がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
アクシズとデラーズ・フリートの関係
 同じジオン残党であるアクシズとデラーズ・フリートは、別々の残党軍ではありながら、協力もし合ったりと、なんとも微妙な関係であったようです。
 両者の違いと共通点を、整理してみようと思います。

 まず、相違点から。決定的な違いは、アステロイドベルトまで退避したか、地球圏に留まったかということです。というか、そもそもアクシズには行きたくないけど終戦は認めない、という人間の集まりがデラーズ・フリートであるとも言えます。では、何故アクシズに行きたくなかったのか、という理由をピックアップしてみます。

(1)思想
 そもそもデラーズ・フリートの母体はギレン親衛隊であり、ア・バオア・クーの敗残兵が中心です。一方、アクシズの部隊の多くはグラナダに残っていた戦力でした。つまり、デラーズ・フリートがギレン派なのに対し、アクシズはキシリア派が中心なのです。デラーズはギレンが死亡したのはキシリアのせいだと決め付けていましたから、キシリア派とは基本的に相容れないという部分があったように見えます。
 また、アクシズはあくまでザビ家全体が中心であり、それ故に唯一の生き残りであるミネバを拠り所にしましたが、デラーズ・フリートはザビ家というよりもギレン個人を崇拝し、ギレンの思想を拠り所にしている節が見られます。
 なので、基本的にはギレン派とそれ以外、という区別ができるかと思います。

(2)目的
 また、残党として活動を継続する目的についても、若干の違いが見られます。アクシズは、連邦の目の届かない場所に退避し、一旦時を待ってから活動を再開する予定でした。また、その目的も単に再侵攻には限らず、ZZの描写から察するに最終的にはサイド3に帰還し、再びザビ家中心の政権を築き上げる事が目標であったように思えます。極端な話、政治的な対話で解決できるのであれば、それでよかったのがアクシズと言えます。
 それに対し、デラーズ・フリートの目的はコンペイトウへの核攻撃とそれを囮にしたコロニー落としでした。完全にテロが目的です。一発かまして連邦政府に一矢報いようということだけを考えて準備していた部隊であると言えます。
 これはデラーズ・フリートが基本的に軍人のみの集まりであったという点がアクシズと異なっていたが故であったようにも思います。


 以上2つの点が大きな違いなのかなと思います。そのため、基本的には同じジオン残党軍であっても必ずしも協力し合う関係ではなかったのではないかと思います。思想が異なり、目的も違うとなれば、あとは利害が一致しない限り協力するメリットはありません。
 が、最終的にはデラーズ・フリートはアクシズの支援を受けていました。これはおそらくその利害関係が一致したからなのではないかと思うのですが、利害とは何だったのかを考えてみます。

(1)デラーズ側のメリット
 デラーズ・フリートは補給が追いついていませんでした。そのため、アクシズからの一時的な支援によってコロニー落としの実現に向けた最後の補給を受けることが出来たのが、一番のメリットでしょう。
 また、残存兵の受け入れ先となってもらえたことも大きなメリットです。全員玉砕よりも、生き残れば帰る場所がある、という方が救いがありますから、これは精神的にも大きかったはずです。

(2)アクシズ側のメリット
 一方でアクシズがどうしてデラーズ・フリートを支援したのか、という点についてはあまりはっきり描かれていません。そもそも先遣艦隊が何故地球圏に来ていたのかも不明です。連邦軍からも「紛争には直接介入しない」という条件で承認を得ていたようですし、裏で何かがあったのは間違いないようですが。
 おそらく最大のメリットは、地球圏の状況調査であったのではないかと思います。デラーズ残存兵からも情報を得られるでしょうし、このタイミングで地球圏へスタッフを残していくこともできたでしょう(シャア達が地球圏に行ったのはその約10ヵ月後でしたが)。
 しかし、連邦軍とも話がついていたとなると、当初からデラーズ・フリートの支援のために来た可能性も否定できません。シーマと連邦軍は通じていましたから、その中で厄介払いはアクシズにやらせる、ということもできたでしょうし(ぶっちゃけデラーズ残党を装った連邦のスパイをアクシズに送り込むことも十分可能だったように思います)。補給まで連邦軍が許したのかという疑問も生じますが、そもそもジャミトフ一派(というかジーン・コリニー一派なんですが)はあえてデラーズ・フリートに行動を起こさせていたわけですから、補給を与えるくらい問題なかったのでしょう。
 とはいえそれは連邦側のメリットであって、アクシズとしては「連邦軍とも話が付いていて安全だから、我々を支援して欲しい」とデラーズ側に言われて、のこのこ出てきた理由はあったのだと思います。先に述べた地球圏の調査のためということに加え、デラーズ残存兵をスタッフとして回収できるのも人員不足であったであろうアクシズにとってはメリットだったでしょうか。
 また、そもそも距離が遠く物資の補給も大変でしょうから、根本的にこのタイミングで地球圏から色々持ち替える算段はあったのかもしれませんね。

