がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
アクシズの最終目標とそこに至る過程
 ティターンズの目的について考察した際、アクシズの最終目的がそもそもはっきりしない、ということに気付いたため、こちらを考察してみることにしました。
 この辺の事情については、ZZ放映当時のジ・アニメの記事が詳しいかなと思い、再度読み直してみました。

 すると、アクシズ=ネオジオンの最終目的は普通に書いてありました。

 宇宙に戻ったハマーンの部隊は、サイド3を占領した。これは、メラニー・ヒュー・カーバインとの密談によって仕組まれていた行動であり、作戦はたやすいものであった。実際に地球に降りてみてアースノイドの軟弱さを実感したハマーンは、まず先にスペースノイドを押さえるのが得策として、サイド3を征服後、そこを拠点として他サイドを順に制圧する計画であった。すべてのサイドを押さえてしまえば、資源不足の地球などたやすく降伏してくるだろうというのがハマーンの読みである。なにより重力から解放され、自ら宇宙で生きていこうとするスペースノイドたちのバイタリティを恐れたのも原因の一つである。

 ハマーンの最終目的は全サイドの制圧でした。ちょっと突っ込みどころがある(旧ジオンはサイド6・7以外の全てのコロニーを無力化した上、資源不足もあって地球に降下した)のですが、まぁハマーン個人の考えなので大目に見ておいて、とりあえずハマーンとしては、サイド3を制圧した上で新生ジオン公国たるネオジオンを築き、スペースノイドを支配した上で連邦政府を降伏させる、という算段だったようです。
 ネオジオンがサイド3を容易く制圧できたのは、メラニーとの密談あってのものということから、これはグリプス戦役時にアクシズにコロニーレーザー無力化を依頼した際のメラニーの約束(サイド3を譲渡)が実現したものであるということになります。メラニーが直接譲渡したというよりも、サイド3制圧に対するエゥーゴを用いての抵抗を行わない上、ジオン共和国に対しても抵抗しないよう政治的な働きかけを行ったと考えるべきでしょうか。
 これにより、ハマーンはサイド3のジオン共和国を制圧することに成功しました。サイド1・2はすでにグリプス戦役終了直後に制圧行動をかけていますので、おそらく残りのサイドがネオジオンの制圧対象であったということになります。これはグレミーの反乱が起きたため実現しませんでしたが。

 ところで、ハマーンはサイド3を制圧したとは書かれていますが、ジオン共和国の国家体制に対して働きかけを行ったかどうかは記されていません。ネオジオンに反感を抱くサイド3市民は強制労働送りとなっていたようで、一枚岩ではなかったことは確かです。強制労働を市民に強いる権限があったということは、ある程度政治力を手にしていたということになるでしょうか。
 はっきり言えることは、この時点でのミネバは影武者であったため、ジオン公国を復活させたとしても、国家元首にするには問題があるという状況だったことです。だからこそグレミーが決起したとも考えられ、ある意味ではネオジオンが新たなジオン公国として公王を立てる段階になろうとしているところで、王位を争う戦いが起きたと考えるべきなのかもしれません。

 サイド3を制圧するにあたり、ハマーンはすでに連邦政府にネオジオン承認(ザビ家復活の容認)の確約を取り付けていました。ダカールに自ら降下したのはそのためです。実際にはコロニー落としを含め、ネオジオンの戦闘力を地球にいる人々に見せつけるためのもの(エゥーゴのジャブロー攻撃に近い理由)だったようですが、政府高官と会見していることを考えると、実質的な容認であったということになります。
 エゥーゴに協力することでサイド3の物理的制圧の準備をしておき、サイド3制圧後にジオン公国復活を連邦政府が容認するよう手を打ってあったことで、新たな体制を構築する布石を打っていたということですね。

 つまり、ハマーンが地球圏帰還からサイド3制圧までに行っていたことは、「エゥーゴに協力しメラニーの支援を取り付けること」「サイド1・2(エゥーゴを支援するサイド)を平和的に制圧しスペースノイドの味方であることを印象付けること」「ダカールに降下し連邦政府のネオジオン承認を得ること」「ダブリンにコロニーを落とし連邦政府の抵抗する気力を削ぐこと」であったということになります。スペースノイドを懐柔し、アースノイドを恫喝した上で、本国であるサイド3に帰還し、ザビ家による公国制を復活させ、全コロニーを制圧した上で、連邦政府に降伏を迫り、最終的に連邦政府に取って代わり地球圏を支配する…ハマーンが描いていたシナリオは、こんなところでしょうか。ある意味最終目標はフル・フロンタルの考えていたことに近いように思えますね。

