がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
Zガンダムは何がスペシャルか
 ガンダムという名がつくMSは、他のMSと比べても極めてスペックが高いMSであるというのが一般的です。ファースト・ガンダムに代表されるように、当時の技術の粋を集めて、コストを度外視して作られた機体がほとんどだからです。
 しかしその中で、Zガンダムはスペック的にも設定的にも、同時代のほかのMSに比べて飛びぬけて革新的なものがいまいち足りません。可変MSという点もティターンズ側にありますし(しかも先に出ている)、そのティターンズの可変MSに比べて圧倒的に優れているわけではありません。バイオセンサーが発動すれば無敵ですが、それはパイロットの力込みであって機体のスペックの問題ではありません。

 ではZガンダムには、ガンダムの名に相応しいスペシャリティはないのでしょうか。いやそんなはずはない、ということで少し考えてみます。
 まず、Zガンダムの最大の価値が変形にあることは、間違いありません。ではZガンダムの変形機構の何が優れているのでしょうか。

 Zガンダムの変形の最大の目的は、「大気圏突入及びその後の飛行」です。宇宙からノンオプションで地球に降下し、目標に攻撃を加えた上で、そのまま飛んで攻撃地点から離脱できるというのが本来の運用目的です。
 そして、これと同じことができる可変MSは同時代に存在しません。まずノンオプションで大気圏突入ができるMSがありませんし、それを解決したとしても、重力下でちゃんと飛べる可変MSというのは、実はほとんどありません。
 そう、実はZガンダムの変形の価値は「重力下で、ちゃんと(ある程度の)揚力を発生させて飛ぶことが出来る」というところにあります。これが設定上できるのは、他にアッシマーしかありません。そのアッシマーも、分類上はMAであり、通常のMSよりもやや大型のサイズとなっています(プラモでは違いますが)。通常のMSサイズで長時間飛行できるのは、Zガンダムだけなんです。そういう意味では、この最大の長所を生かす形で量産化したZプラスA型は非常に理に適っていると言えます。
 全領域汎用型であったRX-78も、空中の飛行だけはGパーツやガンペリーがなければ不可能でした。そういう意味では、まさにガンダムの汎用性をさらに拡大したスーパーMSであると言えます。
 しかし残念ながら、Zガンダムは地上で運用されたことがほとんどありませんでした。キリマンジャロとダカールでの戦闘だけで、しかもこれは想定外の投入であって本来降下する予定はなかったのです。
 そういう意味では、作中でもっと地上に降りる機会があれば、Zガンダムはもっと無双できる戦局に出会えていたかもしれません。シナリオに恵まれませんでした。

 では、Zガンダムは地上でなければその真価を発揮できなかったのか。そうではないと思いたいところです。そこでスペック上の数値に目をやってみると、ジェネレーター出力、スラスター総推力共に、同時代のMSと比べると最高クラスです。しかしそれほどにスペックで圧倒しているように思えないのは、劇中でそんな活躍を見せていないからでしょう。
 実際のところ、例えば攻撃力で見た場合、ビームライフルが標準装備になっている時点でほとんど全てのMSに必殺の攻撃力が備わっています。出力の高さは、あまり意味がありません(ZZクラスだとまた別ですが)。また総推力の高さにしても、劇中でスピードを要求されるシーンがほとんどなく、対MS戦がほとんどであることから、あまり意味がありません。ZZガンダムくらい圧倒的なスペックがあっても、対MS戦においてはそこまで圧倒的ではありませんでしたから、Zガンダムでは優位性を見出しにくいのは当然でしょう。

 しかし、Zガンダムには、当時のMS用携行武装では最高クラスの出力を持つ、ハイパーメガランチャーがあります。これをドライブできたのは、Zガンダムだけです。そもそも、それまでは百式のメガバズーカランチャーや、ハイザックのメガランチャーくらいしか同等の装備がなく、それもMSと同等サイズの巨大さと発射時は無防備になるという機動性のなさ、エネルギー消費の大きさから、実用性はあまり高くありませんでした。それに比べてZのメガランチャーは、ウェイブライダーにドッキングする事で高速移動しながら射撃することができますし、取り回しも可能です。このクラスの武装は、ティターンズ側にもありませんでしたし、アクシズ側もドーベンウルフあたりになってやっと開発できたものでした。
 しかも、Zガンダムには最高クラスの推力があります。また本体重量の軽さも当時のMSとしては随一ですので、単純なスピードはやはり当時最強レベルであったと言って差し支えないかと思います。そのスピードの上で、さらに最高クラスの火力を発揮できるということはどういうことか、それはどのMSよりも高速ピンポイント射撃が得意だということです。
 元々は高機動型ザクやドムの得意分野だった、高い推力で突撃→バズーカで戦艦を一発撃破、という芸当を、そのままさらにレベルアップした形で行えるのがZガンダム、ということになります。例えば、クワトロは百式のメガバズーカランチャーでドゴス・ギアを狙撃しようとしましたが、Zのランチャーがあれば、ウェイブライダーで突撃して至近距離からランチャーをぶち込むことが可能だったはずなんです(当時はまだ配備されていなかったのでできませんでしたが)。これは、ZZガンダムでもできない芸当です。ZZはGフォートレス形態ではハイメガキャノンを撃てませんからね(まぁ、ダブルビームライフルの時点ですでにメガバズーカランチャー級らしいんですが…)。
 しかしこれもまた、劇中でそんな運用のされかたをすることはなかったんですね(苦笑)。結局のところ、Zガンダムは「凄くなかった」んじゃなくて、「凄い描かれ方をしなかった」と言った方が正しいのかもしれません。

