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ガンダムネタだけを語るブログです。
ジオンによる連邦本部・ニューヤーク制圧の過程について考える
 キリマンジャロ基地について考察した時に、一年戦争時の連邦政府の本部はニューヤークにあったという記述があることを教えていただきました。
 基本的にジオンの北米大陸の制圧は、キャリフォルニアを中心とした工業系施設の確保やジャブローへの侵攻の足がかり的な側面が強いように記述する資料が大半だったのですが、実はそれだけではなく、連邦政府の中心部への侵攻でもあったということが言えます。
 つまり、本来ならば首都侵攻という大きな意味を持つ作戦であるはずの北米降下作戦が、そういう側面で語られることはほとんどなかった、ということになります。
 それは一体、どういう意味だったのでしょうか。

 そのためにはまず、一年戦争開戦以降、北米大陸に何が起こっていたかを資料から探ってみます。

 「ガンダム・センチュリー」によると、ジオンのブリティッシュ作戦によって落下したコロニーは、前後2つに分かれ、前の部分はそのままオーストラリアに落下、後ろの部分は3つに分かれた上で、1つが太平洋上、2つは北米大陸に落下したということになっています。
 つまり、コロニーの1/2の2/3、トータル1/3は北米に落下しているということになります。分散したためオーストラリアのように落下地点が地図上から消滅するような事はなかったのでしょうが、それでもかなり大きな被害が出ていることは想像に難くありません。
 その上、残りの1/6は太平洋に落ちており、大きな津波を引き起こしたと考えられ、北米大陸の西海岸は甚大な被害を受けたと思われます。
 このように考えると、連邦政府本部があったとされるアメリカは、かなりの壊滅状態にあったということになります。

 なお、ブリティッシュ作戦の標的は、あくまでもジャブローでした。この時点ではジオン軍は地球侵攻をせずに戦争を終結させ、連邦政府から独立する予定だったでしょうから、まず軍の総本部を潰し、軍事力でのアドバンテージをしっかり握った上で連邦政府に迫る算段だったのでしょう。
 しかし、結果的には軍を残し、政府を先に潰してしまうような結果になってしまったと言えます。もしジャブローを潰せていれば、ルウム戦役は起きなかったかもしれません。

 実際には、ルウム戦役により(ジオン側にも大きな被害を出しながら)連邦軍は大敗し、南極の地で事実上の降伏を行うところまで連邦政府は追い詰められました。それがレビル将軍により覆されたのはよく知られているところですが、おそらくこの時点ですでに、アメリカの首都機能というのはほとんど失われていたと考えられます。

 つまり、北米はジオンに制圧される前からすでに壊滅していて、事実上の無政府状態だったのではないかということです。具体的な遷都の記録がないことから、明確な首都の決定は行われず(それをやってしまうとジオンに宇宙から狙われるだけですからね)、事実上の首都機能はジャブローに移転していた、と考える事が出来ます。

 そのため、その後ジオン軍が地球に降下した際は、キャリフォルニアやフロリダのケープカナベラルのような軍事施設の確保が最重要であったと考えられます。その際、北米の連邦軍の大半がコロニー落としの復旧活動を行っていたので、キャリフォルニアベースはほとんど無血占領の状態であったと言われており、北米での混乱振りが伺えます。
 この時点でニューヤークが本部機能を喪失していたとすれば、そこをジオンが制圧する軍事的なメリットはあまりありません。しかしジオンはニューヤークも制圧し、ここに地球攻撃軍司令部を置いていました。
 当時の北米地区がコロニー落としの被害復旧の真っ只中だったと考えると、この時点でのニューヤーク制圧は、復興中の本部を乗っ取る事に等しい行為です。北米の住民にとってはとんでもない事態ですが、もし、逆にここでジオン側が北米の復興は責任を持って我々が行うと言ったとすれば、住民の評価はどうなるでしょうか。
 ジオンの地球攻撃軍司令ガルマはニューヤーク市長の娘イセリナと結婚しようとしていました。描写を見る限りイセリナは完全にガルマに惚れていましたが、ガルマ側は政略的な意図で近づいていた可能性を否定できません。そしてそれは、単に北米を支配してしまおうというような意味ではなく、もっと根本的に北米大陸をジオン直轄地として責任を持った上で管理しようとしていたからなのではないでしょうか。

