がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
エゥーゴVSティターンズの裏側・世論編
 経済編ではグリプス戦役は地球資本と月資本の代理戦争であり、政治編では地球の復興とコロニーの復興のどちらを優先すべきかの争いであったということを書きました。今度は世論編です。
 とはいえ、作中に世論がどのような論調であったかを示す描写はなく、基本的に推測に頼る形にはなります。ただ、状況証拠から類推していけば、ある程度の内容は想像する事ができます。

 まず、スペースノイドについての想像は容易です。というのも、一週間戦争で連邦寄りのサイドはほとんど壊滅させられたわけですから、基本的に親連邦的な考え方は少数である、と言えます。もちろん個人の思想まではわかりませんが、マスコミや団体の風潮としては、あまり連邦に肯定的な態度ではなかったように思います。
 つまり、スペースノイドの市民運動、後にエゥーゴとなる考え方が広まりやすい土壌であったと考えられるのです。実際、「逆襲のシャア」においては、ロンド・ベル隊が全てのコロニーを調査したのにネオジオンの足取りをつかめなかったという説明がありますが、それほどまでにスペースノイドは反連邦的な態度を示していた事になります。
 皮肉なのは、そのような土壌を作ったのがジオン公国による大量殺戮の結果だったということですね。ここまでギレンは見越していたんですかねぇ。

 続いてアースノイドですが、基本的にはエリート層、富裕層が大半であるようで、親連邦というよりは反スペースノイド的な風潮があるのではないかと思います。どちらかというと、人種差別的な感情ですね。地球の豊かな環境、あるいは経済的に豊かな環境にいるが故に、限定的な空間で切り詰めた生活をしているスペースノイドというのは侮蔑の対象にさえなるのではないかと思います。また、ジオンの所業のせいでそういった意識は更に強まっているはずです。
 ただ、アースノイドにも貧困層がいないわけではなく、また不法居住者とよばれる層がいることが「閃光のハサウェイ」や「Vガンダム」では明らかにされています。これらの層はあまり連邦をよく思っていないのかなと思います。もっとも、不法居住者の場合は参政権もないでしょうし、ほとんど政治的には無視されているのでしょうけど。
 また、地球にもカラバという反連邦組織があったように、連邦をよく思っていない層は貧困層に限りません。これはどのような層だったかというと、基本的には連邦の主流派に属さない(属せない)層なのではないかと思います。旧世紀から続く反保守層の流れを汲む人々なのかなと。
 ただ、これらのアースノイドの反連邦層が必ずしも親スペースノイドとは言えなかったのではないかと思います。エゥーゴとカラバのように、政治的な意味で強調する事はあったとしても、住む環境の違いというのは簡単に埋められる物でもなかったのではないかなと。

 では、スペースノイドには本当に反連邦派の人間しかいなかったのかというとそうではなく、実はスペースノイドにおける最大の親連邦派というのはジオン共和国です。ザビ家を出し抜いて連邦と講和を結んで、その後事実上連邦の傘下にくだりティターンズにも徴兵されていたような国ですから、(当然ザビ家やジオン公国を是とする層もいるにしても)主流派は親連邦派だったと言えます。
 ただし、ハマーン凱旋後のサイド3はアクシズの住民も合流していますので、必ずしも親連邦が絶対多数とは言えなくなっているかもしれません。

 大別した場合、スペースノイドはジオン共和国とそれ以外で親連邦・反連邦に分かれ、アースノイドは主流派と反主流派に分かれるものの、原則としてスペースノイドに対する嫌悪感を持っていると考えられます。

 面白いのは、一年戦争の前後でコロニーにおける親連邦・反連邦の構図が完全に逆転しているということですね。一年戦争前は、サイド3とサイド6を除く全てのコロニーが連邦寄りとしてジオンの攻撃対象になっていました。中立のサイド6を除くと、サイド3が反連邦で、それ以外が親連邦だったということになるのですが、戦後はサイド3が親連邦で、それ以外が反連邦だったということになります。
 サイド3では反連邦以上に反ザビ家(あるいは反戦)の考えが勝る形で共和国へと移行していったのに対し、それ以外のコロニーは戦後の連邦政府の姿勢への反発という形で反連邦へと傾いて行ったということになります。ザビ家という行きすぎた存在への反発と、戦後の対処を誤った連邦への反発が、双方の立場を入れ替えたということになるでしょうか。
 一方の地球においては、一年戦争によって反スペースノイド感情が余計に高まる結果になったのではないかと思います。それが地球の復興優先という行動に繋がったとも言えますし、そう考えるとスペースノイドの反連邦運動というのは起きて当然だったのかも知れません。
 そのような中で、今度はティターンズという行き過ぎた存在への反発が、連邦の主流派と反主流派を入れかえる事になります。が、これはあくまで連邦内の勢力図を入れかえただけで、対スペースノイドという点においては、あまり変化がなかったようです。

