がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
FSWSとNT-1の関係
 だいぶ前から、FSWSとNT-1は対立関係にあったのではないか…と考えてきました。何故かというと、フルアーマーガンダムが「既存のガンダムを利用」することで実戦配備されるよていだったのに対し、実際に実戦に投入された4号機以降のガンダムは、アレックスを参考にした設計になっていたからです。
 そのため、ジャブローで企画されたガンダムの総合戦闘能力を引き上げるFSWS計画と、オーガスタで企画されたガンダムの高機動化を目的としたNT計画の2つがあって、4号機以降のガンダムをどちらの計画をもとに改修するかが検討され、結果的に後者が選ばれたのではないか…と。

 実際に、1/144フルアーマーガンダムのインストによると、FSWSのプランはアムロの改善要求に基づいたニュータイプの運用を前提としたものであるかのように書かれており、ニュータイプ専用機として開発されたNT-1とコンセプトが極めて似通っています。

 しかし、現実には「NT-1のFSWSプラン」というものが存在します。また、チョバムアーマーについてもFSWS計画によるものであるとする記述があります。これを鑑みるに、必ずしもNT-1とFSWSは二者択一のものではなかったのではないか…と思えます。

 ここで注目したいのは、MSVコレクションファイル宇宙編の記述です。これによると、フルアーマーガンダムはNT用重武装MS計画により開発されたもので、ガンダム最大の売りである運動性の低下を招くと予想されたことから計画が見直された、としています。
 また、ヘビーガンダムの解説では、フルアーマーガンダム頓挫後に計画され、0079年11月末に開発中止が決定したとされています。
 このことから、フルアーマーガンダムは0079年11月末には確実に廃案になっていたということになります。しかし、複数の作品で、0079年12月以降と思われる時期にフルアーマーガンダムが登場しています。廃案になったはずの機体が実際に運用されていることになってしまうのです。

 しかし、ここで気をつけたいのがフルアーマーガンダムとヘビーガンダムの根本的な違いです。それは、前者が既存のガンダムに増加パーツを装着することで運用する計画だったのに対し、ヘビーガンダムは新規設計の新規製造機であるということです。つまり、運用方法が全く違うのです。
 そもそも、0079年11月末の時点では、すでにガンダム4~6号機の改修が始まっており、6号機は未完成状態ではありますが実戦に出ています。この時点でもう、FSWS計画は「既存のガンダムの流用」を前提にしていないことがわかります。
 フルアーマーガンダムはMSV設定において、ニュータイプ部隊による集中運用を前提としていました。しかし、代わりに改修されたガンダム4~6号機はそれぞれサラブレッドとブランリヴァルにて運用される予定であり、一部隊による集中運用は想定されていなかったように思います。
 このことから、FSWSが廃案になったというよりは、「既存のガンダムを流用し」「それらを同じ部隊で運用する」という計画が廃案になったのではないか、と考えることが出来ます。
 ヘビーガンダムは既存のガンダムを流用するものでもなければ、複数を同部隊で集中運用することも計画されていなかったようなので(後者は記述がないだけでそれを否定する設定もありませんが)、この時点ですでに当初のFSWSの運用計画は無くなっていた事になります。

 このように考えると、フルアーマーガンダムの運用コンセプトのうち、「ニュータイプ用」という一面はアレックスに移行され、「既存のガンダムの流用」という面はガンダム4~6号機に移行され、「同じ部隊での集中運用」という面が廃案になった(これはガンダムを分散して配備した方が囮や見せ札になる、という判断があったのかもしれません)、と言うことができます。そして、FSWS単体の性能だけを追求した後継機がヘビーガンダムであったと。
 つまり、フルアーマーガンダムの開発コンセプトから分岐する形で、アレックス、ガンダム4~6号機、ヘビーガンダムが生まれたと考えることが出来るのです。

 ヘビーガンダムは結局「MS単体で見るなら普通のガンダムで十分」という結論が下されて廃案になっています。が、その後ガンダム7号機を素体とするFA-78-3が開発されています。
 つまり、FSWSの価値は「装甲装着状態の機体そのもの」にあるのではなく、「装甲の着脱により2形態を使い分けられること」にあるとみなされたと言うことができます。そこで、当初から装甲の着脱を前提としたものに素体を改造してしまおうということで、たまたま残っていたガンダム7号機がテストヘッドに選ばれたのでしょう。0079年12月頭より開発がスタートして、終戦時には未だフレーム段階でしかなかったというタイムスケジュールだったと考えられます。

 そう考えると、「FA-78」の枝番の意味は以下のようになります。

FA-78-1:既存のガンダムそのままの状態に増加装甲を装着した仕様
FA-78-2:既存のガンダムのままでは無理があるので増加装甲を含めて1つのMSに再設計した仕様
FA-78-3:着脱があってこそのFAなので素体のガンダム自体を増加装甲に合わせて改修した仕様

