が使う頻度が多いかと言うとMSの方であるため、MS形態がメインである可変MSへと開発計画はシフトしていきます。
 しかし可変MSとして両形態の完成度を両立させた機体は、実質的にはZガンダム系とガブスレイ、ハンブラビ、そしてガ・ゾウムくらいだったのではないかと思います。これらは基本的には宇宙での運用をメインに開発されており、まず宇宙空間における可変機が優先して開発されたことを物語っています。まぁMS自体主戦場が宇宙ですからね。
 この中で一定数量産されたと言えるのはガ・ゾウムくらいですが、これは最も艦艇の数を揃えにくいアクシズだからこそのことであったのかもしれません。

 最終的に、最も汎用性が高いZガンダム系が生き残り、最終的にリゼルとして結実します。またアッシマーのコンセプトとも合流し、アンクシャという亜種も登場しました。これらはSFSとしても運用することで、通常のMSとの連携も可能なよう設計されていることが特徴です。
 このことから察するに、当初の可変機は、既存の汎用MSとの連携が取れないことが一つの欠点として挙げられていたのかなと思います。行動半径が拡大した可変MSには、通常のMSは追随できません。そのため、必然的に可変MSのみでの運用を強いられます(ガブスレイは2機、ハンブラビは3機運用でした。Zガンダムは1機しか配備されない代わりに、メタスとGディフェンサーが配備されました)。となるとそれまで配備されていた普通のMSは使い道がなくなってしまうのです。
 可変MSが通常のMSをけん引できれば、一緒に戦場に到達することができます。だからこそ、リゼルとアンクシャは採用されたのでしょう。

 グリプス戦役期には、これらの可変MSに追随できる機種もありました。エゥーゴならリック・ディアスやスーパーガンダムであればZガンダムの追随が可能であったと思いますし、ティターンズであればマラサイやバーザムがガブスレイやハンブラビとともに配備されていました。しかし、可変MSに合わせて通常のMSも大推力化してしまっては、MS全体のコストが上がってしまい、本末転倒です。
 シャアの反乱時には、リ・ガズィを単独運用せざるを得ず、結果的にアムロ搭乗時もケーラ搭乗時も、ヤクト・ドーガ1機に抑えられてしまいうまく機能していなかったようです。複数のリ・ガズィで小隊運用ができたり、ジェガンが追随できていれば、もう少し結果が変わっていたかもしれません。
 それに対し、SFS運用できるリゼルは、汎用タイプのジェガンを常に追随させた上で、拡大した行動半径の中で運用することができます。


 可変機が生まれた背景が以上のようであったとすれば、何故MSの輸送コストの効率化が必要とされたのでしょうか。それは当然軍備にかかるコストを減らしたいからでしょうが、ここで可変機の開発された順番を見直します。
 まず連邦軍が開発したのはアッシマーで、次いでギャプランでした。これらは、重力下からの運用を前提としています。そのため連邦軍としては、まず地球上の行動半径拡大をMSに求めていたと考えられます。宇宙用可変MAの元祖であるメッサーラは、シロッコのハンドメイド機であって連邦軍の計画にはないものでしたからね。
 これは、MSの行動半径が特に重力下において低いという一年戦争時代のジオン軍からの課題の解決にまず取り組んでいたことに拠るのだろうなと思います。

 では宇宙用の可変機はどのようにして生まれたのでしょうか。最も明確なのはZガンダムです。これはエゥーゴが宇宙から地上を攻撃するために開発したMSです。それは当然、宇宙空間においても重力下においても戦力となることが求められており、結果的に全領域汎用機となりました。Zガンダム抜きで大気圏突入作戦を行うには、艦艇でできるだけ地球の上空に近づかせ、バリュートを装備したMSを降下させ、作戦後はガルダのような輸送機で離脱しなければなりません。これらを全て不要とするのが、Zガンダムでした。
 一方ティターンズ側は、宇宙空間に特化した可変MSを投入しました。ガブスレイとハンブラビですね。これは、ティターンズはグリプスを始めとした宇宙拠点から宇宙の敵を攻撃することを大前提としていたからそのような形になったのだと思われますが、ティターンズは特殊部隊ですから、連邦軍の一部隊でしかありません。そのためいちいち輸送にかかる人員や艦艇を多く確保するには至らず、このようなMSが開発されたとも考えられます。エゥーゴも、同様に小規模の組織ですしね。

