がんだまぁBlog
ガンダムネタだけを語るブログです。
小説版 機動戦士Zガンダム 第二部「アムロ・レイ」前編
 2巻目いきます。知られざる背景設定が山のように現れてびっくり。これは掘り下げがいがあるというものです。

○Part1 カミーユの日記
 フランクリン死亡後から、アンマンに到着してジャブロー侵攻の準備を始めるまでの話のダイジェスト。
 まずはレコアがジャブローに偵察に向かったことが書かれます。つーか一人で偵察って凄いよな…レコアさんはスネーク並の能力を有していたんだろうか。まぁ捕まっちゃったってことはそこまでではないんだろうが。
 アーガマの航行ルートはグリーン・オアシスから地球の引力を利用(スイングバイってやつ?)で月へ行くルート。「サイド4の魔の空域」を通ることで、その後の進路が月・サイド1・サイド2のいずれかが読めなくなり、ティターンズは追撃が出来なかったということらしいです。このあたりはちゃんと考証してるってことなのかな。
 その間、カミーユはクワトロの指示の元ガンダムMk-IIの飛行訓練を受けていたそうですが、カミーユはパイロットになるつもりはなかったと独白しています。訓練の目的は、Mk-IIの性能検証と同時に、リック・ディアスの模擬戦の相手、そしてカミーユのパイロットとしての育成だったそうです。当然、カミーユにはアムロの再来ではないかという期待がかけられていたと。
 アムロは戦後マスコミに人気が出すぎたことで、軍という組織にあわずに冷遇されたとしています。
芸能人のような仕事ならともかく、一応公職ですからねぇ。しかも一兵卒だし、上にいる人間としては面白くないでしょうね。
 ティターンズはグリプスの建造によって、宇宙を自分達の勢力化に置こうとしている、というのがブレックスの認識のようです。それは宇宙軍の否定ですね。もっともエゥーゴの認識はもっと大きいもので、「独裁政権を宇宙に置くことはザビ家の二の舞、スペースノイドを己の意に従わせる政策を取る事が目に見えている、それは人類の存続さえ危うくする」と考えている様子。この、勝手に相手の目的を想像、断定して、内容を人類規模に膨らませて危機感を煽るというのは典型的な反組織のやり方ですなぁ。
 カミーユは全く本意ではないままにパイロットにさせられ、そして意思に反してその才能を発揮してしまった、ということになっています。
 また、レコアはフランクリンの父を殺したことを泣きながら証言したそうですが、それをかばおうとするクルーはいなかったそうです。エゥーゴは反政府の意思で集まっていて、安易な仲間意識の集合体ではないとカミーユは分析しています。ウォンに修正されたときに誰もかばってくれなかったという事実があったことも、その理由の1つです。「自分に出来ることは他人にも出来ると思って押し付けるのは良くない」というのが、カミーユがウォンに思う反感です。ちなみにウォンは事業で儲けたもの全てをエゥーゴに投資しているんだそうです。アナハイムじゃないですね。
 アンマンに到着後、ブライトがグリーンノアの人々を乗せて亡命してきます。これは、バスクの粛清によってエゥーゴの協力者と思われる節のある人間全てが逮捕されたからだという背景からです。ファの両親は強制労働送りになったそうで。カミーユがティターンズと戦う直接的な理由は、ここでできたというわけですね。
 また、この事実とティターンズが連峰宇宙軍を集結させているという現実から、エゥーゴは焦り、ジャブロー侵攻の準備に狂奔し始めます。連邦政府そのものに打撃を与え、ティターンズに回る予算を削減させようという魂胆らしいです。回す予算がなくなればティターンズは存続できなくなると。
 シャアは、ジャブロー攻撃はアースノイドの目を宇宙に向けさせる以外にメリットはなく、宇宙での戦いが終わるわけではないため根本的な解決はしない、大体地球を戦場にして汚染するのはエゥーゴの本旨に反すると意見しましたが、ブレックスに却下されています。まずは、地球至上主義を抹殺すべきだと。宇宙での戦いはそれからでいい、と思ってるんでしょうね。シャアはそれならまずジャミトフを暗殺すべきだと言いますが、それを簡単にさせてくれる男ではないというのがブレックス。
 アンマン、グラナダの連邦軍は全てがエゥーゴだそうです。なので比較的堂々と訓練が出来た模様。カミーユはエマと模擬戦をしたり、バリュート展開の実地訓練をやったりしたそうです。ちなみにアンマンは鉱山街だそうで。
 ファは他に食っていく手段がないため、軍属になったとカミーユに言っています。しかしやけにカミーユに近寄ってくるという描写(カミーユはそれを疎ましく思っている)ですので、本当のところはカミーユの傍にいたいから(恋心というよりも、他に知り合いがいないから?)でしょうね。ちなみにカミーユはエマのことが気になってしょうがないようです。日記にもファのことは書かず、エマのことばかり書いてたんだとか。
 ここで百式の登場。金色の理由は「超強化プラスチック」だそうです。

