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タイラント・ソードのメカを肯定してみる・タイラント・ソード編
 タイラント・ソードの中で現在の公式ガンダムに関わってきそうなMSだけ肯定してみようと思って始めたこの企画ですが、結果的に主役機たるタイラント・ソードそのものを肯定しなければ筋が通らなくなってしまいました。まぁ、枝葉だけ肯定して幹は無視なんて無理ですもんね。

 というわけで、ちょっと本腰入れてタイラント・ソードという機動兵器について考えてみました。

 タイラント・ソードの特徴について列記します。

・アナハイムの「SE計画」によって開発された、MSに代わる新しい機動兵器
・推進システム「SEドライブ」と「SEジェネレータ」がSEシステムの中核になっている
・SEシステムは"Subject Effacement"の略で、暫定的空間粒子消失制御システムを意味する。
・SEジェネレータはエネルギー効率が高く、空間を歪ませ磁場を狂わせるほどの出力を持っているため、反重力システムとエネルギーの消失、転移現象による通信システム及び空間センサーとして利用される。
・極めて高い機動力を持ち、既存のMSはいかに高出力機であったとしてもスローモーション以下にしか見えないほどである。
・高すぎる機動力故にパイロットにかかるGも尋常ではないが、SEシステムの反重力機能を慣性制御フィールドとして使用することでそのほとんどの負荷を軽減している。
・操縦システムは思考制御と自己進化型コンピュータを併用している

 要するに、動力系・推進系が根本的にMSのレベルを大きく超えているスーパー機動兵器なんですね。いかに封印された技術といえど、これはオーパーツにも程があります。ミノフスキードライブとの類似なんかも指摘されてますが、どっちかというとIFBDとかその境地にまで達しているような気がしてなりません(笑)MSの概念を大きく超えているという意味では、マン・マシーンなんかと関連付けたいところでもありますが。

 ただ、今回はこの「SEシステム」なるものの具体的な性能まで肯定する必要はない、と考えています。ディジェSE-Rが「革新的な技術を搭載していると言われるが、詳細は不明」という設定になっているように、このSEシステムについても「抹消された謎のシステム」ということでいいと思うんです。
 あくまでタイラント・ソードの物語は元パイロットによる手記ということになっているわけですから、それがどこまで(宇宙世紀の世界の中での)ノンフィクションになっているかは微妙なところですし、無理に技術的側面で肯定する必要はないのかなと。否定する必要もなく、グレーはグレーのままでいいだろうという意味です。というか、そもそもSE計画自体がブラフだったということなので、どこまで本当なのかって話ですね。

 では何を肯定すべきなのか。それはこのSE計画というのが何のために存在し、何のために抹消され、その結果どうなったのか、という状況証拠になる点です。
 SE計画のあらましは、以下の通りです。

・当初は0083年に発足した単なる新型MS開発計画だった。
・戦後経済を一気に支配したアナハイムだったが、ティターンズの台頭とそれに対抗するエゥーゴの発足、アクシズの動向や木星圏勢力の拡大などにより世界情勢が安定しなくなってきたことを受け、政治的なブラフとしての意味で超兵器"ソード"を開発した。
・0086年にロールアウトしたタイラント・ソードだったが、そのポテンシャルは開発者の意図を超えた危険なレベルに達していた。強力すぎてブラフの意味を持たなくなってしまったため、計画は破棄された。
・SE計画の技術はZ計画などにスピンオフされ、細かい技術も地球圏の全てのMSに影響を与えていたため、実質的にはソードなしでもアナハイムは十分な影響力を手に入れていた。

