がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
ジオンの競作、連邦の開発委託
 ジオン軍が多くのMSを競作で開発しているのはよく知られていますが、それに対し連邦軍は各地で分散してMSを開発していた節が見られます。両者の違いについて考察します。


 一年戦争中の連邦軍については、少なくともV作戦については統合本部直属のプランで、連邦と関わりのある軍需産業のあらゆる技術を結集したものであったと考えています。なので設計は連邦軍(ていうかテム)、開発も連邦軍で、部品については様々な企業から納入されたものであった、ということなのだと思います。初めてのMSで作ったことのある企業もなかったでしょうからね。

 ただ、一年戦争中において、V作戦以外のMSが複数生産されていることが(後付けで)明らかになっています。基本的にGM系なのですが、これらは各地域の拠点で、基本仕様さえ守ればある程度自由に設計することを許されたという記述もあり、おそらくは連邦軍の統合本部ではない各方面軍での開発が行われていたということなのだと思います。
 これは連邦軍が地球における全ての国家の統合軍であると考えれば当然あり得ることで、例えば今の国連軍であっても、元の国家の軍によって当然アメリカ製だったりヨーロッパ製だったりするわけで、そういう状況は連邦政府になったとしてもある程度残っていたと考えられます。
 つまり外見の異なるGMは、統合本部から与えられた基礎設計データを元に、それぞれの拠点で独自の設計プランを作り、独自に軍需産業から部品を調達して開発されたもの、ということになるのでしょう。
 しかし、各地域にそれぞれMSが設計できる人材がいたかどうかはわかりませんし、もしかしたら外部委託している可能性もあります。このあたりは、設定もないですしなんとも言い難いですね。

 一年戦争後は、アナハイム・エレクトロニクスが台頭します。その理由は、戦中には複数の企業からかき集めなければならなかった各部品を、全て自社グループ内で調達できるように様々な企業を吸収していたからだと思われます。ジオニックも吸収しているのでMS生産のノウハウも獲得しつつ、かつ一社でMSを自前調達できる初めての企業が、アナハイム・エレクトロニクスだったのではないでしょうか。
 それに対し一社独占を恐れたその他の(アナハイムに吸収されなかった)軍需産業が、ジャミトフと繋がってアナハイムを締め出し、既得権の確保に動いたというのがグリプス戦役の時代です。
 この時代、連邦軍は各拠点に番号を振り、それぞれでMSを独自開発させて競作させるという手法を取っていました。これは、アナハイムを締め出した背景と合わせて考えると、それぞれの地域の軍需産業が受注を獲得するための手段であったと考えることもできます。
 だとすると、一年戦争において各地域で開発されたGMも、各企業が戦後のスタンダード化を狙い、各地で独自開発したものだったのかもしれません。その結果GM改(アナハイム製?)がスタンダード化したものの、アナハイム失脚に伴いジャブロー製のGMIIに差し戻された、なんてことも考えられます。

 ジオン軍については、一番最初のMS-01の頃から競作を行っていました。当時はジオニック社とMIP社で、その後もEMS-04とYMS-05、YMS-07とYMS-08、MS-06R-2とMS-09R、YMS-14とYMS-15でジオニックとツィマッドの競作が行われています。MSM-03と07もツィマッドとMIPの競作だったようですね。
 競作の目的は、企業に競わせることでより高い性能のMSを得るために行われていたと考えられますが、連邦軍よりも規模が小さい国家であるジオンが、複数の企業からいいとこどりをするのではなく競わせたというのはやや疑問が生じるところではあります。しかし全くノウハウがない連邦に対し、ジオンについてはMSのフォーマットがありそれが他の企業にもある程度流れていると考えられるため、意味がまた異なります。
 特にジオンの場合、競作はアイデアを競っていた部分も大きいのではないかと思います。そもそも最初の競作自体が、四肢のある兵器と宇宙戦闘機の延長線の競作でしたから、全くコンセプトが異なります。ザクとヅダ、グフとYMS-08、ゲルググとギャンもそれぞれだいぶコンセプトの違うMSでしたから、おそらくジオンにとっての競作というのは単に性能を競わせるものではなく、根本のアイデアにおいて新しい兵器を求めるものだったのではないでしょうか。

 そのように考えると、連邦軍が複数の軍需産業を抱えているが故に各地で独自開発が行われたのに対し、ジオン軍は斬新なアイデアを求めて各軍需産業に競作を行わせた、と考えることができます。戦後の連邦軍も競作させていますが、これはアイデアというよりもそれぞれの企業に受注のチャンスを与えたと言った方が正しいかもしれません。目的がより優れた新兵器の開発なのがジオン軍であり、逆に軍需産業に仕事を与えるのが目的なのが連邦軍、といったところでしょうか。

 複数のGM系、あるいはRMSナンバーのMSなんかについても、このような考え方をすればもう少し掘り下げることができるかもしれません。

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コメント
コメント
なるほど
ジオンの競作はアイデアの部分 というのはなるほど と思いました。

