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マラサイがティターンズに供給された本当の理由
 RMS-108マラサイは、本来エゥーゴに納入されるはずだったMSだったが、政治的事情によりティターンズに供給された、という設定で知られています。もっと具体的に言えば、アナハイムがエゥーゴにMSを供給しているのではないかという疑惑を回避するために、あえてティターンズに譲渡したのが、マラサイというMSです。

 しかし、エゥーゴとティターンズの部隊編成を見る限り、マラサイと互換性のあるハイザックはエゥーゴにほとんど配備されておらず、またエゥーゴに多く配備されているGMIIはティターンズにも配備されているものの、ティターンズにおいて実戦に多く参加していたのはハイザックの方でした。
 そのため、政治的事情を抜きにしても、マラサイは明らかにティターンズに配備されるべきMSだったように思えます。本当にマラサイは、疑惑回避のためだけにティターンズに提供されたのでしょうか。

 まず、マラサイはネモと並び、ガンダリウムγを使用して開発されたMSであることも知られています。アナハイム製MSの中で、初めてガンダリウムγを使用したのはリック・ディアスでしたが、これは(ドム系やGPシリーズのラインを継承してはいるものの)全くの新型機でした。
 それに対し、マラサイはザク系の、ネモはGM系の延長線上にあるMSです。それにガンダリウムγが採用されているということを考えると、すなわち両機は、ザク・GMの系統にガンダリウムγを用いて生み出されたMSであると言うことができます。Gジェネ的に言えばハイザック+リック・ディアス=マラサイ、GMII+リック・ディアス=ネモ、ということです。

 一方で、ガンダリウムγの技術はエゥーゴのクワトロ・バジーナが提供したものであることも含め、当初は(提供元であるアクシズと)エゥーゴのみが知る技術だった事になります。実際にマラサイが提供された事により、初めてティターンズにガンダリウムγの存在が伝わったような記述がいくつかあります。
 おそらく、エゥーゴがガンダリウムγの技術をアナハイムに提供する代わりに、その技術により開発されたMSをエゥーゴに提供するという取引が行なわれていたと考えられます。もしかしたら、契約としてそのような約束が取り付けられていたのかもしれません。そうだとすれば、マラサイは確かにエゥーゴに提供されるべきだったMSです。

 しかし、先に述べたように、エゥーゴにはマラサイと互換性のあるハイザックがほとんど配備されておらず、むしろティターンズ側にとってメジャーなMSがハイザックです。実際にマラサイをエゥーゴに配備したとしても、それが双方にとってメリットと言えるかどうかというと、疑問が残ります。とはいえエゥーゴに全面協力し、ガンダリウムγ製MSの優先供与という契約を結んでいるかもしれない状態では、アナハイムはエゥーゴ以外の組織にマラサイを提供できる立場ではありません。
 むしろアナハイムに立場で考えれば、すでにリック・ディアスやネモでガンダリウムγ製MSを保持しているエゥーゴよりも、未だガンダリウムγ製MSを持たないティターンズにマラサイを売り込んだほうが、より高く多く売れる可能性が高いわけです(最初に譲渡されたマラサイは無償でしたが、これはいわゆる「お試し版」というやつでしょう)。実際にマラサイを配備し運用する状況はティターンズの方が整っているわけですし、ビジネスの観点で見ればマラサイは間違いなくティターンズ側に売り込むべきMSです。
 そこで出てくるのが、「政治的事情」という言葉です。エゥーゴとアナハイムの関係を悟られぬためにやむなく、という大義名分があれば、双方にとって角が立たずにマラサイがティターンズに供給出来るようになるわけです。どちらにせよ、エゥーゴにマラサイがもたらされたとしても大してメリットにならないわけですから、マラサイがエゥーゴに供給されなかった事は大きなマイナスにはなりません。エゥーゴとしてはティターンズに高性能なMSが供与されるのは望ましい事ではありませんが、そのマラサイの性能もリック・ディアスやネモを圧倒するようなものではありませんし、数も多くないですから許容範囲でしょう。

 つまり何が言いたいのかと言えば、マラサイは政治的事情を隠れ蓑にし、「ティターンズに売った方が絶対にメリットがあるから」ティターンズに供給されたのではないか、ということです。
 ハイザックはおそらく連邦正規軍においては、旧ジオン系MSを配備している部隊への機種転換用程度にしか配備されていないのではないかと思います。一方で、完全に新規の部隊であるティターンズに配備されているハイザックは、旧型の互換ではなく新規生産として配備されているはずです。ティターンズは正規軍とは別に制式採用の基準を定めていたようですから、おそらくティターンズはハイザックを制式採用機として承認していたのではないかと思います。そんなハイザックの後継機がマラサイなわけですから、ティターンズに与えた方がいいのは明白でしょう。
 また、これはティターンズが勝てばハイザック系が、エゥーゴが勝てばGMII系が主力になった可能性が高かったということも言えます。実際にエゥーゴが勝利し、連邦軍はGMIIIやジェガンを制式採用しました。ティターンズが勝利していれば、違っていたかも知れないわけです。アナハイムとしては、ティターンズが勝った場合に備えて、ハイザック系の新型機を開発しておく必要もあったということです。それがマラサイだったのでしょう。

