がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
可変MSの存在意義を「多用途」という観点から考察する
 最近可変MS絡みの考察が多いのですが、その流れで続けていきます。

 MSに変形機構が搭載されるようになったのは、単純にMS単体では実現できない機能を付与するため、であると言えます。MSとMA、というように、本来別々の機体として存在するものを、1機にまとめるために変形機構が必要とされたわけです。
 当たり前であるようで、変形前と変形後でどのように用途が違うのか、ということはあまり掘り下げられていないように思えますので、その辺を考察していこうと思います。

(1)メッサーラ
 可変機として劇中に最初に登場したのはメッサーラです。メッサーラは可変MAに分類されており、実際に主形態はMAの方であると思われます。というのも、木星の大重力に対応するための高推力機というのが基本コンセプトですから、推力を全開にして運用する方がメインであるはずだからです。
 メッサーラの場合、MAに近距離格闘戦を行えるよう、MSとしての手足をつけたもの、と考えることができます。MA形態で格闘戦をするのが非常に難しいのは、対戦系のガンダムゲーをやればすぐわかります(笑)特に、地球圏ではメッサーラの推力は余りあるとも考えられ、地球圏での戦闘に対応するためにMSへの可変機構が導入されたのではないかとさえ考えられますね。
 ある意味もっとも分かりやすい、「MS」と「MA」の両形態を使い分ける機体、と言えます。

(2)アッシマー
 続いて登場したのがアッシマーです。この機体のMA形態は、何と言っても重力下での航行能力を持っていることが最大の特徴でしょう。これも分かりやすい「人型」と「飛行形態」を使い分ける機体であると言えます。
 ただ、その飛行形態が空戦能力を持っているとは言い難い部分があります。アッシマーはリフティングボディにより揚力を発生させているという設定ですが、リフティングボディで揚力を発生させるためには、かなりの速度を出さなければなりません。音速レベルのスピードが必要ということらしいので、そのスピードでのドッグファイトというのはあまり考えられないとすると、純粋に空中を移動するための形態としての側面が強いのではないかと思います。
 劇中では、かなり縦横無尽に飛び回っていた印象がありますが、あれはロケットを追いかける垂直上昇をやっていたあたり、機体の推力自体によるものであると思われます。つまりアッシマーは、リフティングボディによる飛行と、大推力による飛行の両方ができる機体であったと考えられます。
 そして、このアッシマーも可変MAに分類されているので、メインの形態は円盤形態であるということになります。つまりはMSに変形できる航空機、ということなのかもしれません。

(3)ギャプラン
 地上で登場した第2の可変MAが、このギャプランです。この機体も、大推力を売りにしている機体で、ブースターを装着しての高高度迎撃が可能なスペックであることになっています。おそらく単機で宇宙まで上がることまで想定されているのではないでしょうか。
 この大推力は主にMA形態で運用することが前提であると考えると、この機体もメッサーラ同様、基本はMAであるが近接戦闘をする際にMSに変形する、というコンセプトであると思われます。高高度迎撃による超高空戦でMSに変形する必要性は低そうだと考えると、そのMS形態は宇宙空間まで上昇した際のためのものなのではないかと思います。このあたりが、当初は宇宙用だったとか、実際に宇宙用として転用されたというところに繋がってくるのかもしれません。

(4)サイコガンダム
 次いで登場した可変MAが、サイコガンダムです。この機体の変形理由は明確で、ミノフスキークラフトによる飛行とサイコウェーブの安定がMA形態の存在意義であるとされています。
 可変MAに分類されていること、MS形態では飛行ができない上に安定性が落ちる、地上で運用するには過大なサイズであるということから勘案すると、ガンダム形態に変形できるMAでしかないということになるのかもしれません。ガンダム形態でできることというと、両手の指のメガ粒子砲を使えることくらいですからね。開発の名目はサイコミュを搭載したガンダムですが、実際の運用はガンダム形態の方がおまけということになってしまっていると言えます。
 Mk-IIのことまで考えると、ガンダム形態の真価はむしろ宇宙で発揮されるとも考えられ、どちらかというと宇宙用の機体の重力下試験機だったのかもしれません。

