がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
ミネバにとってのシャアとハマーン
 シャアにとってミネバ・ザビは、ザビ家の最後の希望という境遇に生まれてしまったことに自分を重ね、少なからず同情の念を禁じえない存在でした。ハマーンにとっては、利用するだけ利用しつつも、ある程度愛着を持って接しているようでした。
 「ガンダムUC」にて成長した姿を見せたミネバは、そんなシャアとハマーンをどう思っていたのでしょうか。

 まずシャアについては、おそらく3歳くらいのときの記憶とグリプス戦役で会った時のことしか覚えていないので、あとは人から聞いたシャア像しか知らないのではないかと思います。
 原作からして描写がないため、シャアがアクシズ落としを仕掛けたことについて、どう教えられどう思っていたのかは、定かではありません。しかし、ミネバはUCの中では一貫してラプラスの箱がネオジオンに渡ることを阻止するために行動しています。それにより無駄な争いが増えることを恐れているようであったため、ジオンが力をつけて戦争を起こす事は望ましくないと思っているようです。そういう意味では、シャアの起こした行動そのものについては、マイナスのイメージを持っていたのではないかと思います。

 ハマーンについては、幼少時よりグリプス戦役までずっと一緒にいたと考えられるため、シャアよりも影響度は大きいものと思われます。その後シャア(新訳Zではハマーンの指示)により地球に下ろされましたが、アクシズ落としがあったため、その際はさすがに(情報が入っていたでしょうから)宇宙に上がっていたのではないかと思います。
 UCの描写を見る限り、ジオンの指導者としてのモデルはハマーンにあるように思えます。思想とかはともかくとして、立ち振る舞いはかなりハマーンの影響を受けているように思います。
 また、UCのミネバは安易に大人に頼ろうとせず、一人でどうにかしようという意志が非常に強く描かれていました。これは周囲に信頼できる大人が少なかった事もあるのでしょうが、おそらくハマーンがそのような振る舞い方をアクシズ内でしていたことにも拠るのではないかと思います。

 そのように考えると、ミネバにとっての影響度は、シャアよりもハマーンの方が大きいことは明らかです。となると、ミネバにとってのシャア像もまた、ハマーンの影響を受けたものが大きいように思えます。つまり直接シャアと接した印象よりも、ハマーンから聞いたシャアの印象の方を強く覚えているのではないか、ということです。
 ミネバは「Zガンダム」の劇中では、シャアが頼れる男であり、自分達に力を貸してくれる、味方にすれば安心できる存在であるとハマーンに教え込まれています。ある意味では、ヒーローとか、別居している父親に近いイメージを持っていたのかもしれません(そして、ハマーンがミネバに教えたシャア像は、それ自体がハマーンのシャアに対する気持ちなのかもしれません)。
 であるならば、そのイメージとは程遠いフル・フロンタルがシャアであるなどとは、ミネバは微塵も思えなかったでしょうね。

 またミネバは、ハマーンから「偏見の固まり」と言われるような教育を施されていましたが、実際はハマーンの言う通りに動くよう教育されていただけで(台詞が言わされているだけの棒読みだったり)、そこまで歪んだ価値観を植えつけられているわけではないようです。「ザビ家の復興」という言葉も、意味がわかっていたとは考えにくいものがあります。
 しかしハマーンのロボットのような教育を受けていると、誰かの言う通りでないと動けない、主体性のない人間に育ちそうなものですが、成長したミネバはむしろ自立心が高く、なんでも自分で判断する思考力を身につけていました。先に述べたようにハマーンの影響もあるでしょうが、実際にはアクシズを離れた後の教育がかなり良いものだったのではないかと考える他ないかと思います。それくらいミネバはまともに育ちすぎです。

