がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
何故連邦軍は拠点番号制を導入したのか
 一年戦争後、連邦軍はMSの形式番号をRMS/RXナンバーの三桁番号に改めていますが、何故そんなことをやったのか、という話。

 以前、「RMSナンバーはティターンズ独自の番号?」という推論を立てましたが、「ZZ&Z保存版設定資料集」を参照してみると、やや違う答えを導き出せそうだということに気づきました。

 同資料は、連邦軍の形式番号について以下のように解説しています。

 基本的には、一国の統治による兵器開発であるが、競作こそが、兵器の進化を促すという観点から、グラナダ、ジャブローなどの各々の兵器開発能力のある軍事基地で競作された。
 それを軍兵器開発統括局において、承認、却下するという組織が確立しつつあった。
 但し、現状は開発予算の少ない基地では、現在使用中のマイナーチェンジやジオンで研究開発していたものの開発発展させた方が多い。
 大戦中に使用していたMSは、煩雑さを避けるために当時使用していた番号を継続して使用した。


 これを考慮すると、拠点番号の導入は基本的に競作が目的であったということになります。ただ、これまでも繰り返し述べていますが、拠点番号が割り振られた拠点は、MSの開発生産能力があるであろう拠点の全てではない、というところがポイントです。一年戦争時に一大生産拠点であったキャリフォルニア、オーガスタなどが無視されているというのは、やや解せません。
 宇宙においてはほぼ全ての拠点が網羅されていると言えますが、地上においては、「連邦軍を方面軍単位で考える・地上編」で先日述べたように、キリマンジャロ、ニューギニア、ジャブローという赤道に近い拠点が選ばれていることから、打ち上げ施設を持っていると思われる大規模な拠点に番号が割り振られていると言えます。また、ジャブローは連邦軍本部、キリマンジャロとニューギニアはその後の地球のティターンズの中核拠点となった、ジャブローの機能が分散移転された拠点だったことを考えると、基本的に地球上のMS開発は最重要拠点のみに絞られていた、ということになります。
 じゃあ、ニュータイプ研究所でもなく、拠点番号も割り振られていない拠点ではMSの新開発は全くしていなかったのでしょうか。

 そこで考えたいのが、連邦軍が「RMS」という番号を用意した理由です。それまでの連邦軍のMSの形式番号は、「RX」「RGM」「RGC」「RAG」「RB」など、RXを除いた場合、そのほとんどがMSの名称そのままのアルファベットを充てています。「RGM」は「R+GM」ですし、「RGC」は「R+GM-CANNON(あるいはGUN-CANNON)」であるだろうというように。
 これはつまり、一年戦争当時の連邦軍は、一機種に一つの形式番号を与えていたのだと言えます。Rを除けば、GM-79とかB-79とかという番号になり、「ジム79式」「ボール79式」という意味があるということです。
 しかし、一年戦争後は、ハイザックを初めとしてそれまでのMSの種別に当てはまらない機種を大量に開発しています。これにいちいちRHZなどの新しい型番を与えていられない、ということで、じゃあ全部RMSってことにしてしまおう、となったのではないかと思います。

 となると、形式番号をRMS-○○○という法則にしたこと自体、「それぞれの拠点で、過去の機種にとらわれない自由な発想での新型機開発を許可する」という意味合いがあったのではないかという推測ができます。
 ここで、「拠点番号が登録されていない拠点では新型機の開発は行っていなかったのか」という疑問に戻ります。これに関しては、少なくとも「RMS」の型番を使うMSの開発は行われていなかったのだろう、と思います。しかし、従来の型番である「RGM」や「RGC」といった型番はどうでしょうか。
 結論から言えば、「開発は行っていなかったとは言えない」ということになります。というかむしろ、「開発は行えた」と言うべきでしょうか。その証拠がRGM-86RジムIIIという機体です。このジムIIIは、RGMナンバーが基本年号を意味しているということから考えると0086年製であると考えられるものの、その当時はRMSナンバーが採用されている時期であり、矛盾が生じていると思われることがある機体でした。しかし、「RGMナンバーの機種は拠点番号が割り振られていない拠点でも開発できた」と考えれば、特に矛盾はない、ということになります。
 拠点番号制が始まる前のMSは、それ以後も当初の形式番号のままであったということですから、拠点番号制になったからといって既存の型番の法則が消滅したわけでないことは確かです。だとすれば、既存の法則の上書きを行うことも可能なはずであり、実際にそれをやっている新型機があるのであれば、それは拠点番号が与えられている拠点以外で開発されたことを意味するのだろう、ということになるのです。

