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バージムがエゥーゴ用に開発されていた理由
 コミック「ダブル・フェイク アンダー・ザ・ガンダム」に登場するMSの中に、MSA-008/RGM-87バージムという機体があります。MS大全集には掲載されていない機体なのですが、れっきとした作中に登場しているMSです(GジェネFには出ています)。
 このMSは、バーザムにGM系との互換性を持たせた機体という設定なのですが、エゥーゴ用に開発され、後に連邦軍に制式採用されたという経緯があったとされています。
 しかし元になったはずのバーザムは、ガンダムMk-IIを参考に開発された、ニューギニア基地製の、主にティターンズが使用した機体です。一方のバージムは、エゥーゴ用に作られ、かつ型番からアナハイム製であることが明らかです。

 何故、ティターンズ側が主力として採用していた機体の同系機を、アナハイムがエゥーゴ用に生産していたのでしょうか。参考となる設定がほとんどない中で、推察してみようと思います。

 エゥーゴとティターンズの両方で使用されたMSといえば、GMIIが挙げられます。ただし、GMIIの場合は元々連邦軍全体に広く配備されているGMの改良型でしかありません。この点は、新型機であるバーザムと違い「両軍にあって当然」だった環境が大きいと言えます。
 ただし、ティターンズのGMIIはグリプスで多少のマイナーチェンジが行なわれた仕様となっています。これは、連邦軍とは独自の採用システムをもつティターンズが、GMIIを改めて自軍のMSとして採用した事で生まれた機種であると言えます。
 これと同じような形でバーザムとバージムに分化した、と考える事ができます。つまり、元々GM系との互換性を重視したバージムという機種があって、それをティターンズが独自にバーザムとして採用した、というパターンです。これは実はバーザムの後にバージムが作られたのではなく、バージムの方が先だったというアイデアなのですが、これは元設定でバージムが「バーザムの発展型」とされているためにちょっとあり得ないかなと思います。

 では、GMIIとは逆パターンはどうだ、と考えてみます。つまり、連邦軍が開発したバーザムというMSを、エゥーゴが独自にバージムという形で採用した、というものです。エゥーゴはGMII、ネモ、GMIIIといったGM系の機体を主力機として採用していますので、やはりGM系との互換性があったほうが都合がいいと考えられ、理に適っています。
 それどころか、バーザムはニューギニア基地製なのですが、ハイザックやマラサイがRMSナンバーを持ちながらアナハイム製であるように、必ずしもRMSだからアナハイム製ではないとは言い切れない…つまり、バーザムがアナハイム製であることも決してあり得ないわけではありません。ガンダムMk-IIからのフィードバックも、実機をティターンズから入手したアナハイムだからこそ可能だったと考える事も可能です。同じくフィードバック元っぽいヘイズルのデータだって、エゥーゴに流出しているわけですし。
 しかし、バーザムが配備された頃はまだティターンズが連邦軍の主導権を握っていた頃です。アナハイム製のMSが量産機として採用される可能性は限りなく低いと言えます。そう考えると、バーザムはアナハイム製ではない、と考えるのが自然でしょう。
 つまり、バージムは「バーザムをアナハイムが改設計し、GM系との互換性を持たせたもの」であるというところまでは間違いなさそうです。では、何故アナハイムはバーザムを改設計したのでしょうか。

 一つ考えておかなければならないのは、バージムの開発時期です。ティターンズが健在の時期に開発されたのであれば、バーザムの技術を盗用してアナハイムが独自に開発した機体であるという考え方ができますが、ティターンズ崩壊後に開発されたのであれば、単にバージムの生産ラインをアナハイムが引継ぎ、GM系と互換性の高い形にアレンジしただけと考える事が出来ます。
 連邦制式コードがRGM-87であることを考えると、0087年に制式採用されたと考えられますが、バージムがRGMナンバーを得たのはエゥーゴが連邦軍の主導権を握った後です。シャアのダカール演説が11月16日であるという設定からすると、タイミングは極めて微妙なところです。また、それ以前にバージムはMSA-008というコードでエゥーゴ用に開発されていたわけですから、バージム開発のタイミングはダカール演説よりも前である可能性の方が高そうです。
 可能性として考えられるとすれば、カラバがニューギニア基地を攻めた際にデータを入手し、アナハイムがそれに基づいてバージムを開発したのかもしれません。ホンコンから脱出したアウドムラは、カミーユを宇宙に上げた後、ニューギニアに向かっています。そこでバーザムの開発プラン(ギレンの野望的な意味)を手に入れていたとすればタイムスケジュールとしても辻褄が合いそうです。

