がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
アクシズ、ネオジオンへの対応から考える連邦政府の思惑
 テーマはタイトルの通りです。まぁこのあたりはガンダムUC読めばだいたいわかることなんですが、要するに連邦はある程度わざとアクシズ・ネオジオンを放置していた、ということなんですね。そのあたりを時系列に沿って掘り下げてみようかなと。

 まず、一年戦争が終結した際、残存部隊はアクシズに退避しました。連邦軍はこれを追撃する余力は無く(余剰戦力はほとんどジオン本土決戦に備えていたはず)、終戦後は復興が最優先となったことから、アクシズは放置される事になります。
 連邦政府は終戦後は軍縮の方向へ傾いていきますが、そんな中でもアクシズが残っている事は、軍の予算を確保するための最大の理由になっていたと考えられます。ティターンズが「ジオン残党狩り」を名目に設立された時も、その最大の仮想敵はアクシズだったはずです。
 そういう意味では、アクシズは終戦からグリプス戦役までの間においては、軍の予算確保のためのちょうど良い仮想敵として利用されていたと考えられます。

 しかし、連邦軍はおそらく、実際にアクシズが帰還するとはあまり考えていなかったのではないかと思います。少なくとも、あまり早く戻ってこられるのは困ったはずです。というのも、アクシズの規模の戦力と正面衝突したら、いくら連邦軍が勝利できたとしてもただでは済まない事は明らかだからです。ただでさえ軍備が最小限に抑えられ、復興もすぐには終わらない状態であるにも関わらず、再び戦争に突入してしまえば、それこそ経済にも環境にも大きなダメージを受けてしまうでしょう。実際に、エゥーゴとティターンズの抗争によって、連邦軍は大きく弱体化してしまいました。

 だとすれば、連邦政府はできるだけアクシズが戻ってこないように、何らかの手を打っていたはずです。例えば、アクシズへの物資供給の支援(の黙認)などを行っていたのではないでしょうか。アクシズが戻ってくるケースとして考えられるのは、再侵攻の準備が整った場合と、もう戻ってこないと生活が維持できないくらい追い詰められた場合のどちらかです。まずは後者への対策として、一定の環境確保のための支援ルートは開いておいたのではないかと思います。一方で前者への対策として、軍事力は簡単には補充できないように制限していたのかもしれません。
 しかし、実際にはアクシズはハマーンの指導の下に戻ってきてしまいました。もしかしたら、アクシズ側にも親連邦派がいて、内通しながら連邦軍となあなあの体制を確保しようとしていた動きがあったのかもしれませんが、ハマーンが実権を握った事により、そのような「大人の事情」が通用しなくなってしまった、なんて背景も想像できます。
 このことにより、連邦軍はアクシズを都合の良い仮想敵として扱う事が出来なくなってしまいました。もっとも連邦軍そのものも、エゥーゴとティターンズの争いによりすでにめちゃくちゃになっていたのですが。

 エゥーゴとティターンズが壊滅した後、連邦政府はアクシズの侵攻をあっさりと受け入れました。そしてネオジオンの名を認めサイド3への進駐をも許可します。ハマーンの大勝利かと思われましたが、グレミーが叛乱を起こしネオジオンは自壊してしまいます。
 もしかしたら、連邦政府はアクシズが一枚岩でない事を知っていたのかもしれません。ネオジオンがサイド3に帰還することで、それまで地球への帰還を目標に団結していた組織が分裂し、内乱に発展すると読んでいたのかも。というか、そうなるように裏で煽っていたりしたのかも。ジオン共和国は連邦政府の傀儡政権とまでは言わないまでも、終戦の経緯から考えて一定の友好関係は築いていたはずですし。

 かくして、連邦軍が内乱で自滅している絶妙のタイミングで帰還したアクシズに対し、連邦政府は相手の組織としての脆弱さを利用して自滅に導く事に成功し、再び混乱の時代の幕を閉じる事に成功します。
 そしてまた、軍縮の時代がやってきました。新型機の配備は最小限に留められ、ガンダムタイプは封印されてしまいます。それに対してまたもや仮想敵として、新生ネオジオンが登場するわけです。その抑止力としてティターンズと同じように、ロンド・ベルが設立され、新型機開発の予算確保先として利用されるようになります。
 ハマーンとグレミーのネオジオンのその後ははっきりしていませんが、おそらくは仮想敵となりうるよう完全に殲滅されずに放置された側面があったのでしょう。それがシャアの決起につながるわけです。