 もし地球に降りた後のミネバの扱いがシャアの意思によるものなのであれば、おそらくシャアはミネバが自分の二の舞にならないような教育を施したのではないでしょうか。つまりジンバ・ラルのような教育をせず、正しく世の中をみることのできる大人になれるよう、ついでにハマーンが施した教育のデメリットをカバーできるよう、そういう育て方をさせたのではないかと。新訳の場合でも、ハマーンがミネバを育てたのはあくまでもアクシズ内でうまく立ち振る舞うための方便であって、本当は後ろめたく思っていたこともあって、そのフォローをするよう地球に下ろしたのかもしれません。推測ですが。

 となると、ミネバは直接シャアとハマーンに育てられなくとも、結果的には2人の意図で健やかに育てられたろ言えなくもありません。シャアとハマーンの、自分のようにはしたくないという想いと、立場を不憫に思う気持ちが、ミネバを育てたことになるからです。

 シャアは「ダイクンの遺児」「赤い彗星」という肩書きで扱われる事を拒み、素のままの自分を受け入れてくれたララァに母を見出しました。ハマーンは「ザビ家」という肩書きの壁と戦い続けた後、純粋な精神を持つジュドーに討たれることを選び、満足して散っていきました。そしてミネバは、「ザビ家の寵児」という肩書きを全く無視して自身の気持ちを大切にするバナージと出会い、添い遂げる事ができました。
 ミネバは、シャアとハマーンという、生まれ持った境遇を乗り越えられず歪んだ人生を送ってしまった二人による、過ちは繰り返させないという想いによって、救われたのかもしれません。
スポンサーサイト
コメント
コメント
赤の肖像でも「ミネバにジンバ・ラルの怨念返しにされた自分の轍を踏ませたくない」という下りがあるので、シャアに関しては福井さんも同様の見解だったようですね。そして小説版8巻でフロンタルをミネバに「私の知ってるシャアは本当に死んだな」と語らせているので、アクシズ落としの真意もある程度検討がついていたと推測した可能性もあります。
ハマーンが自分の境遇からミネバに対してどうしたかったのかはわかりませんが、ΖΖで早急に影武者を立てられたあたりわざとシャアにミネバを連れ出させるように行動していたのかもしれませんね。
2012/07/28 (土) 21:40:04 | URL | 匿名希望 #-[ 編集 ]
シャアにしてもハマーンにしてもミネバに対しては愛情を持って接していたと思うのですね。感受性の強い子供が、しかもNTの資質まで持ち合わせた子供が大人の腹の底が読めないなんてことはないわけですよね。

ミネバ・・・あえてオードリーと呼ぶけど彼女の中には確かに自分の周囲の人たちの暖かさが息づいてる。それはおそらくバナージも同じなんだろう。

シャアもハマーンもザビ家の娘としてのミネバの運命から開放しようとしていたような気がします。ですがオードリーはあえて最後のザビ家としてその運命に立ち向かったのでしょう。

2012/08/01 (水) 00:28:06 | URL | ドクトルK #-[ 編集 ]
>匿名希望さん
ハマーンは新訳では自らミネバを地球から下ろしていて、旧訳ともそう人格が変わっているとも思えないので、
やはり元々そのつもりだったのかなという気がしています。

>ドクトルKさん
ハマーンは心の中の声でもミネバに敬語を使っていたので、
単に利用しているだけの存在ではなかったと思えますね。
おそらくミネバを利用したい旧ザビ派と、それらから守ろうとするダイクン・カーン派という関係があったんじゃないかなと思います。

ミネバは守られていることを理解した上で、それだけではダメだと思って行動を開始したのかなぁという気もします。
2012/08/04 (土) 19:04:15 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
「ミネバ ハマーンで」検索をしたらこちらのブログを見つけました。とても良い考察だと思いました。
2013/10/18 (金) 18:31:35 | URL | #-[ 編集 ]
たまたま見つけて頂いたにも関わらずコメントを残していただけて光栄です。
ありがとうございます。
2013/10/19 (土) 13:28:03 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 がんだまぁBlog all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.