 RMSナンバーの機体はグリプス戦役終了後に廃れており、あたかもティターンズの興亡と連動しているように見えますが、実際は単純に拠点番号が割り振られた拠点が壊滅してしまっているだけだったりします。壊滅しなかった拠点もありますが、その拠点で以後連邦軍製のMSが開発されたという例はほとんどありません。ジェガンはフォン・ブラウン製のようですし。グラナダではネオジオン系のMSこそ開発しているものの、連邦系のMSは開発していないようです。
 つまり、拠点番号製は廃止されたというよりも、事実上割り振られた拠点での新型機開発が行われなくなった、というだけなのではないかと考えられます。もし行われていればグリプス戦役後でも普通にRMSナンバーを与えることは可能だったのではないでしょうか。実際、0089年に配備されたとされるGEEMと呼ばれるMSは、RMS-114という形式番号でした。これは拠点番号制がグリプス戦役後も生き残っていたことを意味します。

 ティターンズが拠点番号制のMSと縁深いのは、単純にティターンズが開発拠点のほとんどを抑えていたことと、おそらくは「軍兵器開発統括局」をも統括していたからであろうと考えられます。ティターンズだからRMSナンバーなのではなく、RMSナンバーの新鋭機をティターンズが独占していたというだけなのです。

 連邦軍が何故拠点番号制を導入したかといえば、それは「既存の機種にない新型機の開発を、特定の拠点で競作の形で行わせるため」であり、裏を返せば「既存の機種の後継機開発は、特定以外の拠点でも行えた」ということであった、ということなのではないかと思います。

 しかし、ここで引っかかる点があります。拠点番号制が「競作のため」に導入されたものであるのならば、その競作の結果採用されたMSというのが出てくるはずです。それは、一体何なのでしょうか。

 三桁番号のMSは、メジャーなところでは以下の通りです。(赤字は試作機です)

10:RMS-106、RMS-108
11:RMS-117、RX-110
12:RX-121、RX-124
13:RX-139
14:RMS-141、RMS-142
15:RMS-154
16:RX-160
17:RX-178、RMS-179
18:RMS-188MD
19:RMS-192M

 まず、ハイザックとマラサイは並列ではなく前後の関係にあるため、競作であったとは考えられません。このことから、少なくとも連邦軍の主力MS候補は2段階あったと考えることが出来ます。
 開発時期を考えると、RMS-106、RMS-117、RMS-179が並列の関係にあり、次いでRMS-108、RMS-141、RMS-154が並列関係にあったと思われます。この3機種ずつが、対抗関係にあったのではないでしょうか。実際に競合したかは別として。(RMS-141がRMS-108と並ぶのは変、ということであれば、RMS-141はRMS-156と競合する三段階目の主力候補機としても良いでしょう)
 また、RXナンバーも開発時期で分けることができ、RX-121とRX-178、RX-110とRX-124とRX-139がそれぞれ並列関係にあった可能性があります(ウーンドウォートは別格のような気もしますが…)。RX-183は前者、RX-166やRX-272は後者の列に組み込むことが出来ますね。
 RX-160や水陸両用機は、機体の性格上それぞれ競合しないのではないかと思います。RMS-142もそうですね。逆にいうと、これらの並列機は捏造する余地があるということになりますが(笑)。

 ここから先は推測でしかありませんが、実はこのRMSナンバーはまだ「次期主力候補」のレベルの型番であり、実際にその中から制式採用機を決定するつもりだったのではないでしょうか。これはアッシマー系がRASという形で新型番を与えられていることから思ったことなのですが、例えばRMS-106、RMS-117、RMS-179の中で制式採用されたRMS-179がRGM-86となったとか、RMS-108、RMS-141、RMS-154の中ではRMS-154がRGM-87として採用されたとかといった形で。どちらもそのままの採用ではなく、改良が加えられた上での採用というところが、アッシマーとアンクシャの関係にも似ているのかなと。特にバーザムとバージムとは、GM系のパーツの共有率が高められている点が共通していますね。もっとも、バージムにはアナハイムのナンバーも与えられているため、もう少し煮詰める余地があります。ただRGM-86はカラバが、RGM-87はエゥーゴが採用していたという点がポイントなのかなと思います。
 こうなると、「拠点番号がない拠点では従来の型番の機種の開発を行っていた」というよりも、「三桁番号のMSが制式採用されると従来の形式番号になる」という法則であった可能性も生じてきますね。RX→RMS→R○○の三段構えであったと。つまり、連邦軍にとって拠点番号制の導入というのは、壮大な次期主力MSの開発計画だったということになるわけです。ティターンズにとっては、試作機以上量産機未満のレベルの機体を優先的に配備することで、正規軍の兵器供給ラインを乱すことなく最新鋭の装備を維持していたということになるのかも知れません。
 まだ制式採用機になっていないMSを一定数量産してしまうというのは物凄く非効率的であると思えますが、これこそがジャミトフの狙いだったのかも知れません。彼は戦争により経済を疲弊させてアースノイドを自滅させようとしていたわけですからね。連邦軍の実権を握ることであえて兵器開発を乱発させ、(軍需産業と癒着しながらも)無駄に景気を悪くしようとしていたのかも。