○Part2 月の裏側
 グラナダは元々連邦軍の拠点であり、一年戦争でジオンに制圧され、再び連邦の支配下に置かれたものの、サイド3の経済規模が縮小したこともあって重要度が低下したのか、軍備は最低限に留められていたそうです。これは、宇宙軍全体にいえることだったとか。それだけに、潤沢な予算が与えられているティターンズのグリプスは異常に見えたということです。
 戦後の月経済はアナハイムを中心に回り、コロニー再建も月資本が支えていたようです。戦後のスペースノイドは月のおかげで食えていたということですかね。
 スペースノイドは空気にも重力にも料金がかかるため、収入に対する執着が高く、特に収入の減少を極度に恐れていたとしています。それはアースノイドにはわからない感覚であり、この差がエゥーゴを生んだとしています。エゥーゴは宇宙軍に補填手当を支給していたそうです。エゥーゴに参加すれば金をやる、というやり口のようです。
 グラナダ・アンマンのエゥーゴは表面上は連邦軍であるため、別に施設を作ってそこで艦艇を建造したということになっています。アンマンの坑道を利用して作ったんだとか。核にも耐えられるなんて、まるで月版のジャブローですね。ギレンの野望はエゥーゴの本拠地をここにすべきだったのではないか。
 現在のアンマンはコロニーの残骸のリサイクルやコロニー公社の下請けをやっているような企業ばかりで賑わいがなく、そのため戦争待望論が根深いという背景事情があったとしています。
 バリュートの取り付けなどジャブローへの発進準備が行われる中、ブライトがアーガマの新艦長に就任。アンマンに長らく滞在した間の出来事ですから、アニメ版(特に劇場版)に比べると遥かに自然ですね。決して行きずりでアーガマを譲ったわけではないと。
 ファはブライトの紹介の挨拶の間ブライトたち(とカミーユ?)に無視されていたことで不機嫌になりながらも、カミーユにブライトの家族の話を振りますが、ファはカミーユの両親が死んでいたことを知らずに話すので、カミーユは怒ってしまいます。このシーンはアニメにありましたし、それ以外にもカミーユとファの喧嘩?というのはちょくちょくありましたが、こういう風に原因がわかりやすくなかったんで、ただお互いイライラしているだけという印象が残っているんですよねぇ。
 ヘンケンはアンマンに残って部隊編成をやるそうです。一応、彼がティターンズにおけるバスクのようなポジションなんだろうか?なんか階級が大佐になってるし。
 シャアはブライトに子供がいることを知ってかすかに嫉妬します。自分には出来ないことだから、ということで。そういえばこの2人は確か1つ違いですもんね。うん、同い年が子供作ってちゃんとした家庭を築いてたら確かにちょっと嫉妬するわ(笑)
 ヘンケンはエマに無意味に話しかけて失敗するという、伏線の描写。エマはそこでファと会い、カミーユの両親が殺されたことを教えますが、そのときのファの「ひどいわ」という言葉を、エマはティターンズに対するものだと受け取ったのが、ファにとってはカミーユに対して(話してくれなかった)だった、という描写が面白いですね。物事を理論的・大局的に見ているエマと、あくまで自分とカミーユの2人だけの関係と見ているファの落差というところでしょうか。

○Part3 ティターンズの胎動
 ルナツーの両翼にグリプス1と2が配置され、後はア・バオア・クーを持ってくるだけ。そこまでやって、バスクは「巨大な軍事国家の様相」と満足します。自分のやっていることに陶酔するタイプなんだそうで。彼はジャミトフに従っていたというよりは、自分のやりたいことをさせてもらっていたという感じのようですね。
 バスクはハリオにシロッコを合流させ、エゥーゴのジャブロー攻撃に備えさせます。シロッコの開発したMSを制式採用するためのデータ収集を兼ねて、実戦に使わせるという方針だそうです。ジャブロー攻撃を見越した対応をさせるのは、ジャブローをみすみす攻撃させるとジャミトフへの立場がなくなるからだ、ということ。地下爆弾があるからどうとかじゃなくて、ジャブローへの攻撃を許してしまうという時点で面子がつぶれてしまうわけですな。
 アレキサンドリアも戦線投入が決定し、急遽軌道上でエゥーゴを攻撃することになります。大気圏突入を前提としたミッションは誰も経験したことがないようで、周囲からはどよめき。ジェリドも戸惑いますが、カクリコンは地球に女がいるので帰れるのは悪くないと、肯定的に受け止めています。
 しかしハリオに到着したシロッコの描写はアニメ版とは桁違いの傲慢さ。「こんな旧式を使うことはない」とザクキャノンの脚を蹴り、殴りかかってきたパイロットを逆に殴り返し、「口の利き方が尋常ではない」といわれて「私の戦い方は尋常ではない」だの「メッサーラの性能を見せてやる」だの、お前コーラサワーじゃないんだからと言いたくなる言動。本質的には確かに、ヤザンと同じなのかもしれないねぇ。
 グラナダとアンマンからは、合計8隻の戦艦が出撃(正確には艦艇と書くところ…だよね)。サイド4の魔の空域で4隻の補給艦とランデブーして最終準備(食料などを受け取るだけでなく、大気圏突入用の準備などに使った無駄な機材を補給艦に移動させたんだそうです)を行い、いざジャブローへ出撃。
 一方のティターンズ側もバリュートの訓練中。こういう描写はアニメにはなかったなぁ。カミーユもフライングアーマーでのぶっつけ本番に緊張の様子です。
 そして両親が死んだことを知ったファとカミーユの痴話喧嘩。ファの言い分は「両親が死んだなんて知らなかった。どうしたらいいかわからない。慰めてあげたいけど子供だから勘弁して欲しい」。カミーユの言い分は「自分のせいでファの親までひどい目にあってしまったのは申し訳ないけど、好きでそうなったわけじゃない。何も出来ないならほっといてくれ」。んー、どっちも自分が悪いと思いたくないようで。こういうのって若者ならではなんだろうけど、なかなか物語として見て共感できる会話ではないんだよな。リアルといえば、リアルなんだけど。