 というわけで、ハマーンと同じようにシャアが連邦政府との共生関係を拒否して(?)軍事行動に移り、アムロの活躍がなければ地球は大惨事に見舞われるところまで追い込まれたりもしました。
 しかしこれは1艦隊レベルの、アクシズよりもむしろデラーズ・フリートに近い規模の軍事行動でしたので、まだネオジオンは余力を残していました。これが「袖付き」です。
 「袖付き」はジオン共和国に利用された、ハマーンやシャアのように突飛な行動にうつらない、本来の連邦政府との共生関係を前提とした組織でした。自発的に仮想敵である事を受け入れた初のジオン残党と言ってもいいかもしれません。(連邦と敵対してしまったのは、単にカーディアスがラプラスの箱を渡そうとしてしまったからでしょう)

 「袖付き」そのものはフル・フロンタルの死亡と同時に壊滅したと考えられますが、ネオジオンとしての組織はまだ完全になくなることはなく、0100年のジオン共和国自治権放棄に合わせる形で(UC計画で開発された軍事力を持って)ほぼ完全に殲滅されたのだと考えられます。

 ここまで考えると、連邦政府の目標は当初から「ジオン共和国の自治権放棄とジオン残党の完全殲滅」であったように思えます。連邦軍の再軍備が整った段階でジオン残党への侵攻の準備を整え、満を持してこれを殲滅し、同時に政治的な動きによってサイド3の国家としての解体を進める…これが、終戦後から政府が描いていたシナリオだったのではないでしょうか。
 当初はアクシズを放置しつつ連邦軍を再建し、準備を整えた後改めて征伐するつもりだったものが、ティターンズの台頭やそれに伴うエゥーゴの設立、アクシズの帰還によってご破算となり、スケジュールが10年ほど延びてしまったのかなと。

 連邦政府としては、やはりサイド3の独立国家は認めがたいものだったのでしょう。一年戦争の時点では妥協点としてジオン共和国を認めましたが、最終的にはそれをも解体し、残党軍を殲滅することと合わせて初めて「ジオン独立戦争」の終結と考えていたのではないでしょうか。
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コメント
コメント
アクシズの分裂は『ジオンの幻陽』で少し描写がありましたよね
2011/06/27 (月) 23:36:45 | URL | ナタル #.ZWFf9ps[ 編集 ]
グレミー派のバウやらドーベンの装備は連邦やら月あたりの援助があったせいですかね(ZZはほとんど知らないけど)。
連邦軍が抵抗僅かにハマーンの軍を地球まで攻め込ませることでネオジオン内のハマーン派戦力を吸収し、グレミー決起の状況を造ったとか。
スペースノイドは宇宙だけ平定すれば良さそうなもんですが、やはりあるていど地球でしか手に入らない資源を手に入れるために地球に下りざる得ないのかな。
アクシズの全権たるハマーンは地上に降りざる得ないのだが、派閥の領袖に過ぎないグレミーは地球降下に反対して自分の支配下部隊を地球侵攻軍から出来るだけ外していたとか。
2011/06/27 (月) 23:42:03 | URL | T #-[ 編集 ]
連続ですみませんが、不平スペースノイドの受け皿としてのジオンという感じでUCでは書かれていました。
軍事組織として充実した反面、連邦として把握しやすくもあります。
ただの不平スペースノイドもジオンに合流したことでコロニー落としをした独裁国家の末裔というレッテルを貼ることが出来ます。
組織的にも大義的にもジオンは連邦がスペースノイドを討伐する際のいい受け皿だったと。
2011/06/27 (月) 23:56:31 | URL | T #LkZag.iM[ 編集 ]
>連邦政府の目標は当初から「ジオン共和国の自治権放棄とジオン残党の完全殲滅」であったように思えます。

 これに関しては私も同感です。まれにグラナダ条約は共和国側の政治的勝利みたいな扱われ方をすることがありますが、連邦政府はそこまで甘くはないと思います。

 具体的な話をしだすと長くなりますが、各種紛争で時期が遅れたとはいえ、グラナダ条約がゆくゆくはジオン共和国の自治権放棄を見据えていた可能性は十分考えられると思います。
2011/06/28 (火) 18:17:43 | URL | フェーベ #-[ 編集 ]
火星独立ジオン軍やフォーミュラー戦記のシャルル艦隊はどうでしょう? あれは敗残兵が落ち武者村をつくって平和に暮らしてたときにCVがけしかけたのでしょうか?