 カミーユはジュニアモビルスーツの大会優勝者であったり、作中の戦い方から見て、接近戦の方が得意であるように思えます。実はパイロットとしてもZガンダム向きではなかったのかもしれません。高速一撃離脱は基本的にジオン側の戦法であったことを考えると、Zガンダムは実はシャア向きの機体であり、カミーユは百式に乗っていた方が活躍できた…のかも。
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コメント
コメント
どこでも、なんでも(水中戦以外)、高いレベルでこなせる文字通りの汎用機であることそのものが特徴だと思ってました。
2012/07/19 (木) 18:57:39 | URL | さわK #-[ 編集 ]
>Zガンダムは実はシャア向き
接近せんならシャアこそむしろ得意だという気もしますけどね。

あと、記事を読んでいると地上で運用もされていた「ホワイトユニコーン」についても、いろいろ想像が膨らんできますね。
非公式ですがストライクゼータなんて、その方向で設定ふくらませたアイディアでしょうし。
2012/07/20 (金) 06:54:19 | URL | 松裕堂 #6eUroIng[ 編集 ]
グリプス戦争は一年戦争やデラーズ紛争のような艦隊戦が末期になるまで行われなかったですからね。

MS母艦1,2隻で編成される舞台が相手部隊を殲滅するってのが主な戦いでしたし、SFSの積極使用で戦艦、巡洋艦とMSが干戈を交える領域が離れたというのも影響しているんでしょう。

MS部隊の排除が戦場の最も大きな要素を占めた時代に変わったということかと。
2012/07/20 (金) 16:09:55 | URL | ドクトルK #-[ 編集 ]
艦隊戦からMS戦中心となったパラダイムシフトが起こったという事でしょうか。
長距離射撃・一撃離脱戦法は対戦艦や拠点攻略としては有効ですがMSの接近戦では足並み揃わないと不利ですからね。
案外ZIIよりもZZが優先されたのも接近戦のパワーが重視されてたのも理由かもしれません。
2012/07/20 (金) 18:01:55 | URL | 匿名希望 #-[ 編集 ]
MS戦と対艦強襲戦の両立
Zガンダムが対MS戦と対艦強襲用機の両立機とするとかつてのGP04 ガーベラを思い出しますね。 切り離し式のプロペラントブースターを装備して大型のロングビームライフルで攻撃してブースターを切り離せば対MS戦闘もできその変化の様子は可変MSそっくりです。 GP01FBは加速性能はあっても対艦攻撃力はなく GP02は加速性能と対艦攻撃力はあっても対MS戦に不向きで GP03は地上戦以外全部できるがコストと小回りが効かず。 アナハイム内部でその方向に進化しているのわかります。 Zガンダムはその頃からのコンセプトを受け継いでいるのでしょうかね?
GP04の先祖返りがリガズィBWSでしょうか? 最初はプロペラントブースターとビームランチャーつけたガンダム4号機やバイトライナーに乗ったフルアーマーガンダムなんかが同コンセプトだったかも?
2012/07/20 (金) 22:52:16 | URL | 化石 #mQop/nM.[ 編集 ]
技術革新で言えばリックディアスがガンダムにふさわしい画期的性能でしたねガンダムMkⅡも十分ガンダムでしたね。
ゲルググが対艦性能そのままでビームナギナタやビームライフルで火力を強化し対MS戦闘力を強化しましたが
Zガンダムは逆に対MSを重視して対艦は装甲が薄く(ガンダムシリーズは装甲が強いのが伝統なのにチタン合金セラミック複合材)対艦には向いていませんからね
リックディアスは機動性も十分で対艦にはもってこいの重装甲ですがムーバブルフレームがないので運動性はガンダムMkⅡに劣りますね
ゲルググが従来の対艦機能強化しつつ対MS機能を大幅強化ですが
Zガンダムは対MS機能を許可しつつ対艦機能を大幅強化ですが
カミーユは対MS戦ばかりで対艦戦をろくにやっていないから対艦戦機能が評価できないんですよね。
2012/07/21 (土) 10:20:37 | URL | #-[ 編集 ]
>さわKさん
他のガンダムほど敵を圧倒する描写がないんで、
汎用性以外になにかスペシャリティはないのか、と思って今回の考察に至りました。