 だいぶグリプス戦役に新しい視点ができてきたかなと感じました。この方向でもう少しグリプス戦役時代のMS開発史を煮詰めてみたいですね。エゥーゴのMSとの関係なんかも含めて。
スポンサーサイト
コメント
コメント
問題は、本来「設計番号」であるはずの数字がなぜ、拠点を表す事になっているのか?ってーのがずっと疑問に思ってるんですよね。
拠点番号制の元ネタはおそらくドイツ軍や米軍の「製造工場略号」から来ているんでしょうけど、元ネタ通りに英字2文字で型式番号の末尾に表記せずに、わざわざ数字で製造拠点を表しているのは、何か意図があったのかなぁ…
と思ったんですが、結局はMk-Ⅱやハイザックの型式番号「ファースト登場MSの型式番号に【1】を足しただけの型式番号」を「さも、ちゃんとした命名基準に則って番号付けられた」という事で理由付けるためにでっち上げた設定なんですよね。
確かに、こういう設定を加味する事により「より世界が深くなる」のは良いと思いますが、それ以降のデタラメな型式番号とか見てると

まさか、この設定が逆に世界を狭める結果を招こうとは…
2009/02/05 (木) 22:53:47 | URL | コンラッド #8l8tEjwk[ 編集 ]
>「RGMナンバーの機種は拠点番号が割り振られていない拠点でも開発できた」
>拠点番号製は廃止されたというよりも、事実上割り振られた拠点での新型機開発が行われなくなった

久々に目から鱗が落ちました(w
なるほど、”タイラントのRSナンバー”なんかも、そういう拠点外ナンバーだったのかもしれませんな。
あと、地味に”MSナンバー”なんかもあったりしますが、コレなんかは某所で提言があったように、元ジオン系ベンチャー企業開発の拠点外ナンバーだったのかも。
(出典:ジェリド出撃命令 MS‐87D ナスホルン)
2009/02/06 (金) 07:56:57 | URL | とっぱ #B8xSsyyA[ 編集 ]
>コンラッドさん
確かに設定としてはかなり苦肉の策ではあるんですよね。
分かりにくくなってるだけですし、正直良い設定とは言えないものです。
いかに適当に設定が作られたかがわかると言えますが、
逆にこんなにシリーズが続くとも思ってなかったんでしょうね(苦笑)

>とっぱさん
RSナンバーは、R+機体の略称という法則であれば、単純にSで始まる機体の系列ってことになるんですけどね。
サムくらいしか思い当たるものはありませんが。

MSナンバーも確かに連邦軍の形式番号としてOKなんですよね。
だとすれば、(数字の大きさはともかく)ナスホルンも法則上は矛盾してないことになりますね。
本来RMS-187となるところが開発拠点が移動してMS-87になったとか…。
2009/02/07 (土) 18:49:36 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
RMS-179
がティターンズ仕様のGM2であるなら、それはきっとmk2の技術を取り入れたGMだろう。RGM-79Rとはきっと別物。で、結局それが次期主力MSの雛形として採用、RGM-86となり、その武装強化型がRGM-86R;GM3であるという説が大好きです。
2009/02/07 (土) 21:53:16 | URL | ポルノビッチ・エロポンスキー #4FJT5Uw2[ 編集 ]
同人誌か何かの解釈でしょうか?まさに思った通りの説です。
ただ、なんでそれがカラバで採用されてるのかっていう疑問が出てくるんですよね。
2009/02/08 (日) 21:26:47 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
ご指摘の通りです。mk2の完成が85年でしたから、-179ジムが完成したとしたら、86頃なんでしょうねぇ。
-179GMはムーバブルフレームが部分的に導入されていたとか、楽しく考えてしまいます。カラバで採用されたという点ですが、気付きませんでした。そうですね。でも、きっとカラバでの№もあるんですよ。MSK-00◎って感じで。他のテレビアニメから考えますと、ダグラムのヘイスティがウルナ基地全員の反乱でゲリラに加わったとかで考えて見ます。
2009/02/12 (木) 07:57:43 | URL | ポルノビッチ・エロポンスキー #4FJT5Uw2[ 編集 ]
拠点番号制導入前から存在したMSは、旧来の型番がそのまま使用されたとのことですから、
RMS-179はRGM-79Rとは別の機種のはずなんですよね。
また、ジムクゥエルは部分的にムーバブルフレームが導入されたという説がありますから、
それよりも新しいRMS-179にも同様に導入されている可能性は高いでしょうね。

カラバのRGM-86RはジムIIの改造機だったようですから、
本来の(新規生産の)RGM-86とは別物である可能性もあるんですよね。
アナハイムがラインに乗せたMk-II用の装備をジムIIに装着したのがカラバのRGM-86Rで、
その仕様を参考に連邦軍が制式採用したのがヌーベルジムIIIというやつなのかなと思ったりもします。
2009/02/12 (木) 19:32:09 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 がんだまぁBlog all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.