がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
イフリートが開発された理由
 ゲームオリジナルMSとしてはだいぶ有名になったイフリートですが、すでにグフ、ドムという接近戦・高速戦の両方で陸戦に優れた機種が存在するにも関わらず、また別の機種をわざわざ開発しているという点では疑問のあるMSです。
 しかし、グフとドムの特性を理解すれば、イフリートというMSが、それも地上軍の独自開発で作られた理由というのは、割と簡単に見えてくることに気づきました。

 グフはザクを陸戦に特化した機体として再設計し、固定武装を強化した機体ですが、一方でド・ダイとの連携運用が飛行試験型を下して採用されている事も特徴です。
 一方のドムは、ご存知の通りホバー移動を可能としたMSで、地上を歩行せず高速で移動できる事が最大の特徴です。
 両機に共通するのは、「MSの長距離移動」というザクでは不可能だった問題を解決しているということです。グフは空中を、ドムは地上を高速で移動する事で、MSによる長距離侵攻を可能としています。

 しかし、そもそも両機が想定している長距離侵攻というものは、戦線の拡大が可能であり、電撃戦が展開できる序盤戦で行われるものであって、戦線が延びきって制空権も確実に確保できない状況では、そう多く展開されるものではありません。
 そういう意味では、グフはまだしもドムについては実は高性能でありながら性能を発揮する機会が配備された頃には少なくなっていた、という現実があったと考えられます。
 また、グフについても主にエースパロットが運用していたように、扱いはあまり簡単ではない機体だったように思います。固定武装の運用を前提とした近距離戦用の機体というのは、扱いが難しいというかおそらく根本的にザクとは操縦方法が異なっていたのかもしれません。機体はザクそっくりでも戦い方はまるで違う機体であり、OSも違っていたのかも知れません。

 つまり、現場の視点で見れば、ドムは「今更こんなん配備しても遅えよ!」と言いたくなる機体であり、グフは「こんな扱いにくいものよこすなボケ!」という機体だった…のかもしれません。現場が欲していたのは、慣れ親しんだザクの純粋なバージョンアップだったと。
 そこで出てくるのが、イフリートです。この機体は、グフとドムの中間に位置する機体とは言われますが、特性としては、固定武装を持たず、ホバー機能があるわけでもなく、そういう意味では陸戦型MSの中では最もザクに近い機体であると言えます。
 地上軍は特定の状況に特化した陸戦型MSばかり送りつけてくる本国に見切りをつけ、自分達のニーズに即した新型MSを独自に開発した結果、イフリートを生み出したと考えると、辻褄が合います。
 結局のところ「地上軍が勝手にMS作ってんじゃねぇよ」ということで8機生産しただけで開発は中止になってしまうわけですが、そうまでして地上軍が欲していたのが、イフリートというMSだったのかもしれません。

 ところで、イフリートはMS-08TXという形式番号ですが、同じMS-08のナンバーを与えられていたいわゆるYMS-08A「高機動型試作機」と呼ばれるYMS-07Aの競合機も、同じように純粋なザクのバージョンアップとして開発された機体です。
 YMS-08Aはザクに比べて突出したものがなかったために不採用になった機体です。後のイフリートのことを考えるとその判断は間違っていたようにも思いますが、イフリートが地上戦においてはゲルググに匹敵する性能を持っていたということから考えると、それくらいのスペックがなければザクのバージョンアップ機としては力不足だったとも考えられ、YMS-08Aのコンセプトは時期尚早だったということなのではないかと思います。

 さて、ではYMS-08Aとイフリートの関連性についてですが、外見上の共通点は皆無なので、同一機種とは考えにくい物があります。むしろ外見的にはグフに近いのですが、YMS-08Aをグフの設計を流用する形で再設計したものと考える事もできます。しかし、無理に関連付けるよりも空き番を利用した新設計機と考えた方が自然だと自分としては思います。

 なお、総解説ガンダム事典だとイフリートはドムと競合したと言われるグフの後継機と解説されているのですが、これは物凄い飛躍であると思います。開発時期を考えると必ずしもドムとバッティングしないとは言い切れませんが、ドムがMSの移動能力向上という課題を解決するために開発されているのに対し、イフリートはその点の解決姿勢が見られず(グフ同様にアンテナを持つためド・ダイとの連携を前提としている可能性は否定できませんが)、兵器としては競合していないのではないかと。まぁ断定はしていないんで逃げ道はあるんですが。

 ガンダムエースのGAME's MSVでイフリート改が取り上げられた時は、YMS-08AとMS-07C-5の流れを汲む機体と紹介されたようです。コンセプトは前者、機体ベースは後者と考える事はできるのかなと思います。

 上記の2つの記述から考えると、開発時期がドムと近く、また現場としてはドムよりイフリートのような機体を求めていたという意味では競合しており、その意味でドムとの競作と誤解されているのではないか、という落としどころはあるかなと思います。

 いずれにせよ、グフの運動性とドムの装甲を併せ持ったザクのコンセプトを純粋に引継いだMS、それがイフリートであったということなのではないでしょうか。
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コメント
コメント
いつもながら、長谷川裕一先生バリの愛情あるつじつま合わせ、頭が下がります(笑)。
最近のガンゲー開発陣は宇宙世紀の世界観を踏みにじっていると感じますね。
「M‐MSVにゴツいガンダムあったよなァ?アレぶち込んどけや」みたいな。
それで、関連商品でプラモだしたり。個人的にはガンダムで行きすぎた商業主義は見たくありません。
でも「悲しいけど、これって商売なのよね」
2009/09/17 (木) 08:58:21 | URL | DAI #-[ 編集 ]
M-MSVのリメイクに関しては、無理のあるデザインを少なからず中和しようとしている意図が見えるのでまだいいんですが、
ゲームに都合のいいMSを設定するためにハーモニーオブガンダムをやったというのはちょっといただけなかったですね。
ゲームとプラモはちょっと購入層が違うようで、
商売としてはあまり成果が上がっているようには見えないんですけどね~。
2009/09/17 (木) 22:42:49 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
イフリートはEXAM開発当時の新鋭機であったため、システム搭載のプラットホームとして使われましたが、性能不足で頓挫、連邦にクルスト博士が亡命して、陸戦型GMでやるもやはり性能不足、結局陸戦型ガンダム…といういきさつがあったように思います。

特徴は武装とEXAMシステムを使えるという高性能なコンピュータの搭載ですが、これは元々センサーや通信機器の充実を目指したのではないでしょうか?
つまりはドダイ降下後の陸戦用の指揮官機として、ドダイやザクJ型なんかを指揮することを前提とした機体であると。
ショットガンとヒートサーベル、ショルダースパイク?という自衛用(それでも血気盛んなジオン将校は突撃するでしょうけど)な装備なのもなんとなく丸く収まる気がします。

つまりは時期ザクⅡS型を想定していた、と。問題はわざわざ専門に新規設計するべき機種かということですが…ショットガンも含めて。

専用ショットガンなんて近距離用の武装を開発するあたり時期陸戦用量産機として考えてなかったのではないでしょうか…
08小隊のときのようにジャングルで遭遇戦になったら、真価を発揮しそうですが。
2010/01/27 (水) 18:31:19 | URL | #SFo5/nok[ 編集 ]
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