 このように、FSWS計画というものは、単にガンダムに増加装備を装着して強化するというだけでなく、「ニュータイプ用」だの「同部隊での集中運用」だのという要素を抱えていたのですが、結果的にそれらが削ぎ落とされ、純粋に「増加装備の交換により異なる運用を使い分けることが出来る」というコンセプトに結実した、と言えるのではないかと思います。その延長線上が、RX-81であったと。

 だとすれば、12月以降に存在するフルアーマーガンダムはなんだったんだということになりますが、これは少なくとも1機分のパーツは完成していて、それを流用したということなのではないかと思います。素体となったガンダムが何なのかにはあえて触れません(笑)。

 では、FSWS採用型のアレックスとは一体なんだったのでしょうか。考慮すべきは、アレックスの開発はアムロがガンダムに乗る前から始まっていたということです。となると、FSWSが最初に立案された頃にはすでに実機は存在していた可能性があるわけですが、当初のFSWSが「現存するガンダムを流用する」ことをコンセプトにしていたわけですから、当然ガンダムの1機であるアレックスもその対象になった…と考えられます。
 しかし、実際は機動性を極限まで追求したNT-1という仕様で完成しています。「当初はFSWSに準じた装備が計画されていたが、最終的に機動性重視の仕様で完成した」というのは、4号機以降のガンダムと全く同じ背景であると言うことができます。
 裏を返せば、4号機以降のガンダムの運用が「FSWSの採用」から「高機動型MSへの改修」と変更されたのと、同じことがアレックスにも起こっていただけなのだ、ということなのではないでしょうか。
 となると、4号機以降のガンダムがアレックスに準じた仕様になっているのも、アレックスを参考にしたから、なのではなく、アレックスも含めて同じ仕様に改修されていただけ、なのかもしれません。単純に「高機動型ガンダム(ギレンオリジナルのはまた別です)」として改修されたもの(あるいは、される予定だったもの)が、更にNT専用機だったり、メガビームランチャー対応機だったり、キャノン砲を装備したタイプだったりに分化していったと考えるべきだったのではないか…ということです。

 とはいえ、これらのアレックス準拠の仕様がオーガスタ発の設計案であることはほぼ間違いないようですので、純オーガスタ製であろうアレックスがこれら「高機動型ガンダム系」の祖になっていた可能性も高いといえます。
 つまり、アレックスがFSWSではなく高機動化という改修を採用したために、それに倣って他のガンダムも同様に改修されたのだということになり、そうであるならばアレックスはFSWSを採用するか、高機動化を採用するかのテストヘッドであったということも考えられます。
 要するに、オーガスタで開発されていたアレックスは、実は「既存のガンダムを改修」し「ニュータイプ用」に運用するという計画の実験機であり、この機体での実験結果で4号機以降がFAガンダムになるか、M-MSVの仕様になるかが決まる予定だった、ということです。NT-1となった後もチョバムアーマーの実験を行っているというのも、アレックスという単語に装甲積層実験という意味があるのも、FSWSの実験機でもあった名残とも考えられます。

 まとめます。

(1)既存のガンダムをニュータイプ用に改修する案として、FSWS計画とNT計画の2案が提示される。
(2)オーガスタで開発されたアレックスをテストヘッドに、2案を比較。NT計画が採用される。
<この時点で、改修型のガンダムを同部隊で集中運用するというプランは破棄される>
(3)アレックスはガンダムNT-1として完成する。
(4)現存するガンダム4~6号機がアレックスをベースにして改修される。
(5)FSWSは素体を新規開発することで開発を続行するも、立案されたFA-78-2は開発中止に。
<この時点で、既存のガンダムの流用改修と、ニュータイプ用ガンダムの開発計画は分離される>
(6)FSWSのコンセプトは見直され、装甲着脱とそれを前提とした素体の開発のテストヘッドとしてガンダム7号機が改修される。(終戦までに完成せず)

 RX-81については、MSV設定の時点ではニュータイプ搭乗時のフルアーマーガンダムを目標スペックに量産化したもの、というものでしたが、これは一番最初のFSWS計画の最終目標として存在していた案であり、FSWSそのものがコンセプトチェンジした結果、最終目標であるRX-81の仕様も変化し、M-MSV版およびPS3ガンダム戦記版のものになったということなのではないかと思います。
スポンサーサイト
コメント
コメント
NT-1がターニングポイントだった、ってのは面白いですね。しかしながらコレクションファイルでは「(略)V作戦部隊を再編成したG-4部隊によって開発された」と書かれており、アムロのガンダム以降に開発が始まったような書かれ方してるんですよね。まぁ、陸戦ガンダムの例もありますし、オーガスタで直接NT-1でないとしても、何らかのガンダム系の開発が行われていた…というのは十分有り得ると思います。

>12月以降に存在するフルアーマーガンダムはなんだったんだということになりますが
テレマガ掲載の3機のフルアーマーガンダム発進イラスト(シリアル51、59とあと1機)
あれって、何かの母艦からの発進シーンだと思うんですが、ブランリヴァル、サラブレット共に有り得ないんでやっぱ「連邦軍が作ったCG画像」って事なんでしょうかね?(最も一年戦争以後の設定という方向もありますが、ガンプラのCMの例がありますし)
しかしながら、ハインツ・ベア中尉が一年戦争中に搭乗した事になってしまったので、いずれかのペガサス級に搭載されんだろうとは思うんですけどね…。