 しかしそんなマラサイですが、「機動戦士Zガンダム大事典」によると、ティターンズにおいては制式採用されなかったようです。その理由はアナハイム製だったから、というのが大きいようですが、エゥーゴ優位になるほどアナハイムはエゥーゴ寄りになっていったでしょうから、ティターンズ側がお断りだったというよりも、アナハイム側が生産を絞った、ということもあるかもしれません(エゥーゴ側に合わせる顔がありませんからね)。
 非公式ではありますが、ティターンズはバーザムとの互換性を確保したグリフォンやキリマンジャロ基地製のリメイク機キリマン・マラサイというMSを開発していたりと、アナハイム製じゃないマラサイの亜種を作っている事から、決してマラサイというMSそのものが不要だったわけではないと思われる背景があります。そういう意味からも、マラサイは性能が問題で不採用になったわけではない、ということでしょう。

 つまりマラサイは、実益の観点でエゥーゴに拒否され、政治的理由でティターンズに拒否された悲運のMSだったということになります。その真の居場所は…ハイザックを運用していて、かつアナハイムとのしがらみのない組織…となると、ジオン共和国だったんでしょうね、やっぱり。
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コメント
コメント
>アナハイム側が生産を絞った

キリマン・マラサイ生産の背景がコレじゃなかったっけ?

そりゃ正規部品の納入止められたら、ピーコ品で代用するしか配備機の稼働状態維持できないもんなぁ。

その辺を次期主力機であるバーザム系部品で代用可能にしたの改良機が、グリフォンってことで。
2010/08/28 (土) 23:52:21 | URL | とっぱ #B8xSsyyA[ 編集 ]
アナハイムからすればエゥーゴでもアクシズでも「宇宙同士、コロニー同士の利権争い」ですから
あくまで連邦軍(正規軍)やティターンズ(ネオジオン)を商売相手にしたほうが儲かるんでしょうね。
だからエゥーゴやアクシズは連邦に一泡吹かせて商売相手として引き出すためにMSを提供して
さらに連邦全体を商売相手にする。
少なくともグリプス戦役から第1次ネオジオン抗争あたりまでは大成功ですけどね。
第2次ネオジオン抗争なんて連邦とネオジオンの両軍相手に大成功ですからね。

スポーツで言うところのスポンサーとなって試験的と宣伝の意味合いでプロに新製品を使ってもらって
「プロと同じ品を欲しい」という一般のアマチュアの人に大量に売る。
石川遼選手と同じゴルフクラブだったり、競泳で話題になったスピード社のレーザーレーサーなどが良い例ですね。
エゥーゴが強い、アクシズも強い→ティターンズに配備→連邦正規軍も大量に高性能な量産機体を欲しい。
一連の流れができますね。
2010/08/29 (日) 11:49:43 | URL | #-[ 編集 ]
>とっぱさん
そうです、要するにキリマン・マラサイの設定なのですが、その設定がなくても類推できることかなと。
ティターンズ優勢のままだったら、むしろアナハイムはエゥーゴを切り捨ててマラサイや量産型サイコガンダムの生産を進めていたのかもしれませんね。

>名無しさん
Z~ZZの時代はちょうど次世代MSのフォーマットを各企業が争っている状態だったんでしょうね。
そんな中でガンダリウムγとムーバブルフレームの技術をほとんど独占したアナハイムが第2世代MSのフォーマットを確立したと。
結果、アナハイムのMSが一番優れているので、どの軍もアナハイム製を採用するようになったということなんじゃないかと思います。
2010/08/30 (月) 22:55:54 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
マラサイの発展系としてギラ・ドーガを生産、ネオ・ジオンに売るわけですから、このラインも無駄にはなっていませんね。ホビーハイザックはやはりこのラインが残っていたから余剰で製作されてオマケにつけたのかもしれません。
善悪は抜きにして、この時期のアナハイムの商人ぶりには頭が下がります。
2010/08/31 (火) 13:39:10 | URL | 巨炎 #mQop/nM.[ 編集 ]
まあ、保険のつもりというのもあるんでしょう。エゥーゴが負けちゃえば困りますからね。

結局マラサイやネモとかってのは半分は投資みたいなものんでしょう、制式取れる前にティターンズが負けたんで取れなかったんでしょうが、おかげでエゥーゴ側からあれこれと契約は取れたんで目的は達したと。
2010/08/31 (火) 19:15:49 | URL | ドクトルK #-[ 編集 ]
>巨炎さん
まさにアナハイムの独壇場って感じですよね。
それが全部ラプラスの箱のせいだとは思いたくないです…。

>ドクトルKさん
実際のところアクシズが帰ってこなかったらエゥーゴに勝ち目なかったですしね。
ティターンズが勝ったら次期主力機はマラサイの後継機とゼク・アインの競作だったりしたんですかね~。
2010/09/02 (木) 22:37:41 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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