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ガンダムネタだけを語るブログです。
月初のガンダム以外の話「体罰が禁止になった本当の理由」
 昔に比べ、体罰は絶対にやってはいけない行為として禁止されるようになりました。その一般的な理由としては、前時代的な体罰で怪我を負った子供に対し、親が過剰に反応して訴えるようになったという側面があるかと思います。

 しかし、仕事である講演を聞いた際に、「体罰は子供を恐怖で縛る行為だからやってはいけない」と言っているのを聞いて、やや違和感を感じました。恐怖を感じるほどの暴力って相当なレベルだと思うんですね。でも体罰って本来そういうものではないと思ったのです。

 そもそも本来の体罰は、間違った行為を行った生徒に対し、物理的な力で制裁を加える行為であると思います。あくまでも「間違った事」に対して行われるものであり、逆に言えば「間違わなければ殴られる事はない」と学習させるのが本来の体罰です。
 しかしその体罰に恐怖が伴うとすれば、それは別の意味になります。そもそも、恐怖とは得体の知れないものを恐れることです。正体が分からないからお化けは怖いんであって、正体が分かってしまえば怖くなくなるように、「何をされるか分からない」状態が恐怖であると言えます。つまり、体罰が怖い、ということは、「何をされたら体罰をされるかわからない」という状態であることになります。間違わなければ体罰をされない、という確信がないのです。

 つまり、体罰が恐怖を喚起するのであれば、それはその体罰の行い方そのものが間違っているということになります。そして体罰が恐怖を伴うがために禁止されたということなら、それは間違った体罰を前提にしたものであることになるわけです。

 要するに、体罰は一部の過敏な人間が極端に反応したがために禁止されるようになったのではなく(それもあるでしょうけど)、そもそも体罰自体が正しく行なわれなくなったがために禁止されたのではないか…と考えられるのです。

 確かに、体罰に対するマイナスイメージを考えると、そもそも無理がある規則を破ったがために行なわれる体罰であったり、理不尽な理由(運動部独特の習慣など)による体罰のように、暴力を振るう事自体が問題なのではなく、間違った理由で暴力が振るわれたことが根本の原因であるように思います。
 最たる間違った体罰は、理由は後付けであって実際は教師がその生徒を気に入らないからという理由で行う体罰でしょう。普段から態度が気に入らない、ということが体罰の原因になっていたケースは決して少なくないと思います。

 そこで思いました。体罰に限らず、怒る理由が「間違った行為を行ったから」ではなく「本人が本当に感情的に怒っているから」である指導者が増えたのではないか、と。指導者に限らず、親においてもそういう人間が本当に増えたようなイメージがあります。
 感情で怒ってしまうと、子供は「間違ったから怒られた」とは学習せず、「機嫌を損ねたから怒られた」と学習するようになります。そうなると、子供は規則を守ることよりも親や教師を怒らせないことを優先するようになります。その結果が、場の雰囲気を乱さない、「空気を読む」ことを重視する(しかしモラルはいまいちな)若者の姿なのではないでしょうか。
 要するに、世の中で怒る事と叱る事の区別がつかなくなっているのだと思います。かつて叱るのは父親の役目でした。しかしその父親はやがて仕事に忙殺され、毎日帰りが遅く子供と接する時間がほとんどなくなってしまいました。代わりに叱ってくれる隣人もいなくなり、正しい叱り方を知らないまま大人になった人間が親になった時代が、おそらく現代です。
 人前でも平気で叱る母親が本当に増えました。子供が他人に迷惑をかけたときにまず謝ることをせず、すぐ子供を責める姿をよく見ます。子の不始末は親の責任のはずなのに、その責任までも子にかぶせているように見えます。そんな叱られ方をしたら、子は「自分は悪い事をした」と思う以前に「自分はダメな子供だ」と思うようになってしまいます。

 正しいか正しくないかで叱る事ができず、ただ怒るだけになってしまったから、体罰はできなくなったのではないかと思います。感情を子供にぶつけてしまう大人が増えたということです。刃物を正しく振りかざせなくなれば、刃物の使用は禁止するしかないのです。
 そういう根っこに気づかず、ただ暴力はいけないからという理由でごまかしてしまっている部分もあると思います。本当にいけないのは暴力を振るう事ではなく、感情をそのまま子にぶつけてしまうことです。日本人(だけなのかはわかりませんが)の良くないところは、問題が起きた時に、その原因をツールに求めてしまい、そのツールを使う人間の思考を軽視してしまう傾向があることです。ツールの使用さえ禁止すればそれで問題は解決した気になってしまう部分があります。

 虐待の問題だってそうです。虐待の疑いがある時に、「これはしつけだ」と言って逃れようとする親がいますが、そこで言い返せない時点で多分問題なんです。正しいしつけ方なんてものがあるかはわかりませんが、少なくとも暴力だからいけない、という考え方をしている限りは虐待に対抗することなんてできないと思うんです。

 まず、子供に対して感情的になる大人を減らす事。それが大事なのではないでしょうか。
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コメント
コメント
まったくその通りですね 子供を正しく 育てなければいけない大人が子供みたいに 子供のやることに
ムキになり 感情的に怒ったり 暴力振るったり
していいこと 悪いことを しっかり教えてくれる
年配者が昔はいましたよね
2011/03/05 (土) 11:26:07 | URL | ロウ #-[ 編集 ]
結論に全面同意です。