 しかし引っかかるのは、エゥーゴが主力機としてバージムを運用した節がまったく見られないことです。果たしてそうまでして、入手したバーザムのデータからアナハイムが独自にバージムという機体を開発するメリットがあったのでしょうか。ガンダムMk-IIやF91のように、アナハイムから見て魅力的な技術がバーザムにあったようにはあまり思えません。あったのなら、もっと技術を受け継いだ機体がたくさんあったはずです。そうでないのであれば、むしろバージムの採用は、在庫整理に近いものだったのではないでしょうか。
 バーザムは、ハイザックに代わるティターンズの主力MSとして採用されているようですが、開発はあくまで連邦軍です。また、配備が始まった頃はエゥーゴとティターンズの立場が逆転するところでした。このことから、バーザムはティターンズが実権を握っている間に大量配備が決定されていて、各地で生産される予定だったと考えられます。しかし、本格配備が始まる前に連邦軍の実権はエゥーゴが握る事になります。
 MSの配備計画が簡単にキャンセルできるものではないとすれば、エゥーゴが実権を握った後も、バーザムの生産を止める事は出来ません。しかし、バーザムは武装はともかく本体については既存のMSの互換性がない独自設計です。こんな使いづらいMSを配備してられるかと、改装して運用するために考案されたのが、バージムという機体だったのではないでしょうか。
 この考え方は、ガルバルディβに近いものがあります。この機体は、旧ジオンが開発したMSをそのまま流用する形で、連邦軍が量産しているのですが、その際にリニアシートの導入など設計変更が加えられています。そのため、他の旧ジオンのMSが当時のままの型番で運用されているのに対し、ガルバルディには新規の型番が与えられています。バーザムについても、同じような過程を経てバージムとしてエゥーゴ、連邦軍に採用されたのかもしれません。

 バージムは、あくまですでに生産体制が始まってしまったバーザムのラインの再利用のために開発された、とすれば、理に適っているのではないか、というお話でした。
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コメント
ガンダムMKⅡ→バーザムって地球至上主義とティターンズの屈折と限界を物語っている気がして、妙に生々しくて好きです。
今回の考察を基に考えるとエゥーゴがそのしりぬぐいをさせられてるって感じになってこれまたいい感じですし、歴史的意義まで持たせてもらえてマイナーMSのバージムも浮かばれることでしょう。
2010/04/19 (月) 00:35:20 | URL | フェーベ #-[ 編集 ]
アナハイムって、一応バーザム(改?)を評価試験している節があるんですよね。
Gディフェンサーとの合体に関して。
旭屋フィルムコミック設定ですが。

まぁ、そんなわけでガルバルのような存在というのは、非常に良い例えですね。
2010/04/19 (月) 08:20:49 | URL | とっぱ #B8xSsyyA[ 編集 ]
ジムⅡや後のジムⅢでの性能の限界はもう見えていたでしょうから、ハイ・ローミックスするにしてもできるだけジムと一緒に使えるMSを欲していたのかもしれませんね。

ディアスやマラサイでは無理だったけど、まだ設計の変更の余地があったのがバーザムだったのかもしれませんね。
2010/04/21 (水) 23:59:21 | URL | ドクトルK #-[ 編集 ]
在庫整理や運用面の改善と言うのは連邦軍の都合ですが、
アナハイム側としては「頼まれたから作った」という以上の
考えは別になかったのでしょうか。
当時はまだまだ可変機を売り込むつもりで(つもりの部署が)、
そのコンセプトに目をつけたりだとか。
2010/04/23 (金) 11:05:21 | URL | ネイ #hMQsNE4E[ 編集 ]
やはり、兵器体系としての「バーザムシステム」の存在を感じる…

バーザムってのは、バーザム一機種の名称ではなく、「ガンダムシステム」に続く、連邦の兵器コンセプトの一つなのでは?
2010/04/23 (金) 21:12:57 | URL | 叡天 #-[ 編集 ]
>フェーベさん
バーザムにどうやってMk-IIの技術が反映されたのかは気になるところなんですよね。
ティターンズの独自開発だったはずのMk-IIに対し、バーザムはおそらく連邦製なんでしょうし。

>とっぱさん
バージムとして運用している以上、何らかの実験はしているでしょうね。
バーザム改は実はアナハイム製だったりして…。
Mk-IIのパーツ生産はティターンズよりもアナハイムの方が積極的だったでしょうし。

>ドクトルKさん
ハイローミックスの候補案のひとつだったのかもしれませんね。
ネロや百式改とかと同じで。

>ネイ
アナハイム側としては積極的に開発を進める理由はなかったと思います。
GM系との互換性確保のための改設計を連邦から委託されただけなのかも。

>叡天さん
ティターンズとしては今後バーザム中心の兵器体系を構築する予定があったのかもしれません。
しかし結局、政権交代(?)でなしになってしまったと。
2010/04/25 (日) 12:44:56 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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