 要するに、アナハイムが「ウチはこんなものも作れちゃうんですよ。こんなのが流通したら世界経済は一気に変わっちゃいますよ。逆らわない方がいいですよ」というレベルのものを作ろうとしたら、マジでシャレにならないものができちゃったので、やっぱりやめたと。だけどその過程でMSの開発技術レベルが飛躍的に上がって、結果的に様々な勢力に(より優れた)アナハイムのMSを提供することができるようになったので、結果オーライと。そういう話なんですね。
 強力な見せ札は存在するだけでプレッシャーになります。核兵器なんかがそうですね。大富豪あたりのトランプゲームで言えば、まだジョーカーが残っている、というのはどこで札を切るかの駆け引きの材料になります。ただ、それが強すぎる場合(ジョーカーを超えるカードが何枚も追加されたらどうなるか、という話です)、そのゲームが成立しない、根本的に別ゲームになってしまうレベルですので、不要になってしまった、ということなのでしょう。
 結果的には、確かにシャアの反乱時には敵味方両方のMSをアナハイムが生産していたくらいですから、ソードなんてなくても十分アナハイムは影響力を高めることが出来たわけですね。

 では、ソード兵器は何をもってそこまでの脅威となってしまったのでしょうか。SEシステムというものの性能を抜きにした場合、つまるところSE計画の最終目標が何だったのか、という話になるのではないかと思います。これについては、以下のような記述があります。

 「SE計画」による最終段階において予定されていた構想ではタイラント1機が、強力な火器を用いて前衛を務めるパシケファロ×3、後方支援用アパト×2、情報収集用に索敵能力を高めたイクチオン×1、タイラントをガードするスレイヴ×2、を随伴。これら無人の補助兵器は4種類8機によって、ひとつのユニットを形成するのである。このシステムが完成する事になれば、ソードは地球圏の全MSに匹敵する戦力になると想定される。ネオ・ファリアとソードがなぜ消滅したのか。その理由がここにある。

 要するに、1中隊レベルを1機1人で制御する兵器システムの開発が目的だったんですよ、SEシステムは。こうなるとパイロットの数も含めて戦術体系は根本的に変わることになります。これでは、確かにバランスブレイカーにも程があります。
 これは、無人操縦システムであるALICEが抹消されたのと経緯が似ているのではないでしょうか。前者は無人機を制御するシステム、後者は無人機そのものですが、「戦争にほとんどパイロットを必要としなくなる」という意味では同じものです。これにアウターガンダムネタを取り入れると…。

 宇宙世紀において、実は無人兵器の配備は可能だったのかも知れません。しかし、戦争は人間が兵器に乗ってやらなければならなかったんです。何故ならば、軍隊の存在自体が、失業対策を兼ねていたからです。軍の経費は節減したくても、人員は節減できない。そういう事情が、特に一年戦争後の宇宙世紀にはあったのではないでしょうか。

 ちなみにホビージャパン88年12月号によると、当時の連邦政府はアナハイムの傀儡である主流派、ティターンズ、エゥーゴの3つ巴だったようです。そして主流派がソードを開発し、ティターンズやエゥーゴに知られないためにソードを抹消した、ということになっています。
 アナハイムの傀儡というのはラプラスの箱のことを踏まえるとなんとなくわかる気がしますが、ティターンズ・エゥーゴと同等だったというのはちょっと意外ですね。両者に政治的に負けないためにソードの開発を推進したが、失敗して勢いを失ったことでティターンズに乗っ取られかけた、という感じになるのでしょうか。アナハイムとしては主流派とエゥーゴの両方に乗っかっていたのかな?というよりも主流派からエゥーゴに乗り換えたのか?
 また、SE計画がスタートしたのが0083年だったということを考えると、ガンダム開発計画の失敗の回復を目的としていた可能性が高いですね。しかしこれがZ計画に与えた影響って何だったんでしょうね。バイオセンサー絡みでしょうか。

 というわけで、タイラント・ソードは「無人制御機による戦術体系を構築する中核機として開発されたが、SガンダムのALICEと同様の理由で破棄された」ということで落ち着きました。
 しかし、まさかタイラント・ソードとセンチネルが繋がることになるとは…(笑)
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>Z計画に与えた影響って何だったんでしょうね