私の小学校時代の担任の先生は、生徒に
容赦なくゲンコツかます人でしたが、
必ず実行前に「ゲンコっちゃ」って宣言してましたね。

何が悪かったのかを明らかにして叱る
→ゲンコツを宣言して、歯を食い縛れと言い、
→そしてゲンコツ実行

そういう流れでした。今でも懐かしく思い出します。

その先生がいなかったら今の私はいない、というくらい
色々な事教えてもらった先生ですねー。
やっぱり、本当の教育者は、子供を叱る時、
ものすごい冷静なものだと思います。
2011/03/05 (土) 19:41:53 | URL | zsphere #mgsj5vwc[ 編集 ]
 この話とは関係ないかもしれませんが。
 元検察の人が講演会で、「最近目の中に火を入れたような剣幕の奴が増えた」といってました。

 最近の大人は怒りっぽいのかも。
 もしくは空気は読めるので「コイツを痛めつけてもいい」という空気になったときに、歯止めが効かないのかもしれません。

 体罰ですが、ヒットラーが台頭する頃のドイツで流行っていた教育論では、「子供は獣だから、犬や猫のようにしつけるべし」となっていて体罰は奨励されていたようです。

 体罰全般が悪いとまではいいませんが、子供の人格を認めずに行われると怖い結果になりそうですね。
2011/03/05 (土) 23:04:42 | URL | DN #mQop/nM.[ 編集 ]
はじめまして、いつも拝見してます。今回は自分なりの考えがあったのコメントしました。

体罰は広く捉えると刑務所に入っている人達も体罰を受けているのではないでしょうか?
数年前に看守が刑務者に対して行った暴力では無く、罪を犯し、刑務所に入っている時点で体に罰を受けていると思います。
「体罰は良くない」といった、保護者や社会に対した建前より、「悪い事をしたら、何かしらの罰を受ける」といった事を教育する事が大切だと思います。
その過程で、体に罰を与える事が必要なら体罰をする必要なのではないでしょうか。(ビンタ等では無く、校庭10周でもいいと思います。)
2011/03/09 (水) 03:25:30 | URL | トモ #4IsyaCD.[ 編集 ]
>ロウさん
怒る事を「演じる」ということを学んでいる人が少なくなったんだろうなと思います。
怒る=感情的になること、とは限らないんですよね。

>zsphereさん
「何のために」っていうところをちゃんと教えられる人と、そうでない人がいますね。
教育者に限らず、「何のために」が抜け落ちている人が、社会の中心にいる人から減っている印象がありますね。

>DNさん
悪い奴はいくらでもこらしめていい、という勧善懲悪の間違った解釈が広まっている部分もあるような気がします。
民主党が政権をとる直前のマスコミが、まさにそんな感じでした。

>トモさん
初めまして、書き込みありがとうございます。
広義の体罰と、直接的な体罰の問題を摩り替えて論じている部分はあると思いますね。
極端な怪我につながるようなものだけが問題だったはずが、1から10まで全て問題になってしまっているというか。
被害者ならば極論が許され、妨げてはならない、という間違った考え方の結果なのではないかと思っています。
2011/03/30 (水) 22:24:51 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
罪悪感の問題
子供が悪い事をした時、「本心」から後悔して反省して謝ったのか、先生や親が煩く怒るから、許される為に取りあえず謝った「フリ」をするのかでは全然違うと思います。
2011/04/04 (月) 12:32:46 | URL | フォル #-[ 編集 ]
形だけでも謝れば許してもらえる、と学習した子供は、
本心から反省する事をやめてしまうんですよね。
怒り方もですけど、許し方も大事なのかもしれません。
2011/04/04 (月) 21:51:12 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
>報道姿勢
就任して直に選挙しなかったことが逆鱗に触れたんでしょうw
ただ、別に特に民主党に好意てきでもなかったともいます。
好意的なら小沢のスキャンダルなんて暴きませんし。
何せ儲かりますからね総選挙。
なんたって「紙のお祭り」ですから。
それに双方に黒い点があるともっともっと盛り上がります(売れます)。
ただ敗因はおそらく小選挙区制と小泉かと。
中選挙区制だと自民党員にも選ぶ自由がありますが、小選挙区だとないし。
郵政選挙によって地方より中央にとって都合のいい人物が候補者になることがわかりましたから。
党員の志気はかなり下がるのは否めないかと。
関連団体も自分達の代表でない人物や政党を応援する義理はないし。
2011/04/12 (火) 23:00:48 | URL | DN #mQop/nM.[ 編集 ]
郵政選挙の時はマスコミもワイドショー的なノリで報道していたんですが、
政権交代の時の一部マスコミは、意図的に勝たせるために報道していたように見えましたけどね~。
あの時の民主党の戦略は、とにかく反自民の票全てを集めるために手段を選ばない、という感じだったので、
選挙後には崩壊が始まっていたような気がします。
2011/04/15 (金) 21:04:13 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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