がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
ジュドーはシャアとどこが似ているか
 ハマーンは、ジュドーにシャアと似た感覚を覚え、それ故にジュドーを意識していた側面があります。しかし、どう見てもジュドーとシャアは全く別のタイプの人間のように見えます。一体、ハマーンはジュドーのどこにシャア的な部分を見出したのでしょうか。

仮説1「彼は純粋よ…」

 シャアは(アムロの脳内の)ララァが純粋だと評する男です。確かに、ザビ家の復讐やアクシズ落としという目標が定まるとひたむきに走り続けますし、自分の望まない、しかし他者の望む役割を果たすことを「道化」と自嘲したり、基本的に自分の主観に正直でありたい、という傾向が見られます。
 一方のジュドーも、当初はリィナを学校に行かせること、その後はリィナを救い出す事のみを目標とし、そのためにあらゆる手段を尽くす姿が見られました。また自分の感情、感性には正直に従うキャラクターでもあります。
 そういう意味では、シャアとジュドーはどちらも自分の感情に正直であり、かつ定めた目標を果たすためには手段を選ばず、しかも効率的な手段を取る事が出来る知性と能力を兼ね備えているという意味で共通している部分があります。
 違いと言えば、それは育ちの問題でしょう。ジュドーは典型的な下町っ子、かたやシャアは国家元首だった人間の息子です。思考のレベルが全く違います。しかし、性格的には似ている部分もあるのです。

 問題は、おそらくハマーンはそんなひたむきだったシャアを知らないのではないか…ということです。アクシズにいた頃のシャアは進むべき道を迷っている状態だったでしょうし、ハマーンがシャアに見出した魅力はそこではない可能性があります。もっとも、ニュータイプなので人間的な本質を見ずとも見抜いていたのかもしれませんが。

仮説2「妹よ!」

 もう一つ、シャアとジュドーにはそれぞれ妹がいるという共通点があります。生まれた環境こそ違うものの、兄として妹を守らなければならないという自覚がある点は同じなのではないかと思います。ジュドーは言うまでもなく、シャアもセイラにだけは情をかけていた節が見られます(ただし、自分からは離れて欲しかったようですが)。ジュドーは両親と暮らしていないため、妹が唯一の家族であり守るべき対象でしたが、シャアも両親とは早々と死別し、以後ジオン軍に入るまではセイラが唯一の肉親だったはずです。
 また、ハマーンが初めてジュドーを知ったのは、ジュドーはリィナを探してアクシズに潜入した時でした。この時、プルもジュドーを感知し、「お兄ちゃん」が来たと思っています。おそらく、リィナを探しに来たジュドーの気配が「兄」のそれであり、プル的には自分を探しに来てくれたのではないかと錯覚したのではないでしょうか。
 そうだとすれば、ハマーンが感知したそれも、「兄」としてのジュドーの気配だった可能性があります。そして、それがシャアだと錯覚するような感覚だったということであれば…ハマーンがどう思っていたかはともかく、シャアがハマーンに対して取っていた態度が「兄」としての態度だったのではないでしょうか。
 シャアは、少なからずハマーンに対して情をかけていたようですが、それが恋愛感情ではなかったようにも読み取れます。そもそも歳が離れていますし、どちらかというと妹的な存在として面倒を見ていたのかもしれません。髪形もセイラに似てるし(笑)。

 だとすれば…ハマーンという女性はとても不幸だったように思います。妹としか思っていなかった男に女性として見られていると錯覚してしまい、同じく妹を大切に思っている少年に同じものを感じて意識してしまう…というのは、本当の愛情を知る事が出来ずに生涯を終えてしまったことを意味します。姉も妹もいたハマーンですが、男兄弟がいなかったことも大きかったのかもしれません。父親であるマハラジャともあまり接点がなかったのかもしれませんね。