あと、個人的には「フルアーマー→ヘビーガン」の間に「RGM-80Gアーマー」を何とか挟み込めないか画策中だったりしますが…。これは突破さんのとある記事からヒントを得たもので…
あのやたらデブい体系(1/144キットに1/100キットのパーツを流用)はフルアーマーシステムの技術を応用いてるからじゃないのかと…
ホラ、名前にも「Gアーマー」って付いてるし…
2009/07/31 (金) 01:43:23 | URL | コンラッド #8l8tEjwk[ 編集 ]
>いずれかのペガサス級

少なくともトロイホース型に搭載されていたのは確か。(コミック版0080)
その後、星一号作戦に参加?(MSV戦記ジョニー)

>RGM-80 Gアーマー
簡易ヘビーガンダムみたいなスタンスかな?
パイロットが怪しいけど(笑)、実戦参加しているっぽいので、少なくとも戦力化は果たしていたのかも。あるいはWBに配備計画があっただけかもしれませんが。
2009/07/31 (金) 19:15:05 | URL | とっぱ #B8xSsyyA[ 編集 ]
>コンラッドさん
アレックスは8月に素体が完成して、その後V作戦によるフィードバックが行われたと考えるべきなのかなと。
このあたり、RX-78NT-1という型番と初期設定?のG-3というマーキングのあるRX-79のあたりで関連付けられないかなと思っているのですが、難しいです。

複数のFAガンダムの画像は基本的にCGであると思っています。
実戦に参加していたとしても複数の同時運用は考えられないので、
例えば1機だけ参加している画像にCGで他の機体も追加したとかそんな感じなんじゃないかと。
とりあえず1機は実戦参加していたとしてもいいのではないかとは思っています。

>RGM-80 Gアーマー
設定的にはGMとRX-81の中間に位置する機体なんですよね~。
そういう意味ではガンダム完成後~FSWS立案までの間に考案された機体なのかなと。
だとすると、ポジション的にはG-4計画とかそのあたりから派生してるんじゃないかという気もします。

>とっぱさん
FAガンダムの実戦参加ではそのあたりが現実的な落としどころですね。
スピリッツオブジオンは考えたくないです(笑)
2009/08/02 (日) 13:53:10 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
PS3戦記の連邦編によると、7号機は以前オーガスタで開発とテスト運用を行ってたみたいです。当時のテストパイロットは今回の戦記にも出ているシェリー・アリスン。
RX-81は、計画が中断されて倉庫の片隅で眠っていたのを、ゴドウィン司令がデータ収集を理由に強引に引っ張り出し、戦力不足の主人公達に回してくれたという扱いでした。
ちなみに大河原版で特徴的だったキャノンが、リファイン版でオミットされた件ですが
物語が進み、カスタマイズで装備可能になっていました(LA、STそれぞれにミサイルランチャーorガトリングスマッシャーを装備)。
2009/09/12 (土) 05:42:06 | URL | なすび #-[ 編集 ]
あ、シェリーがテストパイロットだったんですね。
アレックスのクリスに対する7号機のシェリーってことですか。
RX-81の扱いは気になっていたんですが、すでに開発中止になった機体、というだけでしたねぇ…。
2009/09/13 (日) 22:51:37 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
>機動性を極限まで追求したNT-1
そういえばアレックスは脚部バーニア&スラスターを強化という、前に書いたZガンダムに近い=当時の連邦MSらしからぬ面がありますね。実はνガンダムも頸部にスラスターがありますから、これらの機体は機動性が良い分、上半身と下半身のバランスをとるのが難しいという事でしょうか。
しかしジェネレーター出力は初代ガンダムと変わらないのに、こんなに推力を強化できるのか?一応、コア・ブロックシステムを排除した事と脚部の大型化でプロペラントの方は余裕が出来ていますがビームライフルの連続使用は初代より制限があったかもしれませんね(だからガトリング砲を装備しているのかも)。火力にせよ機動力にせよ充分、発揮できないコロニー内の戦闘で壊れちゃいましたが…。
2009/09/21 (月) 17:06:36 | URL | 巨炎 #mQop/nM.[ 編集 ]
高機動型ザクも片脚だけでF型ザクの推力に匹敵するなんて設定ですが、
その分推進剤の調整が非常に難しかったということになっています。

サイズはそのままに推力を強化するということは、
それだけ推進剤を使わない動きを強いられるということになるのではないかと。
出力よりもそっちが問題だったのではないでしょうか。
2009/09/22 (火) 22:48:28 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
くだらない指摘で申し訳ないのですが、「テストベッド」ですよ。
テストヘッドだと、電子機器のテスターになっちゃいます。
2011/02/15 (火) 03:36:38 | URL | #-[ 編集 ]
おっと…これは間違って覚えていました。
ご指摘ありがとうございます。
2011/02/15 (火) 22:48:28 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 がんだまぁBlog all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.