 ザビ家が地球とコロニーを攻撃し、反ザビ家が地球と結ぶことで戦争は終わったものの、地球はザビ家だけでなくコロニーまで敵視してしまった。そのためにコロニーが地球と敵対する事になった。これがグリプス戦役の状況です。
 その中で、地球の中の急進派を倒すために地球の穏健派とコロニーが結びついたものの、結局地球の穏健派はコロニーを切り捨ててしまった、という結果になります。(その一方でザビ家が帰ってきて反ザビ家やコロニーと融合を企んだのですが、内部分裂で自滅しました。そういう意味ではZZの物語は世界情勢にはあまり影響を与えなかった…のかもしれません。あるいは地球の反コロニー思想を逆撫でしてしまった?)そしてコロニー・ザビ家・反ザビ家の急進層がシャアのネオジオンという形で表面化し、自爆したという感じでしょうか。
 結局のところ、様々な状況の変化で対立図式は変化した物の、地球がコロニーを一方的に嫌悪しているという構図はずっと変わっていないように思います。一方で、コロニーの側も行動を起こす度に地球の神経を逆撫でしてしまっているようです。この様に考えると、ガンダムUCの物語もその延長線上にある事がわかるのかなと。

 最終的に世論というよりは世界情勢の話になってしまいましたが、世論は情勢に流される物ですから、大体そんな感じなのかなと思いました。
 ジオンの急進派たるザビ家が追いやられ、連邦の急進派たるティターンズが追いやられ、コロニーの急進派たるネオジオンが追いやられた結果、だれも急進派がいなくなった世界で、結局一年戦争の前とさほど変わらない世界になった、というのがガンダム世界の歴史でしょうか。
スポンサーサイト
コメント
コメント
>一方の地球においては、一年戦争によって反スペースノイド感情が余計に高まる結果になったのではないかと思います。それが地球の復興優先という行動に繋がったとも言えます

そうではなく、純粋に地球の荒廃の方が凄かった…という一点に尽きるのではないのでしょうか?

国土の半分以上を蹂躙され、コロニーは落ち、サイドはサイド6を除いて全滅。

宇宙には一応中立とはいえ一度独立したサイド6しかないので(生き残ったコロニーもわずかながらはあったでしょうが)、当然の帰結として、地球復興を優先したのだと思いますが…。

ここで問題なのは、他のサイド(3と6以外)の人口はどこから来たのか?という問題です。

戦後のベビーブームがあったということで、0096前後には120億人程度まで人口が回復しているということになっているようですが、だとすると、異常なほどの人口増加が起こっているといえます。たった、20年足らずで、人口が倍になっている訳ですから。
2009/09/14 (月) 22:42:10 | URL | 陰鏡 #nL6A2.tM[ 編集 ]
国家全体が壊滅したとして、地方より首都を優先して復興するのは当然の事ですので、
地球優先の復興というのは確かに合理性があります。
しかし、それに乗じて利権を拡大しようとした層がいて、
また地球復興の恩恵を全くあずかれない層が自分の利益を主張したために、
地球と宇宙の論争が始まったのかなと。

人口については、戦争で死んだ「総人口の半分」の全てがスペースノイドだったとしても、
まだアースノイドより多いという現実がありますので、
そのうちのどれくらいが月、サイド3、サイド6の住民だったかはわかりませんが、
それ以外のサイドも一般住民についてはそこそこ残っていたのかなと思います。
増加率はともかくとして…。
2009/09/15 (火) 21:36:07 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
一年戦争直前で、宇宙が90億、地球が30億というのが一般的な数値のようですね。

コロニーでは自然増がないとのことなので、基本的に人口の増加は地球で発生しているということになりますか。

一週間戦争で、死滅した人口は総人口の約半数ということで、多くの資料が55億人としています。

これはコロニー落としの二次災害による人口減も含まれているようなので、地球人口が15億として、40億が宇宙で死滅したことになります。

各サイドの平均人口が15億となりますので、総人口65億が残存していたとして、宇宙で50億残っている計算になります。

サイド6が疎開した人口を含めて20億弱として、サイド3が密閉型にすることで30億弱。月には1億程度とする資料が多いようです。

戦後、サイド3の移民は各サイドに帰還したと考えられますので、サイド3が15億に戻ったとして、1・2・4で5億人程度がUターンしたことになるかと。

こう考えると、宇宙って元ジオン国民ばっかり…ってことですよね。
2009/09/18 (金) 03:43:51 | URL | 陰鏡 #nL6A2.tM[ 編集 ]
なるほど。数字で計算すると結構見えてくるものですね。
一年戦争中にサイド3にいた人間は反連邦的報道の中を生活していたわけですから、
そりゃ戦後の反政府運動にも同調するわけですね。
2009/09/19 (土) 00:04:31 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 がんだまぁBlog all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.