UC0100年以降はマフティーやらCVやら「連邦の敵」が多様化しましたが、やはりジオン共和国消滅でジオンの旗印が消滅したのが原因でしょうね。
2011/06/28 (火) 22:04:06 | URL | tellusmoe #wcX8p5eA[ 編集 ]
実際の所はF90やフォーミュラー戦記で宇宙世紀120年代頭まで盲点?だった火星にオールズモビルこと火星独立ジオン軍が残っていましたが。

ガンダムUC最終局面でまだ抵抗するならミネバが自らの名を持って粛正すると演説していたはずなのでジオン共和国解体まではジオン残党の動きも散発化したのかもしれません。

ところで直接関係はないですが、THE ORIGINのアニメ化がガンダムエースで発表されました。まだ発表されただけで媒体やどういう規模になるか等不明な点は多いです。
2011/06/28 (火) 23:05:02 | URL | 匿名希望 #-[ 編集 ]
僕はアクシズの対応に関しては事実上の先送りとなし崩しの産物だったと思っています。

連邦軍もア・バオア・クーでの戦闘で戦力が極度に疲弊した上に主戦派のレビルも死にましたから後はとりあえず事を収めようとしたのでしょう。

木星圏まで遠征させるほどの余力も人員も無く、また連邦はその意義を感じていなかったと。

ネオジオンに対する連邦軍高官の意識はサイド3割譲による政治決着でした。ティターンズとエゥーゴの内戦で疲弊しきった連邦としては落とし所としてはそこでしょう、コロニー落としでその履行を迫られたという面がありますが、あの時点でなおジオンの内紛に乗ずるようなところもなかったでしょうしむしろいけると思って大急ぎで軍を出して漁夫の利を得たという感があります。

基本線として軍は軍縮をさせない方便でジオン残党を徹底殲滅はしなかったでしょうし、現実的には無理な話でもあったと思います。

少なくともジオン共和国の主権放棄を意図したとは思えません。なぜならこの20年ほど後のバビロニア戦争で結局連邦はコロニーの自衛権を認めてしまうからです。

20年かけてジオンを潰したのに、その20年後にはそれを台無しにするような事はさすがに無いでしょうし。
2011/06/29 (水) 20:12:11 | URL | ドクトルK #-[ 編集 ]
>ナタルさん
ハマーンをよく思っていないのは大体旧ジオンの年寄りなんですよね。
あれはリアルだなぁと思いました。

>Tさん
ネオジオンが地球に降りたのは連邦政府と直接交渉するためですね。
もちろんルートがないので武力で直接侵攻し、コロニーを落として脅して譲歩を引き出したと。
その間にグレミー派がアクシズでッ叛乱に向けて色々動いていたんでしょうけど、
肝心のグレミーも一緒に地球にいたので、グレミーはお飾りであって首謀者は他にいるのかもしれません。

大義的にネオジオンがいい受け皿だったというのはまさにその通りなんでしょうね。
ジオンを名乗る限り征伐する根拠が生まれるので。
だから0100年以降の組織はマフティーとか別の名前なのかもしれません。

>フェーベさん
ジオン共和国の承認はとりあえず凄惨な戦争を終わらせるための妥協点であって、
その後ジオン独立宣言以前の状態に軟着陸させる意図があったのかなとは思います。
ジオン側にも、独立をよしとしない人たちもいたでしょうし。

>tellusmoeさん
火星独立ジオン軍は単純に連邦に察知されてなかっただけなのかなと思います。
内通者がいたんで知ってる人は知ってたんでしょうけど。
CVはそういう残党を戦力として吸収した部分もあったんじゃないかと思います。
貴族主義に賛同した人間は受け入れ、賛同しなかった人間は使い捨てる感じで。

>匿名希望さん
0100年でのジオン消滅はあくまでも政治的にということであって、
現実には残党はまだ残っていたでしょうね。シルエットフォーミュラにも出てきますし。

アニメ版オリジンは質が全てだと思いますので、今後の情報に期待です。

>ドクトルKさん
基本的にガンダム世界での連邦政府は官僚主義の象徴のように描かれてますし、
大半の政治家は問題の先送りにしか考えていなかったのかなとは思います。
ガンダムUCでもそうでしたが、多分ジオンの消滅を願ったのはタカ派の人々だったのかなと思いますね。
0093~0105あたりは右寄りの政権だったんじゃないかなぁとか想像しています。

0123以降の連邦政府は、コロニーを認めるというよりはコロニーの管理権をできるだけ放棄したいという意図がみえるんですよね。
ロナ家には連邦議員もいるくらいですから、根本的に政治勢力図が変わっている可能性もあります。
2011/07/09 (土) 13:42:27 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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