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ガンダムネタだけを語るブログです。
一週間戦争とブッホ・コンツェルン
 クロスボーン・バンガードを設立した企業であるブッホ・コンツェルンは、元は廃品回収業、ジャンク屋として始まった企業でした。そんな企業が急激にのし上がったのは、それだけジャンク屋という仕事が引く手数多だったことを意味しています。それは何故か。
 結論を言えば、戦争があったからです。最も宇宙にジャンクを撒き散らした戦争は、一年戦争。そのうちでも、最初の一週間戦争こそが、人類史上で最もスペース・デブリを生み出した戦闘であったと言えます。なぜならば、この一週間で、サイド1,2,4の3つを壊滅させてしまったからです。
 極端に言えば、このジオン公国の急襲が、後のクロスボーン・バンガードを生み出す伏線にさえ、なっていたということになります。

 実際のところ、ルウム戦役を含めた一年戦争初期の戦闘が、一年戦争で発生したデブリの大半を占めていたと考えられます。そしてその多くはMSや艦艇の残骸ではなく、コロニーの残骸だったのではないかと思います。

 スペース・コロニーの建造は、地球連邦政府の一大事業であったもので、相当な手間と経費と資源をかけて作られています。となると、コロニーの残骸一つも、他のコロニーの修復に流用できる貴重な資源であった可能性さえあります。それを回収するというのは、確かに重要な事業でしょう。
 それ以前に、宇宙のゴミは地球のように微生物が分解してくれませんから、重力の均衡したポイントに永遠に溜まっていくことになってしまいます(だからサイド5があった宙域は「Zガンダム」で魔の宙域と呼ばれていたわけで)。誰かが取り除かなければ、無くなることはありません。そのためデブリが存在する限り、ジャンク屋の仕事が無くなることはないわけです。

 しかし、デブリの回収は海岸のゴミ拾いとは比べ物にならない危険があるわけで(隕石群に飛び込んでその中の隕石を取ってくるようなものですから)、誰でもやりたいと思えるような仕事ではありません。逆に言えば、そんな仕事を誰よりも多く引き受けてお金を稼いだ企業というのは、並々ならぬメンタリティを持っていたということになります。

 そういう環境下で鍛えられた人間を更に訓練して兵士にし、貴族主義という思想さえ植え付けたのが、クロスボーン・バンガードなわけです。志願すれば誰でもなれそうな連邦軍とは、根本的に質が違います。例えるならば、ただ公務員試験に受かっただけの新米警官の集団と、危険な肉体労働を何度もこなしてきた猛者にマインドコントロールを施したガードマンの集団くらい違うわけです。そりゃ戦ったら勝負にならないわな、ということになります。
 それまでの宇宙戦争は、基本的にジオン軍の残党と、地球連邦軍のみで行なわれていたと言っても過言ではありません。しかしここにきて新たに台頭してきたのは、新たなコロニー国家ではなく、一企業の私兵だったことになります。割と見過ごされがちなんですよね、これ。
 実際にはコスモ・バビロニアという国家を立ち上げる事で国家軍となるわけですが、その成り立ちが市民国家ではなく企業だったというのは、意外と時代を捉えていたのかなとさえ思います。国が領土拡大の限界に達し、その維持を目的とするようになって、世界を動かすことができるのは国家間を移動出来る企業になった、と考える事もできますし。
 しかし、このアイデアを引継ぐガンダム作品は未だに現れないですね。Vガンダム以降、ほとんどの作品が国家間あるいは国対テロ組織の戦争を描いてますし。まぁ、企業が直接武装蜂起というのも現実味がないからなんでしょうけど。

 考えようによっては、クロスボーン・バンガードはジャンク屋魂を持った最強の軍隊なのかもしれませんよ。全員ロウ・ギュールみたいなもので(笑)
 冗談はさておき(クロスボーンの兵士がみんなブッホの社員だったわけじゃないし…)、突然ぽっと出たように見えるクロスボーンも、そのバックグラウンドを見ると、ちゃんとファーストガンダムのその後の物語として繋がっているんですね、という話でした。
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コメント
コメント
ブッソはジャンク屋からのし上がったと言う事はU.C世界にもジャンク屋組合が存在していたかもしれませんね。“機動戦士ガンダム戦記”にてコロニー公社の技師がジオン軍に参加させられた事例もあるので中立性を高める為にジャンク屋達も組合を結成したと思うんです。ブッソはそこを土壌にして“財閥”を築いたと思うんです。