ただ、現実の例は知りませんが競作させる場合って、ある程度の条件(コンセプトや性能)は軍が提示するような気がするんですよね。
でないと、軍が望んでないとんでもないモノが出来上がる可能性があるんじゃないかと。
2011/08/20 (土) 07:27:00 | URL | ふゃんねこ #Zog/ag.A[ 編集 ]
連邦はV作戦(RX計画)がベースになって発展しているんですよね
GMはガンダムがベースですし、ガンタンクやガンキャノンもⅡや量産型もありますし。
GMも改やⅡやⅢやキャノンやカスタムなど進化していますね
ジオンも後にペズン計画という同様のものを行いますが。
2011/08/20 (土) 09:26:02 | URL | #-[ 編集 ]
連邦に関しては一年戦争の間各地域の企業にGMのパーツを開発させて戦後そのノウハウを活かしてティターンズのMSを競作させたのかもしれませんね。寒冷地仕様等は現地の企業のアイデアも含まれてるとか。
ジオンに関しては最初から民間企業に委託する事で開発費用を浮かせた可能性もあります。アメリカの次世代宇宙ロケットはスペースシャトルで問題になった莫大な維持費を賄うために民間企業に開発を任せていると聞いた事があります。
2011/08/20 (土) 19:46:56 | URL | 匿名希望 #-[ 編集 ]
ジムのバリエーション開発については、『マスターアーカイブ モビルスーツ ジム』(ソフトバンククリエイティブ)にもいろいろと書かれてますね。

アチラでは各工廠(ジャブロー・オーガスタ・ルナツーなどなど)ごとに開発が進められていたって設定になっているみたいですが、これってどの程度公式性のある設定なんでしょう。

一応「サンライズ著」ってことにはなってますから、公式あるいは準公式レベルなんでしょうかね。
2011/08/21 (日) 09:41:05 | URL | 松裕堂 #6eUroIng[ 編集 ]
>ふゃんねこさん
もちろん軍から最低限の要求性能はあったと思います。
そこにプラスアルファが求められていたのかなと。
MS-07と08の場合、まず重力下に特化したMSとしての要求性能があった上で、
07は格闘性能、08はジャンプ力というプラスアルファがありましたしね。

>名無しさん
ジオンが新しいアイデアを企業任せにしていたのに対して、
連邦はまずアイデアをしっかり固めてからそれをそのまま発展させるやり方でしたね。
それで戦後ずっとやれてたんですから、よほど最初のアイデアが優れていたんでしょうね。

>匿名希望さん
ジオンの場合は戦争のために国家総動員法を施行していたくらいなんで、費用を浮かすために企業に委託していたとはちょっと考えにくいかもしれません。
ただ漫画のデベロッパーズを見る限りでは、失敗の可能性がある危険な事業については企業に任せていたっぽいですね(失敗したら企業のせい、成功したら国で採用)。

>松裕堂さん
マスターアーカイブは読んでないんですが、
結構新設定が多いみたいですね。
単体での公式度となると難しいところですが、
今後その設定を前提にした作品が作られるようになったりすると、なし崩し的に準公式扱いになるんじゃないかと思います。
これまでの文字設定がそうだったように。
2011/08/21 (日) 23:34:07 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
 MS-14と15では大分戦闘スタイルが違うのでジオンの中でも対MS戦についてコンセプトが固まりきっていなかったと想像していました。
 そういう意味でジオンがアイデア自体を企業に求め(というか丸投げ)していたという考えは腑に落ちます。

 連邦の場合は、コンセプトモデルたるガンダムにおおよそ装備できる機能を詰めるだけ詰め込んで、量産型たるGMで必要機能を取り棄て選択するという、車メーカーのコンセプトカーに近いものだったと推定します。
 その上で、教育型コンピュータで蓄積されるアムロの経験を量産型GMに生かす事ができるシステムというのは結果的に見ても優れたアイデアだと思います。
2011/08/23 (火) 01:53:39 | URL | ・・・ #-[ 編集 ]
>これまでの文字設定がそうだったように。
確かにそれはそうですよね。
野暮なことを書きまして申し訳ありません。

>結構新設定が多いみたいですね。
そうみたいです。
バリエーションごとに開発工廠を設定していたり、ライフルなど手持ち装備の細かい設定が紹介されていたり、読みごたえある内容になっていて個人的にはお気に入りです。

設定上目立った無理もとくにないと(私が見た限りでは)思うのでよかったら御一読を。
2011/08/23 (火) 06:51:24 | URL | 松裕堂 #6eUroIng[ 編集 ]
>・・・さん
最終的にFシリーズにおいてもF1的な考えとして残っていましたしね。
システムとしても優れていると思いますが、
フラッグシップ機であるガンダム自体に大きなネームバリューが生まれた事で、
余計にそういう開発の仕方が進んだような気もしますね。

>松裕堂さん
いえいえ、個人的にはアニメや漫画やプラモのためでなく、設定のために設定が作られるのはあまり好きではないんですが、
そういうものでも後に何かのための設定として使われるなら、それでいいのかなという感じです。

特に際物でもないようなので、ちょっとチェックして見ます。正直そういう本が出てたこともあまり知らなかったので、情報ありがとうございます。
2011/08/29 (月) 23:36:12 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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