ゼータのシールド(笑)
・・・という冗談はともかく

やはり注目すべきは、唯一の生き残りであるディジェ・ソードことディジェSE-R。
SEドライブの反重力システムを利用した”ディジェ飛行試験型”ぐらいの性能が落としどころではないかなぁと以前から妄想。
飛行性能があるはスパロボ系ゲームだけなのが難点なんですが。
2009/08/11 (火) 21:11:47 | URL | とっぱ #B8xSsyyA[ 編集 ]
個人的には、クレイマン・アバルト大尉の「ディジェ(MSK-008SR)」が「SR」とあるので
ディジェSE-Rと何か関係があるのかと思っちゃいますが…

「ジオンの星」では当然ながら、そういう描写が無いんですよね
2009/08/11 (火) 23:50:37 | URL | コンラッド #8l8tEjwk[ 編集 ]
今ではココでしか語られないタイラントネタですね!待ってました!

えーと、SE-ドライブの性能については、記述通りだったとしても問題ないと思ってます。
MSという兵器体系を基準に考えるとオーパーツに見えますが、ミノフスキー物理学を詳細に検討すれば、この時点で出てきておかしくない技術体系ですし(ジェネレーター技術ではなく、推進システムとして考案されたのだとすれば)、後のミノフスキードライブの原型技術であったと解釈しています。

問題となったのは、たった一人のパイロットに戦略級兵器の取り扱いを任せた軍隊は古今東西存在しないって点です。
それよりもなによりも、アナハイム社は究極兵器を一機だけ売って商売を終わりにするよりも、量産機を沢山売るほうが経済的に得だと考えた。これがブラフになり得ず、闇に葬らなければならなかった理由だと考えています。
2009/08/12 (水) 00:38:00 | URL | 叡天 #-[ 編集 ]
「ソード兵器」や「ラプラスの箱」を特集している「ムー」という雑誌を読みふけるカミーユの姿が目に浮かびます。
2009/08/12 (水) 22:10:32 | URL | 6 #-[ 編集 ]
>とっぱさん
スパロボMXでは全MS中最強という素敵な性能でしたね。あれはまさにSEジェネレータフル解放という感じでした。
個人的にはネモ・ソードと同じ事をもう少し高性能なディジェでやっただけということでもいいのではないかと思います。

>コンラッドさん
外見もかなりノーマルディジェ寄りですしね~。
SRじゃなくてSEだったらめちゃくちゃ疑われるところですが。

>叡天さん
V2ガンダムが他のMSに比べて比較にならないほどの性能を発揮したわけではないことを考えると、
ちょっとソードの性能は高すぎる気がするんですよ。
ネクストワンによる無人兵器制御というのはジェネレーターやドライブとは無関係の技術でしょうし、
むしろSEジェネレータやSEドライブというのは無人機制御技術を隠すためのはったりだったんじゃないかとさえ思ったりします。

>6さん
グリーンオアシスのアングラ雑誌ですね。
ラプラスの箱載せると発禁になっちゃいそうですね(笑)
2009/08/12 (水) 23:02:26 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
どうもはじめまして皆さん
皆様が仰っているその辺りの問題&不審点は結局のところ、巨大人型ロボット作品に……
もっと言うのなら所謂"スーパーヒーロー(またはワンマンアーミーor少数精鋭)"系列の作品それ自体に
どうしても抜きん難く伴ってしまう『アポリア』というヤツなのでしょうけどね。
まぁ、そういう作品であっても別に軍隊的要素その他諸々との矛盾疑問はそれほど抱かせなく出来るんじゃないか?
とも思うんですが。もっともそれだと色んな意味でスーパーマンに代表される
アメコミのスーパーヒーロー諸作品みたいにした方が適切なんじゃないの、という事になってしまって。
2013/09/04 (水) 08:51:07 | URL | 流浪牙 #-[ 編集 ]
まぁフィクションにはどうしてもヒーローが必要になってしまう部分があるとは思うんですよね。
アムロもそのためにニュータイプという存在になったわけですし。

リアリティとカタルシスの両立はフィクションの永遠のテーマなんじゃないでしょうか。
2013/09/26 (木) 19:32:51 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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