 「Zガンダム」の劇中において、北米大陸ではカラバの活動が活発なようでした。ヒッコリーやケネディの打ち上げ施設を完全に乗っ取ってしまえるくらいですから、とても少数だけで実行できるものではないように思えます。
 北米の市民は一年戦争中の経緯から、ジオンへの敵意が逆に弱まっていたのかもしれません。むしろ連邦政府の姿勢に疑問を持つ者が多く、カラバに賛同する人間が増えていたとも推測できます。

 ただ北米には、「0083」でも星の屑作戦によるコロニーが落下しています。しかも多分ほとんど分解せずにらっかしているということを考えると、一年戦争時以上の被害が出たと考えられます。目標は都市部ではなく穀倉地帯だったようですが、これはちょっと北米の住民を逆撫でする行為だったかもしれません。
 が、この星の屑作戦はジオン残党によるものではなく単なる事故と報道されていますので、そういう意味では逆に北米の住民の連邦政府への不信感を増大させる結果になったのかもしれません。そこまでデラーズ・フリートは考えていなかったでしょうけど(笑)。

 旧世紀と世界の勢力図が大きく変わっていなければ、ニューヤークは地球上の経済の中心地であったはずです。そこが壊滅し、ジオンに占領され、その後も戦前レベルまでの復興が成されなかったと考えると、地球上のパワーバランスもまた、大きく変動していた可能性があります。
 連邦政府の首都はダカールに移転しましたが、ここがそのまますぐに経済の中心地になったとは考えにくいところです。旧世紀のパワーバランスや一年戦争中の戦火の拡大の状況を考えると、事実上の経済の中心地はヨーロッパになっていたと考えるのが妥当なところでしょう。だから、ハマーンはダブリンにコロニーを落としたとも言えます。

 そう考えると、地球の中心地は一年戦争以降どんどん潰されていった事になり(ラサにも5thルナが落ちましたしね)、後の歴史で月が主導権を握っていったのも、当然かなと思います。
 政治家はそれでも(閃光ハサから)F91の時代までも地球にしがみついていたようですが、少なくとも経済的には、どんどん地球は無力化されていったということになるのではないかと思います。
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コメント
コメント
>ハマーンはダブリンにコロニーを落としたとも言えます。

たまたまダブリンに連邦のお偉いさんの「ブナ邸」があったからだけであって、恫喝目的である以上、それは考えてないんじゃないかな?
仮に別の所にあったら、ヨーロッパじゃないところに落ちていたと思うよ。

>首都侵攻という大きな意味を持つ作戦

ちなみに、PC88版の「タクティカルオペレーション」の追加シナリオに”ニューヤーク攻略”シナリオがあります。

目的とかは判らないと思いますが、無血占領というわけでもなかった可能性はあります。

流石に実機が手に入らないんで、ゲーム内容は確認不可能~


2012/09/14 (金) 21:00:11 | URL | とっぱ #B8xSsyyA[ 編集 ]
お偉いさんがヨーロッパにいる、ということがヨーロッパが経済的に豊かな土地だったんかなぁと。
別のところにあったらコロニーは他の土地に落ちたかも知れませんが、そもそもヨーロッパ以外にお偉いさんがいること自体がなかったんじゃないかと。

ニューヤークは無血ではないと思います。街も廃墟でしたし。
まぁ、コロニー落としのせいかもしれませんけどね。
ただ制圧後に市民に対しては、懐柔策をとったんだろうなと思います。
2012/09/15 (土) 19:42:12 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
北米大陸に限らず、宇宙世紀になると地球の経済力て相当落ちてるって感じなんですよね。人口が全人口の2割しかいない上にその内約も連邦政府の高官とそれを支えるための人口しかいないわけだからとっくに経済の中心からは外れているのかな。巨大な食糧生産基地みたいな見られ方をされてるのかも。

北米を抑えたのはジャブローへの睨みっていうのが一番でしょうけど、地球に屯田でもさせる目的でもあったかな。
2012/09/21 (金) 11:53:40 | URL | ドクトルK #-[ 編集 ]
確かに元々人口がかなり減っているのは間違いないですね。
どれくらいの割合で各国から移民しているのかがはっきりしていないのでなんとも言えないのですが、
連邦系軍需産業の拠点の多くは地球にあると考えると、それを支える労働者とかもいると思うんで、
必ずしもエリート層だけが残っているわけではないと思うんですけどね。

ジオンの他の侵攻ポイントが鉱物資源目当てだったのに比べると、北米侵攻は恒常的な地上拠点を設ける目的もあったのかなと思います。
地上の生産はほとんどキャリフォルニアで行っていたようですし、ザビ家自ら司令部を置いたくらいですし。
2012/09/22 (土) 19:47:52 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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