がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
宇宙世紀とエネルギー問題
 「機動戦士ガンダム00」は、戦争の起こる背景にエネルギー問題を含ませたという意味で、現代的な作品でした。ファーストガンダムの時代は人口増加の問題があったからコロニーに移民という世界背景になり、Zガンダムの時代は環境問題が大きく取り上げられていたために作品の内容にも影響を与えていました。ガンダム00でエネルギー問題が取り上げられたのも、時代を反映させるという意味では当然の帰結であったとも言えます。
 そんなガンダム00の世界では、エネルギー問題は軌道エレベーターと直結した太陽光発電施設により一定の解決を見ていましたが、宇宙世紀の場合、どのような解決をしていたのでしょうか。

 宇宙世紀の場合、核融合発電が実用化されていましたので、おそらくはそれにより石油や原子力(核分裂)発電からの移行が進んでいたと考えられます。ミノフスキー粒子の発見によるミノフスキー・イヨネスコ型核融合炉は、あくまでもMSに搭載できるレベルへの小型化を実現したものであり、大規模な核融合発電施設を用いての実用化は、それ以前から完成していたと考えられます。スペースコロニーに核融合発電が用いられており、だからこそ木星船団が組織されていたからです。

 核融合発電に必要なヘリウム3は、木星の大気に含まれているとされていますが、月からも採取できるようです。以前の考察でスペースコロニーの開発はまず月の開拓から始まったということを書きましたが、そのスタートは月におけるヘリウム3の採掘から始まっていたのかもしれません。
 となると、一つ思いつくのは、そもそもガンダムの世界における宇宙開発そのものが、当初はヘリウム3の採取と核融合発電の実現を目的としていたのではないか、ということです。月面開拓も、木星船団の結成も、スペースコロニー建造よりもまず、核融合発電の方にウェイトがあったのではないかと。
 そこまで考えると、そもそもスペースコロニーの建造自体、当初は移民よりも月面開拓従事者の永住スペースとしての目的が第一だったとさえ思えてきます。

 とはいえ、人類の大半がスペースコロニーに移住した時代、というのが宇宙世紀の大前提ですから、当初の目的がどうであれ、最終的には宇宙移民に政策がシフトした事は間違いありません。
 ファーストガンダムが製作された時代は、人口が右肩上がりに増え続けていて、このままではいつか地球のキャパシティを超えてしまうのではないか、という危惧がありました。しかし今の時代では、一定の豊かさを得た先進国ではむしろ人口の減少が始まっていることから、そこまで人口は増加し続けない、と思えるようになりました。となると、現代のリアリティをもってしてガンダム世界を考察するのであれば、宇宙移民は単に「増えすぎた人類」という問題だけで行われたのではない、と考える必要があります。

 そこで思いつくのは、ヘリウム3による核融合発電は、宇宙で行うのと地上で行うのはどちらの方が楽か、ということです。当然、月や木星で摂取するのですから、重力のある地球に月の岩だのヘリウムの詰まったタンクだのを下ろすより、宇宙で発電した方が楽であると考えられます。そもそも、宇宙なら太陽光発電も行いやすく、電力供給の効率から考えて、宇宙では地球よりはるかに永続的に電気を発生させる事が可能です(その分大気の維持など消費も激しいとは思いますが)。
 科学的な確証があるわけではないのですが、もしかしたら、地上にヘリウム3を運び、核融合発電施設で発電することに比べ、コロニーを作り、そこで核融合発電を行った方が、遥かに効率が良かったのではないでしょうか。そのくらいのメリットがないと、宇宙移民を実行に移す理由がない可能性があります。
 核融合発電は核分裂による発電に比べ遥かに安全性が高いとは言え、放射性物質が発生する事には変わりません。すでにエネルギーの枯渇が始まり、地球環境的にも疲弊してきた時代であれば、どうせ核融合発電を行うなら、宇宙でした方がいい、という発想にたどり着いてもおかしくはないかなと思います。

 極端に言えば、世界中の各国に核融合発電施設を作るよりも、宇宙に作った核融合発電施設に世界中の人々を集める方が、ずっと手っ取り早かったのではないか、ということです。それがスペースコロニー移民計画の始まりだったのではないか、と。
 もちろん、スペースコロニーを作るという行為自体が、核融合発電施設を作るより何倍も資源が必要であるとも思います。移民という考え方が全くなかったわけではないとも思いますが、単に人口増加だけを理由にするには、ちょっと今の世の中では理由として弱いかなと思ったので、こういうアプローチをしてみました。


 実はスペースコロニーへの移民は人口増加が原因じゃなかった。エネルギー問題が最大の理由だったんだけど、それなら地球に現実的な恒久電力供給が可能になったら、コロニーから地球に逆移民しても良かった。だけど地球を独占したい一部の層がその条項をもみ消した。
 ラプラスの箱の中身がそんな内容だったら、古い世界情勢を元に作られたガンダムを、新しい世界観に見直す事が出来て良かったんじゃないか…なんて思ったりもする今日この頃です。
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コメント
コメント
クロスボーンの木星帝国は、エネルギー資源を持っている割に貧乏っぽかったですね。
何故なんでしょうか?
2012/08/16 (木) 04:19:21 | URL | #TWs7G4QM[ 編集 ]
なにげに大仰に言っていた「太陽光発電施設」も単に宇宙上に巨大な太陽発電プラントを浮かべることでしたしね・・・普通のSFではよくあるもんですよ。

コロニーがひとつの完結した社会を構成するための入れ物であると考えますとエネルギーも自己完結できることが望ましく、その観点に基づいて設計されていたんでしょう。

人類の半数以上をそこに持ってゆくのですから必然的に地球でのエネルギー必要量は下がるわけでしから多少は発電施設を用立てればいいと。
2012/08/16 (木) 16:38:16 | URL | ドクトルK #-[ 編集 ]
ガンダム世界においては宇宙でドンパチする必要上、
舞台装置として大仰とも言える公共事業が必要とされているという事でもありますね。

逆に特権階級が宇宙に上ったG、
紛争を逃れた弱者の居場所としてのW、
プラントという呼称からも工業施設としての側面を押し出しSEED、
軌道エレベーターが必要なほどの大規模な発電施設を建設した00。

アナザーを振り返ると年月ともに宇宙移民へのハードルが高くなっていくと、
何かノスタルジックな気分になります。
2012/08/16 (木) 22:37:25 | URL | ゼロウ #-[ 編集 ]
∀ともつながりそうでいい考察ですね。
2012/08/18 (土) 00:18:36 | URL | りて #YInHV9pY[ 編集 ]
>木星帝国
中東の産油国が大金持ちなのに発展しないのと同じ理由じゃないでしょうか。
つまり指導者周辺にのみその利益が使われていると。

>ドクトルKさん
そう、単純に地球上のエネルギー消費を減らすための移民政策だったとも捉えられると思うんです。
だったら技術が進歩して、エネルギーが十分得られるようになったら、地球に戻ってもいいということになっちゃうんじゃないかな、と。

>ゼロウさん
当時は月まで行けたんだから宇宙時代はもうすぐだ、という感覚があったんでしょうね。
実際は、発展するどころかそれ以後月に人を降ろすことは二度となかったわけで。

>りてさん
ありがとうございます。
∀って結局「自然が回復するまで地球が放置された」後の世界なんですよね。
そういう意味でシャアがやりたかったことは長い時を経て成就されたことになります。
2012/08/25 (土) 16:48:01 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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