 となると、可変MSの登場は、ある意味では(MS開発能力を持った)少数精鋭の軍事組織が先鋭化したグリプス戦役だからこそ生まれ得たものであったとも考えられます。これがなければ、単にアッシマーの量産型として(Z系を経由しない)アンクシャが登場したくらいだったかもしれませんね。
 つまり、可変機は単にコストパフォーマンスの追求から生まれたわけではなく、グリプス戦役という時代だからこそ生まれた仇花であったということですね。
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コメント
コメント
SFSなどは不要でも
・大型化
第2次ネオジオン抗争期はジェガンやギラドーガなど量産機は可変ではありませんが、大型25m級でガンダムMkⅡを凌駕する高性能ですよね
Zガンダムの簡易型と言えるリカズイがZガンダムの性能をそのままであっても相対的にサザビーに完敗するロートルになっていますからね、だからνガンダムができたんですけど。
一年戦争でもジオングはMSですが大型ですよね
・増加推進装置の設置
百式はメガバズーカランチャー自体にも推進装置あり
宇宙世紀ではなくSEEDのコズミックイラにはミーティアがありますね
・MSにMAをくっつける
斬新な方法ですが
デンドロビウムがステインメンを付けてMAだけのノイエジールと戦うという場面もありました
コズミックイラにはゲルズゲーがありますね

攻撃だけで防御の装甲はMSでも地道に改良されていますがIフィールドなどはMSクラス単体じゃ厳しいでしょうね。
推力、火力ではMSでもMAや戦艦クラスに上げることは上記を用いれば容易ですけどね。
2013/10/14 (月) 12:28:07 | URL | #-[ 編集 ]
一年戦争以降、連邦軍は軍団の編成を「基地と機動部隊」で組み直し、機動艦隊は最低MS運用のできる巡洋艦一隻を中心にした。そうなるとMSの運用数も必然的に小規模化して・・・という運用の都合と可能な限り空母を戦場に突っ込ませないドクトリンへの移行がMSの高機動力化という方向を指向し最終的には高機動高火力の可変MSへとたどり着く。

地上の場合はとにかく「空を飛べる」目的が先に出たって感じでしょうか。
2013/10/17 (木) 11:34:48 | URL | ドクトルK #-[ 編集 ]
まずMS黎明期のジオンは少数のMSによる"点"の戦術でした。
しかしそれに刺激された連邦のMSの登場で高性能機の集団運用によって"線"での戦術に進化しました。
ガンダムの世界では母艦単艦行動が常態化しており、その"線"は短く"点線"状になります。MSと母艦の進化により単位が小さくなるわけですね。
そうなるとその点線と点線を結ぶ存在が必要になり、それがMSを超えた機動力を持つ可変機が要求された状況だったと思います。
そうしなければ点線は点へと退化してしまうでしょう。
劇中においてもZガンダムはアーガマとラーディッシュ、アーガマとカラバをつなぐ線の役割をしばしば果たしました。
ティターンズは可変機を通常のMSと同じ運用しかしておらずそういう意味でも時代遅れの存在だったのかもしれません。
その後MSの大量運用は現実的ではなくなって少数での制圧が要求され"面"での戦術に進化しました。
その結果がMSを超えた大火力を持ったZZガンダムやアクシズ系の大MSでした。
つまり、MS技術の向上が戦術を変化させ、それが更にMSの進化を促す、という流れのなかで登場したのがが可変MSだったと思います。
2013/10/18 (金) 00:15:24 | URL | shimora #Qi8cNrCA[ 編集 ]
>名無しさん
ジェガンとギラ・ドーガは20m級で特別大型ではないですよ。

>ドクトルKさん
双方の勢力がどちらも開発力を持っていたので、余計発展した部分があるんだと思います。
資金力の乏しいシャア以降のネオジオンは、汎用MS揃えるだけで精一杯でしたからね。

>shimoraさん
点→線→面という推移は興味深いですね。
奇襲一発勝負だった当初のジオン、複数戦力の連続戦闘となるその後のMS同士の戦闘、単一戦力による単独制圧となっていったわけですね。
そう考えると、可変機の時代は一年戦争後期の戦局の延長線上だったとも言えますね。
2013/10/19 (土) 13:23:36 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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