(5)ガブスレイ
 可変MSという名目で初めて登場するのが、このガブスレイです。つまり可変機においては初めて、MS形態をメインとした機体であると言えます。そしてMA形態をとる意味は、やはり大推力であるということを考えると、メッサーラとちょうど逆コンセプトのMSであるということになります。つまり、基本的にはMSだけど、MAとしての高速一撃離脱攻撃もできる、ということですね。
 メッサーラのMS形態はあくまでも緊急的に発生した接近戦に対応するためのものと考えられますが、ガブスレイの場合はむしろ必要な時だけMAとしての大推力を発揮できる、MSとしての運用を大前提とした機体ということになります。メッサーラをより平時の兵器向けに、一般のMSに混ぜてもいいように改良したのがガブスレイとも言えるかもしれません。

(6)Zガンダム
 次いで登場したのがエゥーゴの可変MS・Zガンダムです。このZガンダムの変形理由は明確で、フライングアーマーを使用しての大気圏突入とその後の飛行です。宇宙から地上を攻撃するための機体であるということになります。
 そしてこれも可変MSですので、メインはMS形態です。変形するのは、あくまでも地球への降下や飛行と言え、アッシマーの逆コンセプトに大気圏突破能力を付与したものと言えるでしょうか。
 Zガンダム3号機がブースターを装着しての大気圏離脱を可能としていたことを踏まえるとギャプランのコンセプトも含まれていると言え、MSにアッシマーとしての飛行能力とギャプランとしての大推力、そして大気圏突入能力を与えたのがZガンダムということになります。しかもアッシマーよりも揚力による飛行が得意であると思われる(形状的にそれっぽい、というだけで直接的な根拠はありませんが)ことから、実際にアッシマーとギャプランの上位互換であるとも言えます。
 もともと高推力なので、宇宙においてもガブスレイと同様の運用が可能なのかなと思います。宇宙でも地上でも、それまでの可変機の機能を含んでいる万能機、と表現するとさすが主役機という感想になりますね。

(7)メタス
 Zガンダムに次いで登場したメタスは、実際には可変機構のテスト機としてZガンダム以前に開発された機体です。しかし、その後のZII、リゼルの存在も踏まえて考えると、Zガンダムとはコンセプトがやや異なるMSであると言えます。
 というのも、メタスには大気圏突入能力も、重力下飛行能力もありません。単純に推力が高いだけと言えます。そういう意味では、Zガンダムの宇宙空間での戦闘能力に特化した可変機構であると言えるかもしれません。
 ただ、そもそもZガンダムが複数の可変機の機能を包含したものであるとすると、その中の宇宙空間の性能だけをテストする機体であるのがメタスだったりしたのかもしれません。そしてその後はその機能だけが必要とされたから、Zガンダムではなく同じコンセプトのZII、リゼルが採用されていく流れになったのかもしれませんね。
 いずれにせよ用途だけに限って言えば、ガブスレイのエゥーゴ版と言えます。

(8)ハンブラビ
 ガブスレイに次いでシロッコが関わった可変MSです。このMSは、それまでの可変機と違い特別推力が高いわけではありません。どちらかというと運動性を重視したより近接戦に特化した機体であると言えます。当然MS形態がメインとなるのですが、ではMA形態は何のためにあるのでしょうか。
 MA形態は要するに脚を折りたたむものであり、慣性モーメントを小さくする効果があるということになっています。そのことから考えても、MA形態に求められるのは旋回性能、運動性の向上です。とはいえMS形態のAMBACによる挙動には劣るであろうということを考えると、ハンブラビに求められたのはMSほど近距離でもなければ、MAほど瞬間的でもない、中途半端な戦闘距離で戦うことであったのかなと思います。それまでのMAは、単一方向への推力に特化しており、直線での速度はMSの比ではないものの、旋回するにはスラスターの向きを変えなければなりませんでした。それを最小限に留めようとしたのが、ハンブラビの狙いだったのかもしれません。
 MSよりも速い速度で戦闘でき、しかしMAよりも小回りが利く機体、それがハンブラビだったのではないでしょうか。