デブリの回収に関しては“プラネテス(TV放送版)”が参考になりますね。
2010/05/11 (火) 22:16:02 | URL | YF-19k(kyousuke) #vOF08ZPo[ 編集 ]
>しかし、このアイデアを引継ぐガンダム作品は未だに現れないですね。
まあ企業だったらアナハイムみたいに経済的に黒幕になった方が効率的
って考え方も出来ますもんね。

ただWのロームフェラ財団は黒幕的要素と私兵による世界掌握を同時にやった組織ではあります。
EWではコロニー側もバートン財団が絡んでいたことになり、
Wは最終的には宇宙と地球の争いになったものの、
発端は企業同士の争いだったという見方もできるのではないでしょうか?
2010/05/12 (水) 20:57:32 | URL | ゼロウ #-[ 編集 ]
アナハイムも下請けにデブリ回収などをさせてたみたいです。
馬場康士さんの「DEAD ZONE」で描かれてました。
2010/05/12 (水) 22:00:21 | URL | カセクシス #o/PXu/q6[ 編集 ]
>YF-19kさん
宇宙世紀のコロニーは公社の支配下にあるので、組合の結成というのはあり得そうではあります。
ただSEED世界ほど宇宙の移動が自由でなさそうなイメージがあるので、
なんとなく全サイド規模の組合結成は難しそうだなと思いますね。

>ゼロウさん
ロームフェラは実質的に支配しているだけで、OZそのものは体制側の軍隊でしたね。
種デスのロゴスがそれに近いでしょうか。ティターンズの背後にも本当はそういうのがいた方がリアルな気がします。

ガンダムWはちゃんと設定を見直すと実はかなり練られてるんですよね。
個人的には非宇宙世紀の中で一番好きな世界観だったりします。

>カセクシスさん
ジョニーが出てくる漫画でしたっけ。
実際はアナハイムの関連企業の一つなんでしょうね。
2010/05/14 (金) 22:02:03 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
手元に資料がないので断言は出来ませんが、
wikipediaによるとOZは民間軍事会社だそうですので、
体制側とは言っても、支配はより直接的だったのではないかと思います。

どちらにせよロームフェラ財団はロゴスやティターンズと一線を画し、
私兵を用いたクーデターを直接可能だった点がブッホに近いと主張したわけです。
2010/05/14 (金) 23:38:38 | URL | ゼロウ #-[ 編集 ]
そうか、そういえば秘密結社とか言われてましたね。
全然話の内容理解できてなかったんだな自分…。
これを機会に全巻読み直してみようかと思ってしまいました。
その気になればOOやSEEDくらい外伝作れそうな世界観ですね。
2010/05/15 (土) 23:00:55 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
早朝から失礼
ほんと爺並なみの生活サイクル(笑)

たしかUCにもジャンク屋の組合があったような…(コロニー単位で独立した組織なのか…SEEDのような規模なのか不明)
ZZでシャングリラコロニーの工業用ハッチの開閉権はジャンク屋組合がにぎっていた


アーガマシャングリラからの脱出に使おうとしたら
工業用ハッチの開閉権はシャングリラのジャンク屋組合がもってるとかで…公社のチマッターが交渉にいったらジャンク屋につかまってつるし上げられるはなしがあった…

300mオーバーの軍艦の出入りできるハッチの開閉権にぎってたり、コロニーのかなりの区画(戦闘でジャンクの山のなかを飛び回ってるくらい)をジャンクで占有してたり、コロニー公社のチマッターをつかまえて縛り上げるくらいだからなかなか質の悪い(笑)
もといそれなりに力のある組織ではないかと
14歳のジュドーたちからもジャンクを買い上げてるし…法規制とかどうなってるのかな

一年戦争後の連邦は軍縮をくりかえしてるし、パイロットやプチモビや宇宙船舶などを使える人材…あと技官やらを連邦からあぶれた軍人崩れ
ジオン系やティターンズにいて敗戦ではじきだされた人材

ブッホはそのへんを拾い集めて、技術力や力をつけていったのかな
2010/05/27 (木) 04:39:38 | URL | うま #-[ 編集 ]
元々コロニー内の規律というのはあまり厳しくなかったのかもしれませんね。
公社と癒着して実質コロニーを私物化していた例もありますし。
地球、中央政府に干渉できないという絶対的な決まりの外は、割と自由だったようにも感じます。
逆にそれを放置だとして反乱に繋げたのが、スウィート・ウォーターを拠点としたシャアのネオジオンだったというところでしょうか。

逆にそういう放置状態を利用して独自の組織を作り上げたのが、ブッホだったんでしょうね。
2010/05/29 (土) 17:31:21 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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