 しかし実際には、グレミーの反乱が起きた時点で、すでにハマーンはこれらの野望をあきらめていたように思えます。グレミーがガンダムチームに倒された時点で、ネオジオンにおけるハマーン派の勝利は決まっていたはずなのに、あえてジュドーに倒される道を選んでいるからです。その後エゥーゴと連邦軍の連合艦隊が攻めてくることがわかっていたからかもしれませんが、ハマーンの実質的な目標はサイド3を制圧した時点で達成されており、以後のことは明確には考えていなかったのかもしれません。
 そもそもハマーンのモチベーションは、姉の人生を狂わせたザビ家を見返したいという私怨と、シャアに戻って来てほしいという個人的欲求がベースになっているように思えます。本気で地球圏をどうにかしたいという思想があったわけではないため、グレミーが倒れ、シャアが戻ってこない時点でハマーンの心は折れてしまったとも考えられます。
 ジオン公国復活まであと一歩と迫ったハマーンの手腕は目覚ましいものがありますが、ハマーン個人の力によるものだからこそ、最後までやりきれなかったのかもしれません。傍らにシャアがいれば違ったかもしれませんが、まず宇宙から制圧しようとしたハマーンとは違い、シャアは真っ先に地球を潰そうとしましたから、最初から問題意識が異なっていたのでしょうね。

 そういえば、ダブリンにコロニーを落として連邦政府に精神的ダメージを与えるという手法は、かつてジオンがブリティッシュ作戦でコロニーを落とし、南極条約での実質的な降伏を引き出そうとした(実際にはレビルの演説により失敗)ことの再現だったのかもしれません。最初にサイド1・2というエゥーゴ派のコロニーを制圧したのも、ジオンが開戦当初に連邦に属するコロニーを壊滅させたことと似ています。基本的な戦略は、旧ジオンを踏襲したものだったのかもしれません。違いは、ハマーンが自ら地球に降下してダカールを無血占拠していることですね。

 また、メラニーはネオジオンのサイド3制圧を容認しましたが、その後連邦軍と組んで艦隊を整備していました。ネオジオンの行動を黙認する一方で、着々とネオジオン征伐の準備も進めていたということになります。連邦軍側にも、このまま軟弱な政府に従ってはいられないという層がいたのだろうと思います。この時の艦隊が、後のロンド・ベルのベースになっているのかもしれませんね。指揮官ブライトだったみたいですし。
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コメント
エゥーゴもそうですが、この時期の連邦ってかなりネオジオンに対して寛容ですよね。エゥーゴは元ジオン出身者が多いのでわかりますが(そもそもエゥーゴ自体政治的目的が曖昧になってた時期もあって)、連邦はティターンズの処理に追われていたとはいえ、ネオジオンに譲歩しすぎなんじゃないだろうかって、割と思うんですよね。ZZでのジュドーと連邦政府高官とのやり取りなど、ZZ以後、逆シャアやユニコーンなどを含めてみると、やはりこの時期のネオジオンへの対応が後々尾をひいたのかなぁと
2013/03/30 (土) 08:54:55 | URL | コンラッド #-[ 編集 ]
ダカール宣言の後に政権交代みたいなものがあったんじゃないですかね?
ティターンズがやりすぎたせいでタカ派は一時的に発言しにくい状況になって、シャアの叛乱の時までは軟弱外交でしたね。
シャアのおかげで再びタカ派が復活してUC~ジオン共和国自治権放棄の流れになるようですが。
日本も、政権交代によってだいぶ外交姿勢変わってましたし…(笑)
2013/03/31 (日) 23:20:04 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
エゥーゴとティターンズの潰しあいで政府・軍ともにリベラル派?とタカ派が勢力を失った結果、大してポリシーのない日和見主義者だけが多数を占めるようになった、てな感じじゃないですかね。ホワイト提督達がまさにそうですが、ネオジオンに譲歩して構わないから厄介ごとをとにかく減らしたいという。
終盤に出てきた連邦とエゥーゴの艦隊は、たぶんグラナダを中心とした月に駐留する部隊のよせ集めという気がします。ロンドベルのメンバーはおそらくこの時の艦隊とカラバの生き残りが土台でしょうね。もちろんそのまま移行という形ではないでしょうけど。
2013/04/01 (月) 22:40:19 | URL | bellissima90 #-[ 編集 ]
大きな枠組みとしてはやはり「ジオン公国」の復興というところが帰還後のアクシズの目的でしょうね。メラニーからザビ家の復興の承認を得た(ついでにティターンズともね。)から月とエゥーゴは事実上の黙認を決め込み、連邦もティターンズが消えたショックでろくに動けないからジオン共和国の制圧もさほど難しくない。(あとは連邦から正式な条約を勝ち取ればOK・・・)ただ、そこから先についてあまりしっかりとしたビジョンはなかったっぽいんですよね。だからこそグレミーが反乱を起こす余地があったようで。