(9)バウンド・ドック
 可変MAとして後半に登場した機体です。メインはグラブロ形態とも言えるMA形態で、運用としては純粋にビグロ系と同じであると考えられます。一方のMS形態は、やはりメッサーラ同様に緊急的な近距離戦を行うためでしょうか。
 そういう意味では、メッサーラと同コンセプトに基づく機体ですが、ニュータイプ研究所製のサイコミュ搭載機、という点が異なると言えるでしょうか。
 デザイン的には、水陸両用MA、地上に上がれるグラブロという意図だと思うのですが…。

(10)サイコガンダムMk-II
 サイコガンダムの完成版とも言えるMSです。サイコガンダム以上にメガ粒子砲を全身に備え、レフレクタービットや有線射出可能なビームソードをもつなど、まさにガンダムの姿をしたビグザムの火力を持つジオングというべき機体です。そのコンセプトから、メインの形態はMSであるような気がしますが、たぶん分類上はMAです。まぁサイズ的にも運用規模的にも、MSとは言い難いものがありますね。
 MA形態の効用は、やはりサイコウェーブの安定とミノフスキークラフトであるはずです。ただまぁ、一応宇宙での巡航用という意味合いもあるかもしれません。スピードを出すという意味よりも、慣性的な問題で。

(11)ガザシリーズ
 アクシズの可変MS、ガザの可変機構については、これまでの考察での述べてきた通り、砲台としての機能を求められていたと言えます。集団での砲撃戦に特化したのがMA形態であり、ボールに変形できるGMがガザです。
 これは、アクシズの戦術が、ザク系やゲルググ系による単一機種の高機動戦ではなく、GMとボールによる連邦系人海戦術を基にしているということを意味しているのではないかと思います。

(12)ガ・ゾウム
 一方同じガザ系ではあるものの、砲台としての機能が求められていない可変MSが、ガ・ゾウムです。こちらは単純に大推力の攻撃機なので、ガブスレイやメタスとコンセプトとしては同じであると言えます。運用目的が違うからこそ、ガザの名称は与えられなかったのではないかと思います。

(13)ZZガンダム
 分離型MSではありますが、単体での変形も可能なのでこちらに分類します。このMSの基本コンセプトは、MS形態における単体の火力の究極を狙ったものであると思われるため、変形機構はその副次的なものであると考えられます。MS形態では使用しない推進器が多いことから、大推力による航行と大火力を生かしたMS戦闘という役割分担が行われていたと思われます。
 Gフォートレス形態は特に機能面で目新しいことはなく、純粋に巡航形態であると言えるでしょう。



 このあたりで可変機に求められた機能別に分類してみます。

<大推力・高速攻撃>
(MAメイン)メッサーラ、バウンドドック
(MSメイン)ガブスレイ、メタス(Zガンダム、ZII)、ガ・ゾウム

<重力下飛行>
(MAメイン)アッシマー、サイコガンダム
(MSメイン)ZプラスA型(Zガンダム・ウェイブシューター)

<高高度迎撃>
(MAメイン)ギャプラン
(MSメイン)Zガンダム3号機

<大気圏突入>
(MSメイン)Zガンダム

<砲撃戦>
(MSメイン)ガザC・D

<航行>
(MAメイン)サイコガンダム
(MSメイン)ZZガンダム

 こう考えると、比較的わかりやすく分類できるのかなと思います。やっぱりZガンダムの万能性が際立ちますね。
 リゼルも、小説版の設定ではフライングアーマーを用いての大気圏突入と重力下飛行が可能だったような気がするのですが、アニメ版準拠の設定ではまだ出てきませんね。ブースターを装着すればギャプラン的運用もできそうですが、どちらかというとアンクシャの方がギャプランに近い武装配置なのでアンクシャのバリエーションで来そうでしょうか。アンクシャが宇宙に対応しているかが問題ですが、まぁ下半身の元がZIIなんで大丈夫でしょう。
 ガザに対応するようなアナハイム製MSは見当たりませんが、運用としてはメタス改がそれと同様にできそうな気がします。アナハイムは、かなり既存の可変機を意識してZ系を開発していたのかもしれません。
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コメント
コメント
航空機目線で考えるとGアーマーとそこから拡大した可変機たちは「戦闘攻撃機の超凄い版」みたいな存在かも知れませんね
2013/07/09 (火) 12:52:17 | URL | ネイ #GgeVBDN.[ 編集 ]
ハンブラビの考察が興味深いです