○Part4 メッサーラ
 あれ?ジャブローへの艦隊にラーディッシュのヘンケンの姿が。
 エゥーゴは陸軍無しでジャブローを制圧しようとしているようです。ブライトはそれはおかしいというのですが、月やコロニーの人間にはそれが分からないと言うのがヘンケン。そういうことは過去に日本軍もやったよというのですが、フォローになっていません。
 先述の痴話喧嘩を見たエマは、カミーユに対してファに優しくしなさいと言います。それに対しエマさんとどうにかなりたいと爆弾発言をいうカミーユ。エマはクワトロがやってきて席を立ったので、クワトロが好みなのかと勘違い(?)。一方でカミーユは、ファを「幸せな子」と考えることにしました。しかしこのカミーユ・ファ・エマの関係というのはアニメではあまり強調されていなかったので、ちょっと新鮮。
 地球を目前に、エゥーゴはMS80数機を展開。そこに、メッサーラが単機で突っ込んできます。推力を生かして一方的に戦艦や出撃中のMSを撃墜。それに対し、エマは自分が元ティターンズだという負い目から、編隊を乱して独自にメッサーラを迎撃に出ます。カミーユのMk-IIは高い推力を持つフライングアーマーに乗っているためエマの援護に回り、メッサーラがエマ機を攻撃した瞬間に攻撃。シロッコはその動きに驚きながら撤退していきます。つーかメガバズーカランチャーのエピソードはカットされてるのね。あれはやっぱり一話一戦闘の原則のために無理矢理作ったエピソードだったのかな。SEEDだったら普通に戦闘無しでやってそうだ。

○Part5 大気圏突入
 シロッコを撃退したエゥーゴに接近する本来のティターンズ部隊。カクリコンはMk-IIさえ潰せばどうにかなると思っているようです。百式の存在は知らないにしても、それは過大評価のような気がするけどな。
 ファは戦闘の激しさにカミーユの身を案じ、やっぱり謝ればよかったという気持ちからブリッジに上がります。が、当然怒られるだけの結果に。この辺がアニメだとファを身勝手な女という印象を与えるのですが、これは作り手たる富野監督がこういう女にあんまり親近感を覚えてないからなんでしょうかねぇ。描き方によってはちゃんとヒロインっぽくなりそうなものですが。ファは最後には戦いの中で、誰も当てに出来ないと理解し、もう泣かないと決意しています。カミーユがいなくなっちゃったしね。
 カクリコンとの戦いはほぼアニメのまま。ここはコミック版「星を継ぐ者」が異常に熱かった。

○Part6 重力の井戸の底で
 ジャブローで警報が鳴ったことに気づくレコアとカイ。つーか男女を同じ部屋に閉じ込めるって普通なのかな。ちなみにレコアはカプセルの通信機が故障したために、ジャブローの機器で交信しようとして捕まったんだそうです。
 カミーユがセイバーフィッシュやらグフ飛行試験型やらを撃破しながらクワトロと合流するのはアニメ通り。ガルダは貴重だから誰も傷つけられないという描写もあります。

○Part7 時限爆弾
 基本的にアニメ通りの展開です。核の存在が分かってから、カミーユがレコアと再会するまで。


 以上です。序盤の情報量の濃さは凄かった。でも軍事行動面ではちょっと設定が稚拙なのかな?
 人間関係は基本的にカミーユとエマとファが中心なんですね。そのせいで離脱していたレコアの居場所がなくなっちゃった感じです。最初からこのキャラをこう動かそう、というビジョンがあまりなかったのかなぁ。レコアが裏切る、というのは最初から設定されてた感じがありますが。 
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捕虜収容施設
WW2後の中国における捕虜収容施設などでは、男女混合の部屋割りなどもありましたし、カイとレコアが同時に捕まったとすれば、不自然ではないと思います!(b^ー°)
2008/07/17 (木) 13:30:24 | URL | 陰鏡 #nL6A2.tM[ 編集 ]
なるほど。まぁあり得ないわけではないということですね。
レコアさんはアレな尋問を受けていたわけですが…
まさかカイもその場にいたんでしょうか(笑)
2008/07/17 (木) 20:08:39 | URL | ルロイ #-[ 編集 ]
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