がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
ナナイ・ミゲルとアムロ・レイの関係
 一見どこに関係があるんだよ、というタイトルですが、ナナイは劇中でこのような台詞を言っています。

「アムロ・レイは優しさがニュータイプの武器だと勘違いしている男です。」

 この後に女性ならそんな男も許せますが、大佐はそんなアムロが許せない…と続きます。ナナイがシャアに対し、地球寒冷化作戦はアムロを見返すために思いついたのでしょう、と指摘した時の台詞ですね。

 この台詞を改めて見返して思いました。何で、ナナイはアムロのことをそういう男だと断言できるのでしょうか。シャアからちょっと聞いただけのアムロ像ではなかなか想像しにくい台詞です。何故かって、作中のアムロが優しさをニュータイプの武器と扱っているようにはとても見えないからです(笑)

 一体、ナナイは何故アムロをそのような男であると言えたのでしょうか。

 まず、そもそもニュータイプの武器が優しさ、という意味がよくわからないので考えてみます。この答えは、その台詞のすぐ次のシーン、シャアの回想のところで分かります。
 シャアは、「ジオン独立戦争の渦中、私が目をかけていたパイロット、ララァ・スンは、敵対するアムロの中に求めていたやさしさを見つけた」と語っています。
 ただ、「え、そうなの?」とか正直思ってしまうんですよね。ファーストガンダムの作中の描写からすると、どっちかというとララァにとってシャアの方が優しい人で、アムロはたまたまめぐりあえた波長の合う運命の相手、というようなイメージがあります。

 しかしこれにも答えがあって、富野監督自身が書いた小説「密会」によると、ララァがアムロに見た優しさというのは、戦いを重ねても相手を殺す事に苦痛を忘れないこと、知性で動物的感性をごまかす賢さがないことであると表現されています。
 えーアムロってそんなキラ・ヤマトみたいなキャラだっけ、という気はするんですが、アムロはソーラ・レイによって死んでいく人の意思を感知できるレベルのニュータイプですから、当然撃墜した敵パイロットの断末魔の意思も毎度感じ取っている可能性があるので、そういう意味ではニュータイプであるが故に人殺しの苦痛を忘れることができない、と解釈する事も出来ます。
 この点、シャアは自己弁護の達人みたいなキャラですから(笑)、同じように落とした相手の意思を感じ取っていてもそれを知性でごまかすことは十分可能であるように思えます。私に出会った運命を呪うがいいとかゲームでは言っちゃってるわけですし。
 そういう意味で、アムロにはシャアにない決定的な純粋さがあって、それがララァにとっては優しさだと受け止められ、(傍にシャアがいたにもかかわらず)惹かれていく要因になったのだと言えそうです。

 とはいえ、アムロがそんな優しさを持っていた人物であると、ナナイは何故知っていたのか、ということになります。
 可能性として最も高いのは、やはりシャアを通してアムロの人物像を知ったからだということかと思います。少なくとも劇中でシャア自身が語っているので、シャアが「ララァがアムロに見た優しさ」を知っていたのは間違いありません。シャアもニュータイプですから、ララァがアムロに何を見ていたかくらいは感知できたのでしょう。
 だとすれば、シャアがララァとアムロとの因縁をナナイに説明する際に、アムロはニュータイプとしての優しさを持った人物なのだと理解してもおかしくはないでしょう。

 しかしナナイはニュータイプ研究所の所長です。また彼女自身、サイコフレームの力が発動している時に「大佐の命が吸われていきます」と言っていたように、ニュータイプ的な素養もあるようです。
 ナナイ自身がアムロに出会ったことがあったとすれば、シャアからの説明などなくともアムロを「優しさがニュータイプの武器だと勘違いしている男」と断言する事は容易なのではないでしょうか。