 ちなみに、デラーズ紛争の期間というのは、アクシズにとってハマーンが摂政に就任してから、シャアが地球圏へ帰るまでの間の期間にあたります。ハマーンは先遣艦隊に同乗していましたから、その間アクシズはシャアが仕切っていたのかもしれません。あるいは逆にこの時点でシャアがアクシズの首脳陣に絶望して、地球圏へ逃げる事を決意させたのかも知れませんが。嘘です。(0083のハマーンが出てくるシーンの舞台はアクシズでした。初見の頃からずっと勘違いしてた…)
 この度の先遣艦隊の派遣が、シャアの地球圏帰還の何らかのきっかけになったのかもしれません。

 以上のように考えると、アクシズとデラーズフリートは同じジオン残党と言ってもやはり簡単に同一視できるものではなかったと言えるのではないかと思います。
 また、思想や目的の違いから考えて、後のグレミー派にはデラーズ残存兵が参加していた可能性も高そうに思えますね。デラーズやガトーが生き残っていたら、ハマーンかグレミーだったらやっぱりグレミー側についていたでしょうし。
 デラーズ残存兵がいなくてもグレミーは行動を起こしていたでしょうから(ニュータイプ部隊的に考えて)、デラーズ側の人間を受け入れたことでアクシズの命運が変わってしまったとまでは言いませんが、一つ今後の外伝のネタくらいにはなりそうだな、と思いました。
 
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コメント
コメント
>ハマーンは先遣艦隊に同乗

!? ??????????
2011/08/22 (月) 14:00:05 | URL | とっぱ #B8xSsyyA[ 編集 ]
あれ?ハマーンが0083に出てきたのって先遣艦隊にいたからじゃないんでしたっけ?
2011/08/22 (月) 21:21:05 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
デラーズの演説から見ても、彼らは一年戦争がまだ終わっていないということを主張していますし、それによって成立しているジオン共和国も認めてはいません。

ネオジオン(アクシズ)は基本的には自分たちがジオン公国の正当な後裔であるという事を認めさせるというスタンスですし、ジオン公国の敗戦と崩壊は認めているんですよね。

一年戦争の結果をいかに受け止めているかが大きなスタンスの違いだったのでしょう。

ジオン公国が崩壊した時、デラーズの元にいたのはギレン派が多かったのかもしれませんし、アクシズへ脱出したのはグラナダから出発したのですから切りシア派が多くを締めても不思議ではありませんが、すでに3年が経過した後になるとどちらもさらに逃げ込んできた人員によって相当な寄り合い所帯化していたでしょうし、シーマ艦隊は元はキシリア派の部隊です。

この時間経過の果てに死に花を咲かせることに同意した面々とそうではない人間に分れたんでしょう、死に体くないならアクシズにでも行っちまえと言うぐらいに。
2011/08/22 (月) 22:50:25 | URL | ドクトルK #-[ 編集 ]
あのシーンはアクシズからのカットインだったかと。
「いつまで此処に」とか台詞があったような。
参謀系が沢山集ってましたし。
2011/08/23 (火) 12:27:56 | URL | とっぱ #B8xSsyyA[ 編集 ]
劇中でアクシズに強い同胞意識を持っていたのはガトーとカリウスですが、
彼らの出自は考えてみるとギレン派ではなくドズル派なんですよね。

ガトーはドズルに殉じようとした所でデラーズに求められ参加した経歴ですが、
親衛隊はさほど数は多くないと考えられるので、デラーズ・フリート内の親衛隊以外の割合が多くても不思議ではありません。
そうすると反目していたキシリアの突撃機動軍より宇宙攻撃軍出身者のほうが多い可能性が高いと思います。