あの機体、映像上は非常に強敵でしたが、何のために作られた機体なのか、私にはよく分かりませんでした。
ただ、ルロイさんの考察を伺っている内にメッサーラやガブスレイで得られたデータを基により無駄の少ないTMSを設計したのかなと思うようになりました。
メッサーラなどの初期のTMAは「MAの火力や機動力は魅了的だが、懐に飛び込まれると無防備なので、MSとの白兵戦にも対応可能な機体にしたい」という意図があり、ガブスレイの頃には「反連邦分子との戦闘では対MS戦の方が頻度は多い。TMAよりもMS戦闘を重視し、かつ一撃離脱戦法により母艦を攻撃できるような機体にしたい」とコンセプトがシフトされてゆき、ハンブラビに至っては「反連邦分子の主力MSよりも高速で戦闘でき、かつMA形態になっても柔軟な機動が可能な機体にしたい」といった感じでしょうか。

謎なのはバウンド・ドッグですが、あれはルロイさんの考察通り、元々はグラブロにMSとしての機能を付与しようとしたのかなと思います。
ただ、水陸両用機としてはズゴックやマリンハイザックで充分と判断され、機体の設計プランだけがそのままニュータイプ研究所に流れて試験機に反映されたのかなと。
元々、水中用TMAとして設計されていたことからペイロードや装甲に余裕があり、サイコミュの実験機としての転用も可能だった……とデザインについては無理矢理、考えるようにしています。

ちょっと細かい分析は出来ていませんが、気になったことを書かせて頂きました。
2013/07/10 (水) 23:48:31 | URL | ケイ #-[ 編集 ]
グラブロの北米基地に残った機体又は設計図がバウンド・ドッグの祖でしょうか。海洋を持たないジオン的には登場が後でもビグロが原型っぽいので連邦による先祖帰りっぽいです。

メッサーラが手持ちの射撃兵装を携帯せず、頸部もなく正中を中心とするメインカメラ自体の稼動などドムを系譜とする一撃離脱特化なのに比べバウンド・ドッグは格闘性能が向上している分、扱いが難しいかもしれませんね。特に左右非対称なMS形態で。ゲーツは格闘もMAだったのにMSパイロット出身のジェリドは妙な所に拘ったのが敗因でしょうか。
2013/07/14 (日) 18:07:37 | URL | 巨炎 #mQop/nM.[ 編集 ]
>ネイさん
可変MAなんかはまさにそうなのかなと思います。
可変MSの場合、MSの構造がまず先にあるので、
また意味合いが変わってきそうです。

>ケイさん
ハンブラビは今回の考察で新しい可能性が見えた機体ですね。
推力が低いMA形態の価値を考えていたら行き着きました。

バウンド・ドックはあのデザインのまま水に入るとMA形態時の中身が大変なことになるので、
もし当初は水中用であったなら、何らかの蓋になるものがあったんだろうなと思います。

>巨炎さん
バウンド・ドックのMS形態はジオングに似てるんですよね。
小林氏のオリジナルデザインなんか見ると顕著ですし。
実際のところ手を自由に使えるジオング程度の機体なのかもしれません。
2013/07/15 (月) 21:02:19 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
ガンタンクR-44、ロトの系譜は宇宙世紀には稀有な陸行式の変形ですが、ガンキャノンディテクターの遺伝子も混ざってそうですね
2013/07/24 (水) 22:20:41 | URL | ナナシ #-[ 編集 ]
ロトの系譜はサナリィ発で完全に別設計ですからね~。
意外とヒルドルブとかの系譜かもしれません(笑)
2013/07/27 (土) 14:36:03 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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