仮説3「ジュドーがシャア化する可能性」

 もしかしたらハマーンは、ジュドーの育て方によってはシャアのような存在になり得ることを察知していたのかも知れません。例えば、ジュドーならリィナを助けるためにあえてアクシズの兵士になり、戦果を挙げながら隙をうかがう、ということもやりかねません。もしアーガマの一員でもなく、ZZガンダムもなく、協力してくれる仲間もいなければ、そういう手段を選ぶ可能性もないとは言えないのです。
 ジュドーは戦いを終えた後、木星へ行く事になりますが、これは俗世に染まる事を嫌ってのことであると読み取る事も出来ます(富野監督の企画書なんかにそんなニュアンスが)。これは、シャアが一年戦争後にアクシズへ行ったことに似ていると言えます。戦いに勝った側負けた側という違いは当然ありますが、シャアは積極的にアクシズに逃亡しなければならない身分ではなかったわけで、あえて選んだという意味ではジュドーと同じです。
 このような点からハマーンは、もしジュドーを仲間に引き入れることが出来れば、シャアに匹敵する男に開花するのではないか、と見込んでいた可能性があります。カミーユはちょっと感情のゆらぎが大きすぎますし、ちょっと違ったんでしょう。
 しかしジュドーはシャアと違い、幼馴染の仲間たちがいました。また、シャアと違って妹を取り戻す事に固執していましたし、そして何よりシャングリラという帰る場所がありました(結局帰らなかったけど)。ハマーンの元へ行く理由は何一つなかったんですよね。ただハマーンがジュドーより年下だったら、プルのように接していた可能性もありますが…。そういう意味ではジュドーとプルの関係は、シャアとハマーンの関係に似ていたのかもしれません。プルはハマーンよりもずっと幼かったので曖昧でしたが、ジュドーを男性として意識していた素振りもありますし。もっと言えばプルとハマーンって意外と境遇が似ているのかもしれませんね。どっちかというとプルツー似ですけど。


 とまぁ、いくつか仮説を立ててみましたが、とりあえずジュドーとシャアの共通点は「純粋性」と「目標を果たすまでの要領の良さ」と「妹への情」なのではないかと思うのです。ただビジュアル的に…熱血バカ系と金髪貴公子系という違いが両者の共通点を見出しにくくしているのかなと。もちろん性格的な部分もありますけどね。
 先に述べた通りカミーユはシャアと比較するには激情的過ぎましたし、アムロはもっと小市民的というか、能動性に欠ける部分があります。ある意味ジュドーこそがシャアの真のライバルになり得たのかもしれません。本来この2人は戦うはずだったわけですしね。
スポンサーサイト
コメント
コメント
なかなか楽しい考察でした。ジュドーとシャアの対決は見てみたいようなf^_^;
2010/09/14 (火) 22:23:56 | URL | スパイトフル少将 #-[ 編集 ]
まあアムロとカミーユがパイロット専念型だったのに対して、ジュドーは人の上に立つ器を持っていた点でシャアと共通でしょうか。
戦闘能力は負けていても社会や他人に対する影響力は上と…。
2010/09/15 (水) 15:22:52 | URL | 巨炎 #mQop/nM.[ 編集 ]
>スパイトフル少将
クワトロ時代だったら普通にジュドーが勝ちそうですけどね(笑)
まぁ純粋なパイロット能力で上回るシャアに対し、サイコミュの共振みたいなので逆転する、という構図は容易に想像できます。