一方アクシズはドズルの遺児を掲げ、駐在司令官のマハラジャもドズル派ですからアクシズに元々いた将兵はドズル派が多かったと思われます。
そういった視点からするとデラーズ・フリートを見捨てた場合は内部の不満が高まりかねなかったのではないでしょうか?
2011/08/24 (水) 08:38:29 | URL | ゼロウ #-[ 編集 ]

少なくとも0083の時点だとそこまで派閥にこだわるってのはない気が。

デラーズは反キシリアとはいえ、当のキシリアは死んでいるし、マ・クベみたいなキシリアに
近しいような軍人はともかく、キシリア配下の突撃機動軍の軍人を全てを嫌っていた訳じゃないだろうし。
2011/08/26 (金) 20:25:31 | URL | #-[ 編集 ]
>ドクトルKさん
デラーズ側にも所属的にアクシズに行けず残らざるを得なかった人間がいるでしょうし、
アクシズ側にも本当はデラーズフリートみたいなことをしたかった人もいたでしょうし、
内情としては色々合ったんだと思いますが、
組織の理念と思想に限ってみれば、差別化が可能なのかなと思いました。

>とっぱさん
そうだったんですね…大変失礼しました。
本当にただのサービスシーンだったんですね。

>ゼロウさん
なるほど、確かに同胞を見捨てては置けない、という発想はあったでしょうね。
ア・バオア・クーでは宇宙攻撃軍と突撃機動軍の融合が行われていたようですが、
結果的にまた分裂していた部分もあったのでしょうね。

>名無しさん
シャアのネオジオンの時点でザビ派・ダイクン派・アクシズ派があったとかっていう話もあるんで、
割と根強い部分もあったんじゃないかと思います。
現場の兵士とかだとどうでもいいんでしょうけど、
組織の中枢にいる偉い人の中には結構そういうのにいつまでもこだわっていた人もいたんじゃないかなと。
2011/08/29 (月) 23:23:24 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
星屑の英雄
 アニメのほうは覚えてないんですが、松浦まさふみ先生のコミカライズ版だと、先遣艦隊から補給を受けたデラーズがユーリに「ジャブローを陥落させ、必ずハマーン殿を迎えて見せよう」と発言しています。別れ際の挨拶はユーリが「ジオンに栄光を」デラーズは「アクシズを地球へ!」です。
 もしもアクシズに「一日も早く地球圏に還りたい」「地球圏の残党軍と共に戦いたい」という層がいて、「デラーズフリートがジャブローにコロニー落としをしてアクシズの帰還を助ける」という話を持ちかけたら支援したがるかもな、とは思うんです。83年にジャブローを潰して本当にアクシズの助けになるのかはちょっと疑問なんですけど、強硬派が勢いづくきっかけにはなるかもしれないので。
 ただし漫画版でもコロニーは北米に落とすので、その場合デラーズは嘘をついてアクシズを利用したとも取れるのですが、コロニー落下を見守るユーリは予定通り星の屑は成った、デラーズの意地を貫いた、男たちの魂の光だ、と落ち着いており動揺していません。
「発言力のあるアクシズの一派を利用して先遣艦隊を送らせたが、旧知の仲であり残存兵を託す相手でもあるユーリには真意をこっそり伝えた。補給の際のハマーンを地球へ云々はこれ見よがしに演技した。」
という都合のいい解釈もできますが、それならもっと解りやすく描くはずなのでさすがにないでしょう・・・松浦先生の真意は謎です。
2012/05/17 (木) 19:05:26 | URL | ネイ #oW6.m8UU[ 編集 ]
好意的に解釈するなら、星の屑の真の目的は一般の兵士にも知られていなくて、
オペレーターらもいる中では真相を口に出せないから、お互いに口裏を合わせた…というところでしょうかね。
デラーズフリートの兵士はコロニー落としの標的がジャブローだと思っていて、
アクシズの兵士にもデラーズを支援する目的はコロニーを落とさせてその後ジャブローを制圧するため、
ということになっていたのかもしれません。
2012/05/26 (土) 17:29:12 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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