 ナナイの経歴は媒体によって様々ですが、コミックの「カイレポ」ではオーガスタ研究所に所属していたことが描かれています。それが絶対の公式では全くないのですが、ナナイが連邦のニュータイプ研究所に所属していた時期がなかったとは言い切れません。ナナイがネオジオンで行っていたのはサイコフレームの開発関係と強化人間の調整です。サイコフレームはともかく強化人間の技術は連邦の方が先に開発したものですし、元々連邦系の研究所出身である可能性は決して低くありません。
 また、アムロがニュータイプ研究所においてサンプルとして研究された可能性も高く(一部資料ではそのように断言されています)、それは連邦が持つ唯一絶対の生粋ニュータイプの事例なわけですから、研究所の職員であれば誰でも知っているデータであったはずです。
 つまりナナイはデータ上でアムロを知っている可能性があるといえます。アムロ本人と出会い、実際に研究を行っていた可能性さえ否定できません。

 アムロとシャアの間にいる女性としては、ララァ・スンとクェス・パラヤが挙げられますが、実はナナイ・ミゲルもまた、アムロとシャアの両方を知っている女性であった可能性があるのです。
 しかしナナイは特にアムロと何かあったわけではなく、またシャアに深く愛されていたわけではなかったわけで、ある意味ではララァになろうとしてなれなかった女性なのかな、という印象を受けます。彼女は彼女なりに、シャアをララァの呪縛から解き放ちたいと考えていたのかも知れません。そこに、もっとララァに近くシャアの興味を引くクェスが現れたら、嫉妬も隠せなかったということでしょうか。

 もしナナイがアムロを知り研究していたのならば、こういう判断を下していたはずです。戦いの中で撃墜した敵の意思を感知してしまうため、兵士としては不適格。彼をパイロットとして戦わせ続けるよりも、彼と同等の戦闘能力を持った者を「開発」した方が妥当。しかし彼のそういった感性は、女性としては嫌いではない、と。
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ガンダムエースで連載中の漫画「機動戦士ガンダム逆襲のシャア BEYOND THE TIME」ではナナイ自身過去に拉致された連邦系(ジムカナールが使用されていました)のニュータイプ研究所でララァの再来と称されたほど素養はあったようです。
この作品自体も公式設定かはわかりませんが、もしかしたらシャアと出会う前から一度アムロのデータを見ており、既にアムロの優しさを知っていた可能性はあります。
2011/05/21 (土) 12:16:57 | URL | 匿名希望 #-[ 編集 ]
あ、ナナイってそんな凄いニュータイプだったことになってるんですね。
被検体が研究者になるっていうのも凄いですね。
シャアにもそうしていたように、女の武器を使っていたのでしょうか…。
2011/05/21 (土) 22:46:00 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
アムロの、というよりもシャアに対するすごい嫌味なんでしょうね。シャアの女性遍歴を俯瞰するとまさにそんな感じがします。

心と心を通じ合わせることができるのがニュータイプなら、アムロの優しさというものは確かに恐ろしい武器なんだ。アクシズを押し返そうとしたときにシャアが言って見せた「暖かさ」と同じ意味だと思う。

シャアは非情の男であるけど、その暖かさを信じられないが故に非情に生きるしかない男。「暖かさ」を渡せない男でもある。

ハマーンやレコアがシャアをなじるのはそういうところなんだろう。ララァでさえもそうだった、「ベルトーチカチルドレン」ではアムロは家庭を持ったから余計にその対比がはっきりしていると思いますね。

ナナイがアムロと面識があったのかどうか、定かではありませんが、戦場でアムロを感じた事はあったのかもしれません。
2011/05/22 (日) 11:14:20 | URL | ドクトルK #-[ 編集 ]
シャアになくてアムロにあったものが、そのままララァとの交感の差になっているし、
その後の女性遍歴の差にもなっちゃってるわけですね。
ある意味ではシャアにとってアムロもまたコンプレックスの要因になってるのかもしれませんね。
2011/05/30 (月) 22:54:57 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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