ハマーンって女を思うと彼女はシャアのための玉座を用意していたのかも。もちろん彼が座ってくれるとは思っていなかったぽいけどね。
2013/04/02 (火) 23:06:09 | URL | ドクトルK #-[ 編集 ]
この話は、前に、ルロイさんがhttp://vsbrf91.blog6.fc2.com/blog-entry-415.html
で「お家に帰りたかったのさ」と結論付けていたのを読んで、色々と納得してました。

それを基に、昔、こんな説を出したことがあります。


『デラーズフリート』は「ジオン共和国は、連邦によって作られた違法政権であり、終戦協定は無効。こっちが正統なジオン公国(の後継者)である」と宣言して星の屑作戦を行いました。
星の屑終了後、兵員の大半はアクシズへと落ち延びています。

でも、本来アクシズにいた『元キシリア派』は、そこまで「ジオン公国の正統後継」にこだわっておらず、財産その他を保障されたままサイド3に帰れればそれでいいんじゃね?位に思ってたのでしょう。

だから『地球圏に帰還する』までは、両者の目的は同じでも、その後のやり方は内部で対立があったんじゃないでしょうか?
ポイントは『ジオン共和国を認めるかどうか?』です。

・旧デラーズフリートを中心とした「ジオン共和国なんて売国政権は認められない!1回潰してジオン公国の復活を!!」と唱える勢力
・旧グラナダ勢力を中心とした「そんな事言ってたら、いつまで経ってもサイド3に帰還できないじゃないか!ここは『ジオン共和国』を認めて、今すぐサイド3に帰りたい」という勢力


でもって、ダブリンへのコロニー落としの後、ハマーンは『ジオン共和国は認めるから、我々に譲渡してくれ』と交渉し、サイド3に帰還しました。
(おそらく、ジオン共和国の政府組織は、そのまま現状維持で、アクシズを国軍として連邦軍に認めさせたとかそういう展開でしょう。連邦としても、一番大事な『連邦の一員であるジオン共和国』という立場を守ってくれるならと、アクシズ有利な条件も妥協したのでしょう)


このハマーンの選択は『ジオン共和国をアクシズが認める』ことに他ならず、旧デラーズフリートなどの『ジオン公国の復活を願う』勢力には、到底認められるものではなかった。
だから、そういう勢力がグレミーの下に集まって反乱を起こしたと……。


でもって、ハマーンはグレミーの暗躍を半ば放置していました。
(というか、反乱を誘発していた節すらあります。)
おそらく。ダブリンのコロニー落としの実行部隊は、星の屑の経験がある旧デラーズフリート勢力でしょう。
その辺をまとめて、グレミーの下につけて反乱を起こさせて鎮圧し、反乱軍の首を「こいつらがコロニー落としの実行犯です!」と連邦に差し出す。
もしかしたら、ハマーンは、その辺まで考えていたのかもしれませんね。
2013/04/03 (水) 10:47:18 | URL | くっきーもんすたー #tBF1tvso[ 編集 ]
>bellissima90さん
そういえば元々エゥーゴがジャブローに攻撃した時の艦隊もグラナダ所属が大半だったでしょうし、
その後はほとんどアーガマとラーディッシュしか戦いに参加していませんでしたが、
その時の戦力の延長がZZラストの艦隊だったのかもしれませんね。

>ドクトルKさん
ハマーンは自分が頑張ればシャアは戻ってきてくれるんじゃないかと思っていた節はありますね。
それがどうもそうじゃないらしいと悟ったことで、もうジュドーに討たれることしか幕引きの仕方を思いつかなかったのかもしれません。

>くっきーもんすたーさん
ザビ家をトップに掲げてる時点で、ジオン共和国を認めるというのはかなり考えにくいんじゃないかと思ったのですが、
今の日本の天皇みたいに、実権のない君主としてザビ家を据えるような妥協案を提示していた可能性はあったのかなぁと思います。
そうじゃなくてザビ家が絶対権力者じゃなきゃ認めないという層がグレミー派だったとか。
ハマーンはザビ家を奉りながら見返すチャンスを求めていたので、立場は残して権力は奪うというやり方はそれに合致していますね。
2013/04/18 (木) 19:05:27 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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