>松裕堂さん
確かにシャアはキックとか爪パンチとかやってるんで接近戦も得意な印象ですね。
ただルウムでの無双はカミーユには無理かな、というイメージでした。

Zガンダム3号機は運用的には特性を活かしたものになってるかもしれませんね。
WRで突っ込んで一発ぶち込む運用でしたし。

>ドクトルKさん
>匿名希望さん
確かに劇中では敵艦を補足できる距離での戦いをあまりしていなかったんですよね。
ジェリド特攻ではガブスレイが隕石に紛れて接近してアーガマへの奇襲をやってますが、
あれくらいやらないと敵艦に肉薄するのは難しい戦場だったのかもしれません。
互いに可変機を配備していたんで、互いに急襲を迎撃できる状況だったのも理由の一つかも。

>化石さん
GPシリーズは最強のMSがコンセプトでしたが、それを突き詰めると対MS戦と対艦戦のどちらもハイレベルでできるMS、ということになったのかもしれません。
一年戦争の時点では大型ビーム兵器の携帯化が不可能で、
逆にグリプス後には大型ビーム兵器のSFS化が可能になって、BWSという発想にたどり着いたのかもしれませんね。

>装甲
チタンなのはZじゃなくてMk-IIですね。
カミーユは本当に対艦戦をやってるケースが少ないですね。
途中でジェリドとかに遭遇して邪魔されてただけかもしれませんが…。
2012/07/25 (水) 18:26:52 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
Zガンダムの特徴って、あと脚部ジェネレーターだと思います。なにせ出力は小さいけど小型なジェネレーターを左右で同期させる。この技術はZから始まったことでしょうし。

脚部にジェネレーターを移したこと。それを同期させる技術。おかげで余裕のできた変形機構。可変MSとしては高いと言える剛性。これって結構Zガンダムの特徴点だと思えるんですよね。
2012/07/26 (木) 00:36:24 | URL | ZETA #-[ 編集 ]
汎用性
記事とかぶりますが、「どこでもやれる」というのを本当の意味での汎用性だと考えていました。
対艦・高速移動・味方の運搬・空戦・対MS戦・被り物をつけないでの大気圏戦闘・フライングアーマーとしての味方の大気圏突入援護全部やれてるんで、あとは潜れれば本当の汎用機だったかと。

かさばるオプションなし(=対MS戦に大きな制約を受けない)で「全地形踏破可」+「マップ攻撃可」というのは、それ自体絶大な特性のように思います。

これに伴い、ゼータの象徴機たるゆえんはその戦闘力よりも、「どこにでも出てくるガンダム」であることだったのかなと、ふと今思いました。
2012/07/26 (木) 06:58:22 | URL | さわK #-[ 編集 ]
Zガンダムでも後継のZZに優る(ZZガンダムが劣る)要素がいくつかあります
それは機動性、特に小回り旋回性能です
ZZでジュドーがルーに対して「Zのほうが小回りが効く」と言っていますからね
リカズィなど発展系が逆襲のシャアの第二次ネオジオン抗争期(その後のガンダムUCのラプラス戦争まで)に全盛期を迎えるなど同程度の性能でも数年後でも十分通用するわけですから性能が低いわけではありません。
ガンダムMkⅡやリックディアスの性能はジェガンやギラドーガなど主力量産機にあっさりと破られていますが、リカズィはアムロが最初に乗り(すぐにνガンダムに乗り換えてしまいましたが)ケーラスゥやチェーンアギが乗った機体ですね。
2012/07/27 (金) 21:35:55 | URL | 発展系の礎 #-[ 編集 ]
>ZETAさん
自分もツィッターでは触れたんですが、仰るとおりだと思います。
技術的には脚部の融合炉があるおかげで、それ以外の部分も成立しているわけですしね。

>さわKさん
Zガンダムをどう運用したかったか、というのは劇中でほとんど読み取れないのがきついところです。
なので設定優先で考えると、「地上へのピンポイント爆撃機」であり、そのコンセプトそのものが不要になった後は一体なにが目的だったのか、ということを考えなければならなくなってしまったわけです。

>発展系の礎さん
Zガンダムは既存のMAなどに比べても小回りが効くと思います。
それを可能にしてるのはおそらくバーニアスタビライザーの影響が大きいと思うんですよね。
あれをつけると通常のバックパックを装着できなくなるんで、機体を選ぶんでしょうけど。
2012/07/28 (土) 15:16:05 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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