>巨炎さん
確かに、ジュドーはリーダーになれる性格でしたね。
アクシズにはろくなリーダー型がいなかったから、ハマーンはジュドーに目をつけたのかも(笑)
2010/09/16 (木) 20:49:52 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
ジュドーこそシャアと出会うべきだった人間なわけで
Zラストの「NTへの覚醒を待つ」というシャアのセリフと、ZZラストのハマーンの「お前が見せてくれたようなNTの可能性」のセリフをあわせると、逆シャアの動機が違って見えてきますね。
少なくともPS版の解釈は私は支持できません。
2011/10/27 (木) 02:58:30 | URL | ナタル #.ZWFf9ps[ 編集 ]
シャアとジュドーはライバルというより、ぶっちゃけジュドーは「もう一人のシャア」(ああいう風になれていたかも)的な存在なのだと思います。
ジュドーは確かに器の大きな少年ではありますが、シャアの求めたような人類を導くという規模でリーダーたりえる存在かと言うと「?」と思います。そうできる、そしてそうすべきだと思うなら人類社会のただなかに身を置いてそうなる道を進むべきですよね? でもジュドーはそうせず木星に行った。俗世に染まることを嫌って、でしたか? 理想主義と言うか超然としているというか、そういう純粋なところもまたライバルと言うよりはシャア本人っぽい。
一方で、初めはただの捻くれた引きこもり気味ニート少年でしかなかったアムロ・レイは、最後まで人間社会のただなかに、組織の中に身を置き、清濁両方を合わせ飲みつつ最後まで頑固に人間そのものの可能性(NTのではなく)を信じ抜き、普通の人間に絶望しNTに理想を求めるシャアと真っ向から対峙しました。小市民的で能動性に欠けると言われますが、むしろNTに幻想を抱かず、全人類を一気にどうのこうのというお題目に振り回されることもなく、あくまでも小市民的に、特別ではない「人間」の代表だからこそ、アムロはシャアの唯一のライバルなのだと思います。
長文すみません;
2011/10/30 (日) 01:13:28 | URL | えりや #-[ 編集 ]
>ナタルさん
カミーユが壊れた事による絶望ではなくて、ジュドーのような存在がいることが動機になっているということでしょうか?
ちょっと仰りたい事がわかりません。

>えりやさん
シャアは人類が「こうあるべき」と思う理想を想像と理屈でしか理解できていないんですが、
ジュドーはそれをある程度確信を持って実体験をベースに理解している点が異なっている気がします。
健全な環境で育った、シャアの上位互換なのかもしれませんね。
2011/10/30 (日) 22:52:05 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
ですです。
カミーユという希望(NT)が壊れたからネオジオンで隕石を落とした、がPS版の解釈だったと記憶しておりますが、
カミーユの先にジュドーというより大きな希望が出てきたので、という仮説を立てています

逆シャア見返さないとなんともですが
2011/10/31 (月) 02:45:03 | URL | ナタル #.ZWFf9ps[ 編集 ]
お返事ありがとうございます。
>健全な環境で育った、シャアの上位互換なのかもしれませんね。
まさにそんな感じですよね。頼れる仲間がいて、妹を大切にしていて、地に足を着けて自分をしっかり持って生きている。ジュドーはまさに、総じて健やかな環境でまっすぐに育った頭でっかちでないシャア、と言う感じです。
だからと言うか、子供の頃ZZを見た時そんなジュドーが最後で木星に行く理由が分からなかったんです。世俗に染まるのを嫌って、なんて意外と言うかむしろがっかりと言うか。
でも改めて見直してみると、最後の方などやっぱりちょっとオカルトと言うか電波入ってる(笑)ところもあったりして、やっぱりZZって何だかんだ言ってあのZの続編なんだよなと思うのです。そんなZのラストをああいう風に作り直した今の富野監督が同じように今ZZを作り直したなら、世俗に染まることを嫌って去るのではなく、世俗の中でも仲間と共に逞しく生きるジュドーを描いてくれるのかもしれないな、なんて思いました。
2011/10/31 (月) 16:51:37 | URL | えりや #-[ 編集 ]
>ナタルさん
仰る事はわからなくはないのですが、シャアはジュドーと全く面識がないはずなので、それが動機に結びつくと考えるのは難しいような気がします。
まぁ「逆襲のギガンティス」も含めて考えればあり得ないわけではないですが、あの漫画にもシャアがジュドーに可能性を見出すような描写はありませんでしたし…。

>えりやさん
ジュドーが木星に行くのはたしかに話の流れからすると急すぎて理解し難いですね。
おそらく、ハマーンが「アステロイドベルトまで行った人間が帰ってきたのは、人類が地球の重力に引かれて飛べない証拠」と言ったので、
それを受けてじゃあ俺がその向こうまで行ってやる、と思ったのかなと思います。
基本的に周囲の大人たちが世に絶望している人ばかりだったので、そうじゃないだろ、可能性はあるだろって思ったんじゃないでしょうかね。
あれだけリィナに固執していたわりにあっさり置いていったなとは思いましたが、
ジュドーは途中でリィナの生存を確信していたので、そこでもう別々の人生を歩むだろうと割り切っちゃったんでしょうね。
2011/11/04 (金) 20:27:30 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 がんだまぁBlog all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.